クレ ドゥ カルティエ
動画でクレ ドゥ カルティエの魅力をご覧になる方はこちらから↓
どうも、こんにちは。
アンティークテーブルウェアの妹尾です。
今日のこの動画はですね、リューズの部分が独特な形をしている『クレ ドゥ カルティエ / CLÉ DE CARTIER』について解説して参ります。
このモデルを一言で表すのであれば、『古典を残し、新技術で未来と開く時計』と表現出来るでしょう。
カルティエからは様々なモデルが出されていますが、その中でもかなり力を入れて作られたのが分かるのがこのモデルです。
男性の方はもちろんのこと、ムーブメントの構造にあまり興味のない女性の方でも『機械式もアリじゃない』と思って頂けるはずです。
動画を最後まで見終わった頃には、このモデルの実力と手巻きだけどリーズナブルな魅力までご理解頂けると思いますので、是非とも最後までご覧ください。
目次は概要欄に入れておりますので、気になるところがありましたらそこからご覧ください。
それでは早速やって参りましょう。
クレ・ドゥ・カルティエの誕生
カルティエは、創業以来、時計業界に革新的なデザインと技術を提供してきました。
クレ・ドゥ・カルティエは、そんなカルティエの歴史に新たな1ページを刻むコレクションとして登場しました。
このモデルは、これまでのカルティエのコレクションとは異なる新しいデザインと技術が盛り込まれており、カルティエのブランドイメージをまた1つ前進させていると言えるでしょう。
その誕生は、2015年まで遡ります。
クレ・ドゥ・カルティエは、2015年のSIHH(サロン・インターナショナル・ド・ラ・オート・オロロジェリー)で初披露されました。
SIHHというは、スイス・ジュネーブで毎年開催される世界最大の時計展示会のことで、世界中の高級時計ブランドが新作を発表する重要なイベントです。
ここで発表されたことでクレ・ドゥ・カルティエは、業界や時計愛好家から大きな注目を集めました。
こういった誕生の背景があるので、カルティエ社としてもこのモデルは明確に『高級ライン』に分類しているんですね。
では、このモデルの特徴を見てみましょう。
鍵『クレ』からのインスピレーション
モデル名の先頭にある「クレ / clé」なのですが、これはフランス語で鍵を意味し、リューズのデザインが古い鍵に似ていることから名付けられました。
リューズは時計を巻き上げる際に操作する部分で、クレ・ドゥ・カルティエのリューズは鍵の形状になっています。
このような形のリューズになることで、時計のデザインに大きな影響を与えています。
リューズは、通常、時計のケースの横に突き出した形で配置されており、一般的には丸型であるのは周知の事実ですよね。
では、このデザインについてカルティエの公式サイトはどのように語っているのかを、見てみましょう。
※カルティエ公式サイト引用 クレ ドゥ カルティエに込められたデザインについて
上記にはこのように記載されています。
『完璧な円の中に新しいフォルムを見出すこと。無駄をすべてそぎ落としたフォルムには本質だけが残り、すべてに精度、バランス、そしてプロポーションが追求されました。』
この文章からも、常にカルティエ社は新しいデザインを模索していることが伝わってきますよね。
側面から見たデザインも美しいです。
こちらの画像をご覧ください。
手首にしっくりと馴染むように、曲線のフォルムが採用されています。
また、それを実現させるためにベゼルの部分も、緩やかにカーブしているのが分かりますよね。
このようにクレ・ドゥ・カルティエは、リューズが鍵の形状をしており古典を守りつつも、先端的なデザインであると言えるでしょう。
そして、まずここでこのような疑問が生まれるはずです。
これはどうやって操作するのだろうか?
とですね。
ここからは、リューズの実際の動作を見ていきましょう。
操作が難しそうな印象を受けますが、全くそうではなく普通のリューズと操作方法に変わりはありません。
そのまま回せば、巻き上げることが出来てリューズを引いて回すと針が動き時刻を合わせることができます。
この時の操作感が、まるで鍵を回して扉を開けるような感覚と言われてるんですね。
また、リューズ部分にはカルティエの象徴であるブルーのサファイアカボションがあしらわれており、時計全体の高級感と洗練された雰囲気が演出されています。
上品な文字盤を見てみよう
クレ・ドゥ・カルティエの文字盤は、上品でシンプルなデザインが特徴です。
文字盤のベースはホワイト寄りの気品のあるシルバーでその上には、カルティエ独自のローマ数字が使用されており、インデックスはどのモデルでもブルーで統一されています。
また、文字盤の中央を見てみると波状の模様が見えると思いますが、これはギョーシェ彫と言って高級モデルにしか施されない装飾です。
この装飾が入ってるか、入ってないかで時計を選ぶ方もいるのでやはり重要な文字盤の要素と言えますよね。
この装飾が入ることによって、より美しさが引き立ちますしその周りに配置されたインデックスと陰影が生まれ、視認性も格段に良くなっています。
リューズなのですが、タンク ルイなどの高級モデルは天然のブルーサファイヤが採用されていることで有名ですが、その他のモデルは人口で作られたスピネルが採用されています。
しかし、こちらのクレ ドゥ カルティエは天然のブルーサファイアが使用されていることから、やはり高級モデルとして分類されているのが分かりますね。
