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記事: 「センスがいい」と言われる方の腕時計選びに共通していること

「センスがいい」と言われる方の腕時計選びに共通していること

こんにちは、ベルモントルの妹尾です。

本日の動画では、「センスがいい」と言われる人の時計選びに、共通していること、という内容で解説して参ります。

腕時計に限らずいろんなシーンで「センスがいいね」ってワードを聞きますが、そもそもその「センスがいい」という言葉の中身を、きちんと分解して考えたことがある方は意外と少ないんじゃないかと思っています。

センスというのは生まれつきの才能で、あるかないかの話だと思われがちです。

でも私は長年この仕事をしてきて、そうではないと確信しています。

「センスがいい」と言われる人の時計選びには、いくつかの明確な共通点があります。

そしてその共通点は、才能とは無関係です。

意識と経験の積み重ねによって、誰でも確実に近づいていけるものだと思っています。

ベルモントルは金曜と日曜がフリーオープンで、その他の日を予約制でご対応させて頂いておりますので、気になる商品がございましたら、そちらから予約をお願い致します。

弊社では、価格だけではなく背景や佇まいも含めて腕時計を選びたい方に向けて、公式LINEで一般公開前の新着商品や入荷予定品をご案内しています。

こうした商品選びに共感してくださる方は、概要欄から公式LINEのお友達登録をよろしくお願い致します。

それでは話を進めて参ります。

 

 

【選ぶ理由が、自分の内側にある】

まず話を進める前に、私は本人がそれが好きで選んだもので、自信を持って着用しているのであれば、それが1番心地良い状態だと考えていますので、正解は本人しか持っていないと言う考えです。

それを踏まえた上で、こう言うふうに考えたらどうでしょうか!?

と言う私なりの考えをお伝えして参りますので、そういったていでご視聴を進めていただけますと幸いです。

まず最初の共通点は、選ぶ理由が常に自分の内側にある、ということです。

「センスがいい」と言われる人の時計選びを観察していると、一つのことに気づきます。

それは選ぶ理由を、外側に求めていません。

「これが今人気だから」「このブランドが格上だから」「相場が上がっているから」。

こうした外部の情報を参考にすることはあっても、それが最終的な決め手にはなっていません。

では何が決め手になっているのか。それは「自分がなぜこれを好きなのか?」という、徹底的に内側から来る理由です。

ここで誤解してほしくないのは、これはブランド名で選んではいけない、という話ではないということです。

パテック フィリップが好きでも、ロレックスが好きでも、それ自体は何も問題はありません。

問題は、ブランド名が理由のすべてになっているかどうかです。

「パテックだから」ではなく、「パテックのこの時代のこのモデルが持っているこういう佇まいが、自分の美意識と一致しているから」という理由で選んでいるかどうかという、その差が、センスとして外側ににじみ出てきます。

言い方を変えるのであれば、自分なりのこだわりですよね。

私がお客さまと話していて「この方はセンスがあるなぁ」と感じる瞬間は、決まって時計への理由が具体的なときです。

「なんとなく好きでぇ」ではなく、「このケースの薄さが、自分が理想とするスタイルと合っていて」とか「私って客観的に見てドレスを着用するキャラじゃないんですよね」という話が出てきます。

その具体性が、その人の審美眼の深さを示しています。

逆に、選ぶ理由が外側にばかりある方の腕時計は、どこかちぐはぐに見えることがあります。

これは弊社にお越し頂く視聴者様じゃなくて、電車に乗ってていろんな方を見てる時の感想ですね。

一本一本は良い時計でも、腕時計と人が、つながっていないように見えます。

まぁ、これは面と向かって喋ってないので私の先入観なんでしょうが、センスとはある意味で、時計と自分の間にあるつながりの強さのことだと思っています。

自分の内側にある理由で選ぶ、ということは簡単なようで、意外と難しいはずです。

私たちは常に外部の情報にさらされていて、他者の評価や市場の動向が判断に入り込んできます。

その中で「自分はなぜこれが好きなのか?」を問い続けることが、センスを育てる上で最も根本的な行為だと私は思っています。

では次に、引き算が出来ている状態とはどういうこと?という内容で解説して参ります。

 

 

引き算ができている状態とはどういうこと?

