ペアウォッチも良いけどシェアウォッチという提案
こんにちは、ベルモントルの妹尾です。
本日の動画では、『ペアウォッチも良いけどシェアウォッチも良いよね!』という内容でお話しして参ります。
いつも話しておりますが、弊社のお客様ではマストタンクのSMサイズを男性の方が購入される割合が多いです。
私自身もそれは推奨していますし、去年の10月くらいからカルティエ社自体がSMよりも小さいミニでも男性が着用して良いのでは?
という提案をしていますので、私が提案するよりもよっぽど影響力があるでしょう。
もちろん自分が着用するために購入されるのですが、やり方によってはそれを彼女や奥さん、もっと将来的に見ればお子さんにも受け継ぐことも考えられます。
告知なんですが、本日の夜8時からYouTubeライブを行いますので、暇な方はお越しくださいませ。
といった感じで、自分が小さいサイズの腕時計を購入するための正当な言い訳に繋げることが出来ると思いますので、是非とも最後までお付き合いくださいませ。
それでは早速やって参りましょう!
シェアウォッチで幅を広げる
ついこの間まで、男性であれば40mmオーバーがスタンダードサイズで、女性は33mmって感じでしたが今は腕時計のキョダイマックスもある程度落ち着いており、男性であれば30mm代後半がスタンダードになりつつあるのかなぁ・・・・と感じています。
女性の方も、アップルウォッチの普及によりあの時計もキョダイマックスですので、女性も大きな時計に抵抗感がなくなってきたと感じています。
男性の腕時計サイズがちょっとだけダウンサイジングして、女性の腕時計はでかいのも別におかしくない。
みたいな風潮が完成しているのが、現代の腕時計のサイズ感なのではないでしょうか。
現代社会において、ライフスタイルやファッションのトレンドは急速に進化し、これにより私たちの消費行動や価値観にも変化が見られています。
要するにここまでの話をまとめますと、多様性がより進んでいる社会ということですね。
そうなってくると、男性がレディースと呼ばれるサイズを着用しても良いですし、もちろんその逆も合って良いのですよね。
周りが40mmの時計を着用しているから、自分も40mmの腕時計を着用しないといけない!
という発想は自分自身に主導権がないと言えるでしょう。
大きいのを着用してもいいし、小さいのを着用してもいいというのが、昨今のトレンドです。
そして、ペアではなくシェアで使う最大の魅力は、良いものを自分だけでなく2人で扱うことが出来ることではないでしょうか?
というわけでここからは、シェアウォッチがあるとどんな良いことがあるのかを考えてみましょう。
シェアウォッチの魅力
扱っている商品が小さいために、女性の方も候補に入るのか結構な確率で、旦那様と奥様、彼氏さんと彼女さんというペアでお越し頂けます。
その時の雰囲気というのは、10組あれば10組違っていますが、大きく分けると旦那様がめっちゃ稼いでて自分だけ買うことに罪悪感があるからなのか、奥様にも何か買ったら?という提案型と、腕時計に興味がないけど旦那様が時計が好きだから、奥様は渋々ついて来させられたパターンですね。
渋々ついて来させられたパターンは、まだ若い夫婦の方に多い印象です。
前者の場合は、シェアウォッチとはならないので、個別で自分の好きなものを選ばれますが、後者の方は旦那さんが上手く説得してるような印象です。
ここで大事なのは、奥様に『あら、意外と良いじゃない!』って思ってもらうことなんですね。
時計に興味のない女性は多いのですが、そこはやはりカルティエなので実際に腕に乗せてみると、女性の方は特に輝きますし、『結構乗り気味の雰囲気になります』
ですので、結局最終的には自分が全部お金を払うんだけども、『君も使えるから絶対これ買っといたほうがいいよ!』
『俺が買うんだから、俺がメインで使うんだけど別に毎日使うわけじゃないし、君も使いたい時があったら使っていいからさ。何なら使わなくなったらあげるよ。』
ここで追い討ちをかけるように、『だって腕時計ってさぁ、子供達にも渡すことが出来るじゃん、特にカルティエってブーム流されるスタイルじゃないし、子供たちの時代でもオシャレな時計として認識されてると思うんだよね。』