これらの特徴によって、クレ・ドゥ・カルティエはエレガントで洗練されたデザインを持ち、カルティエの高い技術力と美意識が体現された時計となっています。
サイズ展開を見てみよう
クレ・ドゥ・カルティエは、さまざまなサイズやデザインが用意されており、3パターンありました。
一般的にカルティエには、SM,MM,LMのサイズ展開があるのですが、こちらにはそれがありません。
レディースが31mm、ユニセックスが35mm、メンズが40mmの展開になります。
ここで見て頂きたいのが、ムーブメントになります。
いつもだったら、レディースモデルはクオーツムーブメントが搭載されているのですが、このモデルはどのサイズでも自動巻ムーブメントが搭載されております。
カルティエの高級モデルやメンズモデルになると、自動巻のムーブメントが入るようになっていくのですが、レディースサイズにも入っているということは、レディースウォッチの中でも機械の部分にフォーカスを当てられている、高級モデルだというのが分かりますよね。
40mmのメンズモデルは、より大きなケースサイズや厚みがあり、力強い印象を与えます。
一方、女性用のモデルは、より小さなケースサイズで繊細な印象を持ち、女性らしいデザインが特徴です。
レディースサイズでありながらも、機械式のムーブメントが入ってると、大人な女性を演出出来ますね。
素材展開を見てみよう
クレ・ドゥ・カルティエは、ケースやブレスレットの素材にも多様な選択肢が用意されています。
素材のバリエーションには、ステンレススチール、18Kゴールド(イエローゴールド、ピンクゴールド、ホワイトゴールド)、プラチナなどがあります。
また、ダイヤモンドをセッティングした豪華なモデルや、アリゲーターベルトを採用したモデルも存在します。
これらの素材やデザインの選択肢により、クレ・ドゥ・カルティエは、さまざまなスタイルや好みに合わせて選ぶことができます。
カジュアルなスタイルに合うステンレススチールのモデルや、フォーマルなシーンにふさわしいゴールドやプラチナのモデル、フェミニンで可愛らしいピンクゴールド、そして華やかなダイヤモンドモデルなど、多彩なバリエーションがクレ・ドゥ・カルティエの魅力のひとつとなっています。
ここまでしっかり、ラインナップしてくれていると男性でも女性でもかなり選びやすくなりますよね!
キャリバー 1847 MC 自動巻きムーブメント
2001年までのカルティエといえば、やはり宝飾品のブランドであり外装は美しいけど、内装にこだわってる時計ブランドという印象はなかったでしょう。
しかし、現在では自社でムーブメントも作り上げることができますし、本当の時計ブランドに変革したと言えます。
そして、クレ・ドゥ・カルティエは、自社で独自開発されたキャリバー 1847 MC 自動巻きムーブメントを搭載しています。
では、このムーブメントを見てみましょう。
1847 MCという名称は、カルティエというブランドの創業年にちなんでつけられたものです。
その後に続く、『MC』は「Manufacture de Cartier」の略で、「カルティエ製」という意味です。
これは、このムーブメントがカルティエの工房で開発・製造されたことを証明しています。
このムーブメントは、カルティエ社の時計職人とエンジニアによって制作・開発されたもので、その特徴は厚さがわずか3.8mmで、薄型でドレッシーな時計に搭載することができます。
また調整システムにより、ムーブメント1つ1つを時計職人が丁寧に調整し、スイス時計製造の高い基準を満たす高精度を実現しています。
その他にも、素材を見直し耐磁性、耐久性が向上されており長く使っていても故障が少ない設計になっているのも特徴です。
ここで女性に聞いて頂きたい重要なポイントなのですが、レディースモデルにも自動巻が搭載してあるんですよね。
そもそもなんでレディースウォッチに、自動巻が少ないかと言うと女性の日常では腕の動きがそこまで大きくないからです。
そのため、巻き上げ効率が悪く自分で巻き上げないといけなくなってしまうんですね。
しかし、このカルティエのムーブメントは女性の日常の動きであっても、効率的に巻き上がるように設計されているため、手巻きの手間が省かれ、継続的に適切な動力が供給されます。
ここが、レディースモデルであっても自動巻が搭載してある理由なんですね。
もう一つ外せないのが、ムーブメントに施された装飾になります。
クレ ドゥ カルティエは全てのモデルがシースルーバックになってるわけではありませんが、ムーブメントが裏面からでも見れるようになっています。
そして、このムーブメントには装飾が施されており、こちらも見えない部分である細部までのこだわりを感じることができるのです。
その性質上薄型になればなるほど、巻き上げ効率は悪くなりますし、衝撃性にも弱くなってしまうムーブメントなのですが、カルティエの代名詞と言える薄型を実現しつつ、衝撃性の弱点も克服できているこのムーブメントは非常に深く設計され、作り込まれていると言えるでしょう。
まとめ
クレ・ドゥ・カルティエは、カルティエの時計作りの精神が評価される、最も代表的なモデルです。
丸みを帯びたケースと薄型のムーブメント、独特なリューズと上品な文字盤が組み合わさることで、これまでになかったデザインを生み出しています。
さらに、Cal.1847 MC 自動巻きムーブメントによって、高い精度と信頼性が実現されています。
これらの要素が相まって、クレ・ドゥ・カルティエは現代の時計愛好家に高い評価を受けているモデルの一つとなっています。