二つ目の共通点は、引き算ができているということです。

腕時計選びには、大きく分けて2つの方向性があります。

一つは足し算の方向性ですよね。

より複雑な機能、より目立つデザイン、より大きなケース、より派手な文字盤などなどのことですね。

もう一つは引き算の方向性ですよね。

余計なものを削ぎ落として、本質だけを残していくことですね。

センスがいいと言われる人の時計は、ほぼ例外なく引き算の方向性にあります。

一目見て「すごい」と分かるものではなく、よく見るほどに「いいな」と感じるもの。

それが引き算の審美眼から生まれた腕時計の特徴です。

ただここで注意してほしいのは、引き算とは「シンプルなものを選べ」という話ではないということです。

複雑な機構を持った時計でも、その複雑さに必然性があり、余計な装飾がない状態であれば、それは引き算の美学を持っています。

ロイヤルオークはより目立ちますが、デザインはシンプルですし引き算がかかっています。

デイトナもクロノグラフという複雑な機能を搭載していますが、デザインを見てもちゃんと整っているし、サイズも39mmとギリギリ40mm行ってないので私の中ではクロノグラフでこのサイズに収めているのは、ちゃんと引き算されてると思います。

逆にシンプルに見えても、その構成要素の一つ一つに脈絡がなければ、それは引き算ではなく、ただ何も考えていないだけです。

カルティエのタンクが好きなので、普段からタンクの形状をした個体が目に入るのですが、大体の場合、本当に1度も聞いたことがないようなブランドのレクタンギュラーは、とりあえず長四角で腕時計作っとくか!

って思いでこれが作られたんだろうなぁ・・・・って想像してしまいます。

要するに、それっぽい形はしてるけど中国っぽさが垣間見えてしまうんですよね。

引き算とは、選ばないことの積み重ねです。

これも好き、あれも好きという状態から、「でも自分の手首に載せるなら、これだけでいい」という絞り込みができることのその絞り込みの精度が、センスとして現れます。

この引き算の力は、経験の中でしか育ちません。

最初から引き算ができる人はほとんどいないはずです。

腕時計を好きになったその日から、色々な足し算を経験して、一度飽和した先に初めて、本当に必要なものが見えてくるものだと思います。

別の言い方だと研鑽(けんさん)されるってところでしょうね。

だから腕時計選びの遍歴の中で、一度派手な方向に行った経験がある人が、その後シンプルな時計に辿り着いたとき、その選択は非常に強い納得感を持ちます。

それは色々な経験を経た後の引き算に選ばれたものだからです。

ヴィンテージ時計の世界には、引き算の美学を体現したモデルが数多くあります。

機能よりも佇まい、存在感よりも品格。

そういう時計が持つ静かな強さは、引き算ができるようになった人にしか、本当の意味では見えてきません。

では次に、着用のイメージが具体的になってるかどうかが大切です!という事について解説して参ります。

 

着用のイメージが具体的になってるかどうかが大切です!

3つ目の共通点は、その時計を着けている自分のイメージが、非常に具体的だということです。

センスがいいと言われる人に「なぜこの時計を選んだんですか?」と聞くと、時計そのものの話と同じくらい、自分の生活の話が出てきます。

分かりやすいところで言うと、今日の格好に合うと思ってこれを着て来ましたぁ!ってお客様がまぁまぁの割合でいらっしゃるんですが、そんな話です。

これはですね、意外にも若い子もご年配の方も全体を通して、同じ割合でいらっしゃる印象ですね。

時計を単体で評価するのではなく、自分の生活の文脈の中に置いて評価してあります。

その視点が、センスとして現れます。

これは実用性の話とは少し違います。

「この場面で使えるから買う」という実用的な理由ではなく、「この腕時計を巻いているときの自分の気分や佇まいが、こういう場面に合っている」という、より主観的で、より内面的な一致の話です。

ここで誤解がないように説明しますが、その個体が好きだから選ぶ!と言うのも全然問題のない事だと考えています。

ただし、今日はセンスが良いと言われる方の腕時計選び!と言う文脈で話してるので、そちら側が際立つように話していることをご理解ください。

話を戻しまして、私がよく使う言葉に「雰囲気で選ぶ」というものがあります。

腕時計そのものの良さだけでなく、その時計を巻く自分の感性、つまり年齢・仕事・生活スタイル・価値観との一致を重視して選ぶ、ということです。

この文脈の一致が強ければ強いほど、その時計はその人の手首に載ったときに自然に見えます。

言い方を変えるのであれば、私が中学生の頃はパチモンのヴィトンの財布が流行っていてヤンキーはだいたいみんな持ってたんですが、やはりあれは背伸びして所有していた状態だったと思います。