という言い訳のために、シェアウォッチの提案が必要なんですね。
こんな感じで説明していけば、大体の場合で奥様からの了解が得られます。
実際にカルティエの腕時計ですから、同じモデルでも男性がつけても女性が着けても上品に演出してくれますしね。
シェアすることが本来の目的ではなく、おそらく奥様に了解をもらうための言い訳の側面が強いのですが、シェアウォッチというのは奥様も快く了解を出せる、強力な武器になるのは覚えておかないといけません。
ではここからは、そんなシェアウォッチに相応しいであろうブランドをカルティエとあと1つご紹介して参ります。
シェアウォッチにおすすめのブランド:カルティエとピアジェ
シェアウォッチを考える際、特定のブランドがその概念にぴったり合うことがあります。
カルティエとピアジェは、その洗練されたデザインと普遍的な魅力で、共有する時計として最適な選択肢だと言えるでしょう。
元々が宝飾品ブランドですし、ピアジェに関しては老舗マニュファクチュールですからね。
ここでは、なぜこれらのブランドがシェアウォッチにおすすめなのかを掘り下げます。
まずはカルティエですね。
カルティエ
カルティエはその長い歴史と伝統において、高級ジュエリーおよび時計の象徴とされています。
現代となっては普通になっていますが、宝飾品にプラチナを取り入れたのもカルティエが初めてなので、圧倒的パイオニアです。
カルティエの時計は、洗練されたデザインと卓越した職人技で知られており、幅広いコレクションが男女問わずに愛されています。
特に「タンク」シリーズは、その直線的でクラシックなデザインがすべての年代や性別に適しており、共有する時計としての理想的な選択肢です。
タンクは、フォーマルなビジネスシーンからカジュアルなデイリーウェアまで、どんな装いにもマッチし、時代を超えて愛され続けるデザインです。
その他のコレクションも、例えばパンテールやフランセーズ、アメリカンなどもシェアウォッチとしてアリだと言えるでしょうね。
ピアジェ
ピアジェは素晴らしいブランドであっても、そのデザインの美しさが素晴らしいのは知ってても、そもそもどんなブランドなのかを知ってる方は多くはないと思いますので、簡単にピアジェについて解説します。
創業は1874年、スイスのラ・コート・オフェという地域で、ムーブメントを作る会社として設立されます。
ブランドの哲学には「常に必要以上に良いものをつくる」があり、それを実現させるために、薄型の、ムーブメントの製造を得意としていました。
代表的なムーブメントはたくさんありますが、その中でも有名なのが1957年に誕生したCal.9Pであり、当時としては極薄で製造され、このムーブメントを載せた有名なモデルにはカルティエのタンクもありますよね。
他にも、顧客にはヴァシュロン、オーデマピゲ、ゼニス、など有名ブランドから技術力を認められていたムーブメント製造会社だったんですね。
そもそも、ピアジェは別の経営哲学に「頑固なまでに無名であること」というのもありました。
この哲学があったために、それまでは自社のブランドを出すことはしませんでしたが、1943年に大きく政策を見直し、3代目社長であるジュラール・ピアジェによって、自社ブランドを立ち上げることになったのです。
ここまでが、ムーブメントの凄みとピアジェ社の簡単な歴史であり、ここからはジュエリーの話になります。
そしてそれと並行して、1940年代後半からジュエリーの製造をスタートさせます。
この頃は、まだジュエリーはジュエリーとして、時計は時計として別で展開されていました。
ですが、この時期は時計が単なる時間を知るための道具から、ファッションやステータスを象徴するアイテムへと変化していました。
50年代の時代背景を解説すると、第二次世界大戦後、社会が復興するにつれて、ラグジュアリー市場が成長しました。
特に、ヨーロッパやアメリカの上流階級からは、実用的な時計よりも、ジュエリーのような華やかで個性的な時計が求められるようになりました。
そのため、ジュエリーの要素を取り入れることは自然な流れだったと言えるでしょう。
