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この記事では、カルティエの腕時計『クオーツウォッチの始まり』とおすすめモデル5選という内容でお届けして参ります。
カルティエの腕時計を見ていくと、とても可愛らしい作品がたくさん出てきます。
そして、女性にとって使いやすいのはやはりクオーツウォッチかと思います。
なぜなら、リューズでネジを回すのが面倒だし、お出かけ前にそんな時間もないし、ネイルなんてしてたらもうネジを回すのを想像しただけでも、腕時計をつけたくなくなりますよね。
いえいえ、高級モデルには手巻きや自動巻もありますよ。って意見もあると思いますが今回の動画では、カルティエの時計興味あるなぁって感じの人に向けた導入の動画になっておりますので、初級編ということでお願いします。
もちろん、この動画は男性もご覧になってると思いますが女性にプレゼントする為のうんちくとして、知識を身につけて頂ければ、どこかで役に立つと思います。
本日はですね、クオーツの簡単な歴史とカルティエとクオーツウォッチの関わり、そして素敵なおすすめモデルを5選ご紹介させて頂きますので、カルティエの腕時計気になってたんだよねぇって方は是非とも最後までお付き合いくださいませ。
目次は概要欄に入れておりますので、気になるところがありましたらそこからご覧ください。
それでは早速やって参りましょう。
クオーツウォッチの歴史
まず最初に、クオーツウォッチってのは何であるのか?
どんな特徴があるのか?
それが出てきた時代背景とカルティエをを見ながら、分かりやすく解説しますね。
1970年代、私たち日本の会社であるSEIKOという会社が水晶で時計を動かすという、画期的なイノベーションを達成しました。
安価にムーブメント(時計を動かす内部の機械)を作ることができると共に、精度が全く狂わないという最強の技術を世界に見せつけたのです。
このことによって、世界的にクオーツムーブメントの採用が拡大しもちろんカルティエもそれを採用することになります。
時計といえばやっぱりスイスですが、スイスの時計ブランドと違うところは、スイスの時計というのはベースに時計専門というイメージがあります。
ですので、どうしてもその中のムーブメントも大事になるんですね。
分かりやすく言うと、ちょっと女性の方にはイメージしにくいと思うんですが腕時計ってのは、その中のムーブメントも含めた価値なんですよね。
だから、スイスの時計ブランドってのは外観はもちろんのこと、内部機構にも価値を打ち出しておりそれがスイスの時計は精密だよね、って言われていた所以なんですね。
職人さんが1つ1つ丁寧に作る、その歯車やパーツが組み合わさり1つのオブジェが作られているようなイメージですね。
しかし、カルティエというブランドはベースにあるのが、宝飾品ブランドであると言うことです。
腕時計と言う商品を見た時に、もちろん内部機構も大切ですがどちらかというと、外観の方の評価の比率が高いんですよね。
だから、スイスの時計ブランドは積極的にクオーツムーブメントを採用することが出来なかったんですね。
先ほども説明した通り、ムーブメントにも価値を見出してるから安価なムーブメントを採用すると、ブランドの価値が下がってしまうためです。
ではここからは、カルティエの腕時計がどういった立ち回りを見せて行ったのかを見ていきましょう。
カルティエのクオーツウォッチ
1970年代後半カルティエは、伝統的な機械式手巻きの腕時計を残しつつも、ブランド力を維持したまま安価に手にすることができる時計を発売します。
それが、『マスト ドゥ カルティエ』コレクションです。
その名の通り「誰もが持っていなければならない」という意味の時計です。
このコレクションは、カルティエの洗練されたデザインを継承しつつも、素材を見直すことによって安価に製造可能で、カルティエの魅力を感じられることが出来るコレクションでした。
例えば、それまでのカルティエの時計というのは金無垢(全てが金で作られているもの)とかプラチナでケースが作られていました。
しかし、このマスト ドゥ コレクションはケースの下地をスターリングシルバーにして、その上から18金メッキにすることと、先ほど説明したクオーツムーブメントを採用することで、価格を抑えることに成功したんですね。
また、このメッキの方法なので特殊な方法でコーティングされており『ヴェルメイユ』という技法が使われています。
普通のメッキとの違いは、規格によりゴールドを厚さ1.5ミクロン以上でシルバー925にコーティングすることが条件とされています。
分かりやすくいうと、一般的なコーティングよりも厚塗りされているということなんですね。
そんなマストコレクションですが、当時の価格は500ドル、日本円にして5万円で売り出されました。
そしてこれらのコレクションは、世界中で大ヒットしそれまでは年間3,000本を販売していたカルティエの時計ですが、1970年代末には年間16万本の大台を突破したのです。
カルティエがこれほどの規模の時計を大量生産したのは初めてのことです。
宝飾品ブランドの出自だったカルティエだから出来た、クオーツムーブメントを採用した鮮やかな一手だったと言えるでしょう。
ではここからはですね、そんなカルティエが1970~80年代に生み出したクオーツムーブメントを採用したモデルをご紹介して参ります。
1.マスト ドゥ カルティエ タンク
「マスト ドゥ カルティエ タンク」は、オリジナルの「タンク ルイ カルティエ」にオマージュを捧げつつ、ダークブルー、レッド、ブラック、さらにはストライプのスリートーンゴールドなど、さまざまな文字盤オプションでリリースされました。