要するに、世間がイメージする中学生とヴィトンのイメージが当たり前ではありますが、自然ではないんですよね。

自然かどうかってこんな雰囲気だと考えています。


逆に言うと、どんなに腕素晴らしい時計でも、その方の文脈と合っていなければ、センスとして伝わらないと思いますね。

高い時計を持っているのに、なぜかちぐはぐに見える人というのは、時計そのものの価値と、自分の文脈との間にずれがある場合がほとんどです。

これはYouTubeを見てても、そんな人はたくさん出てくるのでなんとなくイメージして頂けるんじゃないかなぁと思います。

「この時計を巻いたとき、どんな場面が鮮明に浮かべることが出来るのであれば、それはその時計が視聴者様の文脈と合っているサインです。

逆に漠然としているなら、まだその腕時計と視聴者様の間に何かが詰まってる状態かもしれませんね。

では次に、

 

【流行を参照するが、流行に従わない】

四つ目の共通点は、流行に対する距離感が一定だということです。

センスがいいと言われる方が、流行を知らないのかというと、まったくそうではありません。

むしろ逆で、今何が注目されているのか、どのモデルが話題になっているのか、市場のトレンドがどこに向かっているのかを、きちんと把握しています。

今、私のこの動画をご覧になってる方もそれと同じでしょう。

しかし、情報として持っているけど、それを自分の選択の理由にしていない印象があります。

この「参照するが、そのまま鵜呑みにしない」という距離感が、センスとして外側に現れます。

流行に従って選んだ腕時計は、流行が変わった瞬間に輝きを失います。

それは時計そのものが悪いのではなく、選ぶ理由が外側にあったからです。

流行という他者が作った基準に従って選んだものは、その基準が変わると同時に、選んだ理由ごと消えてしまいます。

一方で、流行を参照した上で「それでも自分はこれを選ぶ」という選択をした腕時計は、時間が経っても揺るぎません。

なぜなら選んだ理由が、流行ではなく自分の内側にあるからです。

ヴィンテージ時計の世界では、この構造が特に鮮明に見えます。

かつて流行した時計が、今は見向きもされないケースがある一方で、発売当時はほとんど注目されなかったモデルが、数十年後に再評価されることがあります。

初代ロイヤルオークとか、ポールニューマンデイトナもそうでしょう。

その差はどこから来るかというと、時計そのものが持っている本質的な強さと、それを見抜いていた人の審美眼の深さです。

流行を追わずに本質を見ていた人が、結果として時代を超えた選択をしているのです。

その事実が、センスというものの正体を教えてくれていると思っています。

だから私がお客さまに「今はこれが人気ですよ」という事実をお伝えするとしても、腕に乗せてみてしっくりくる方がいいんじゃないですかぁってニュアンスでお話しします。

それを知った上で、自分はどう感じるかを確かめてほしいからですね。

ありがとうございます、でも自分はやはりこちらのほうが好きですね!という結論に辿り着けるなら、その選択はすでにセンスのある選択になっていますよね。

では次に、センスは才能ではなく、問い続けた結果である!と言う事について解説します。

 

センスは才能ではなく、問い続けた結果である

ここまで四つの共通点をお伝えしてきました。

それは選ぶ理由が自分の内側にあって、引き算ができている状態です。

改めてこの四つを並べてみると、どれも生まれつきの才能とは関係がないことが分かりますよね。

すべて、自分の時計と真剣に向き合ってきた経験の積み重ねから生まれるものです。

センスとは、自分自身の感性に問い続けた結果だと私は思っています。

「なぜこれが好きなのか」「何が本当に必要なのか」「自分の生活の中でこの時計はどんな意味を持つのか?」

こうした問いを、一本一本の時計に対して丁寧に向けてきた人が、結果としてセンスがいいと言われるようになっていくんだと思います。

逆に言うと、今自分にはセンスがないと感じている方でも、これから問い続けることで確実に変わっていけるはずです。

センスとは現在地ではなく、方向性の話です。

私がベルモントルでやっていることの一つは、お客さまのその「問い」に付き合うことだと思っています。

その先に、その方にとって本当の意味でセンスのある選択が生まれてくると信じています。

腕時計は、その人の今の価値観を映す鏡です。

だからセンスがいいと言われる方の腕時計が魅力的に見えるのは、時計そのものだけでなく、その人の内面の状態が整っていることが伝わってくるからだと思っています。

「センスがいい時計を選びたい!」と思ったとき、真っ先に手を動かす前に、少しだけ自分の内側に問いを向けてみてください。

今の自分は、本当は何に惹かれているのか。

何を手首に載せることで、どんな自分でいたいのか。

その問いを持った上で時計と向き合うとき、きっと以前とは違うものが見えてくるはずです。

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