これは外的要因ですが、ピアジェ社の考えにも、時計を単なる機械式装置としてではなく、ファッションやライフスタイルに溶け込む『芸術品』として捉えていたんですね。
この潮流に乗り、ピアジェも時計の「美しさ」を追求し始めることとなり、ジュエリーと腕時計の合体作が造られ始めます。
この頃はまだ試作品段階であるために、ペットネームが与えられたモデルはなく、50年代後半になってからしっかりとしたモデルが誕生します。
ちなみに腕時計の文字盤に貴石(きせき)を使い出したのも、1950年代のピアジェが初めてであり、60年代に入ってロレックスのデイトジャストがそれを採用することになりましたので、カルティエとはまた違った独自の美しさの基準を持っているのです。
ここまでがピアジェがどのようにして宝飾品を扱うようになったのか?になるのですが、そもそもが薄型を得意としていましたし、その薄型と宝飾品というのは腕時計にした時に一番相性がいいんですね。
そんなピアジェなのですが、シェアで使う時計であればプロトコールがお勧めです。
タンクに似ているのですが、大きな違いは素材です。
この頃のピアジェは、貴金属でしか腕時計を作ってなかったのでヴィンテージのピアジェを見れば、ステンレスはありません。
現行モデルはめっちゃありますけどね。
話を戻しまして、プロトコールは18Kで作られているのですが、ブランドネームが弱いせいか素材に対して割安感があります。
かといって魅力がないかというと、個体によっては文字盤にオニキスを使っていたりと値段とものづくりの素晴らしさに大きな乖離が発生している、代表的なモデルだと思っています。
レクタンギュラー型ですので、性別を選ばず誰が着用しても、綺麗に馴染んでくれるのがプロトコールの魅力でしょう。
他にも、こんな感じで全部ブレスレットになっているトラディションとかも、男性はめっちゃかっこいいと感じるでしょうし、女性が身につけてもとても華やぐはずです。
ピアジェの真骨頂はどちらかというと、このブレスまでをも含めたモデルなのかぁと考えています。
このトラディションなんかは、イエローゴールドであっても全然嫌味にならないので、自分用としても欲しいくらいのモデルですよね。
ではここからは、共有することで得られる心の問題について解説して参ります。
共有することで得られる心の問題
カルティエとピアジェの時計は、その普遍的なデザインと品質で、年齢や性別、スタイルの異なる複数の人々に受け入れられるため、シェアウォッチとしての条件を満たします。
これらの時計は、所有者間で共有される際、その物語や美しさを通じて、内側から滲み出てくる充実感や満足感の向上につながります。
カルティエとピアジェの時計は、シェアウォッチのコンセプトを実現する上で、ただのアクセサリー以上の価値をもたらします。
男性はただのアクセサリーでは物足りないので、腕時計としての役割を果たしていますし、女性目線で言えば腕時計に興味はなくとも、それ自身がジュエリーのような効果があるために、どちらの不満も補うことが出来るということですね。
そしてそれは、共有することでその価値が倍増し、時計を通じてお互いが繋がる一助となるのです。
これらのブランドから選ばれる時計は、所有者にとって単なる時間を告げる道具以上のものとなり、娘はもちろんのこと、孫もひ孫の代までも含めて世代を超えて受け継がれる価値ある遺産となるでしょう。
自分だけが使うのであれば、このような時計はリセールも考えないといけませんが、そもそもシェアもするし、自分の子供に受け継がせていくことまで考えれば、ただの贅沢品ではなく、意味のある贅沢品になるのではないでしょうか。
ちなみにフランスでは、全ての家庭ではありませんが、18歳になった時にその一族が受け継いできたジュエリーを子供に渡す風習があるそうです。
日本人はそのブランドのネーミングバリューや価値を大切にするのに対して、ヨーロッパの人々は美的なデザインをより重視します。
こういった所は、一辺倒に偏っている腕時計のカテゴリーにおいては見習うべき部分があるのかもしれませんね。
本日の20時からYouTubeライブを行いますので、暇な方はお越しください。