その後、男性用、女性用、サイズ、形、文字盤の色、仕上げの異なる様々なマスト ドゥ カルティエの時計は、数え切れないほど登場しました。
1980年代には、フランスのファッションデザイナー、イヴ・サンローランが1983年に撮影した写真に「マスト ドゥ カルティエ タンク」を着用し、マスト ドゥ カルティエはファッション界に欠かせない時計となりました。
超ロングヒットしたこのモデルなのですが、1990年代になると様々なバリエーションの文字盤が誕生し2000年代まで継続して発売されていました。
そんな大人気の時計なので、今でも人気がありカルティエウォッチの中で不朽の名作の1本としてカウントされているのです。
2.マスト ドゥ ヴァンドーム
1920年代のある晩に、馬車の繋具の形に目をとめたルイ・カルティエはそこから新しい腕時計を生み出す創造的なインスピレーションを受け、この時計をデザインしました。
パリのエレガンスを象徴するヴァンドーム広場には、カルティエの本店があります。
カルティエのヴァンドームというモデルは、そんな世界中からパリを訪れる顧客を相手に出来るくらいの品質を提供する、ということで1930年に『ヴァンドーム ルイ カルティエ』が誕生したのです。
そして、その派生系が今回のマスト ドゥ ヴァンドームになります。
文字盤のパターンやカラーリングは先ほど紹介した、マストタンクとほとんど同じで違いと言えば小ぶりで丸いところでしょう。
この時計の魅力的なポイントは、文字盤の丸に対してベルトとの繋ぎの部分が馬車の繋ぎ具を連想させるような、一本のゴールドのアタッチで接続されているところです。
モデルの誕生秘話を知っていれば、よりこの時計に愛着を持って頂けると思います。
3.マスト ドゥ コリゼ
古代ローマにとても大きな円形競技場があるのですが、その名前をとってモデル名に当てられたのが[Colisee / コリゼ]です。
競技場を連想させる太く設計されたケースは、18金ゴールドでコーティングされておりとても華やかな印象を与えてくれます。
ラグの部分を見てみると、一般的な腕時計とは違い立体的なダブルラインのラグデザインが採用され、カルティエらしくベルトとの自然な調和が取れており、まとまりのあるクラシックな外観を持っています。
ワンポイントとして腕に付けるのも良いですし、ダイヤモンドがあしらわれたラブブレスと一緒につけても、相性はバッチリだと思いますね。
4.マスト ドゥ トリニティ
元々はトリニティリングとして、指輪の方が認知されてると思いますが3つのリングには、
イエローゴールドは「忠実」
ホワイトゴールドは「友情」
ピンクゴールドは「愛」
の深いメッセージが込められています。
創業者ルイ・カルティエが芸術家であり友人のジャン・コクトー氏の依頼でデザインしたのが、この3連リングだったといわれます。
そして、この美しいデザインを腕時計に取り入れたのが「トリニティ」であり、上記の2つから遅れて1997年に発売されることとなります。
マストシリーズではありませんがトリニティの特徴は、外観のケースのバリエーションが豊富にラインナップされているところです。
18金メッキのスタンダードモデルから、トリニティリング同様に3色を使ったモデル、ダイヤモンドをあしらった高級モデルまでとシーンに合わせて、たくさんのパターンが準備されていました。
また、全ては女性の腕にキラリと光ってワンポイントを与えてくれる、大きすぎずも小さすぎない27mmケースで統一されています。
そんな数あるモデルの中でも、カルティエをより手軽に楽しむことが出来るのがマスト トリニティであり、現在では生産終了してしまっていますが今となっても求められることが多い最高の1本なのです。
5.マスト ドゥ ロンド
『ロンド』という言葉は、フランス語で”丸い”という意味になります。
1937年に『ロンド ルイ カルティエ』という原型のモデルが発売されたのですが、ルイというのはカルティエを世界的に有名に仕立て上げた、ルイ・カルティエのルイを取ったものです。
四角のモデルで、タンク ルイ カルティエがありますがルイが付くものは、最高級品であるという認識で問題ないですね。
要するに、四角のモデルの最上がタンク ルイ カルティエで丸型の最上がロンド ルイ カルティエということなんですね。
そして、このマスト ドゥ ロンドはその派生系で1990年代に発売されたモデルになります。
特徴としては、他のモデルと違ってリューズ部分のサファイヤがフラットになっており、ベゼルの部分もフラットになっているので、カチッとした印象を与えてくれますよね。
上記で紹介してきたマスト コレクションの中でも、ロンドは生産数が少なく今となっては珍しいモデルになっております。
今回ご紹介した全てのモデルは、それぞれモデルによってやその中のデザインによって、大きく値段が変わってくるのですが安いもので20万円から40万円代で購入することができるので、クラシックでありつつも美しい時計をお探しの方であればおすすめです。
まとめ
最後にまとめなのですが、このようにカルティエの1970~90年代に作られたモデルは魅力的であり、現代を生きる私たちでも美しさを感じることができます。
やはり、美しいものはどれだけの年月が経とうとも普遍の美しさがあるということでしょう。
手巻きのムーブメントのその機械的な美しさも魅力の1つである、というのは私も男性なので理解できるのですが、機能面を求める女性はまずそのブランドの魅力を図りたい時には、クオーツウォッチを手にされることをおすすめします。