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記事: 現代の価値観とマッチし見直される宝飾品ブランド【ピアジェ】の腕時計歴史

現代の価値観とマッチし見直される宝飾品ブランド【ピアジェ】の腕時計歴史

動画で【現代の価値観とマッチし見直される宝飾品ブランド【ピアジェ】の腕時計歴史】をご覧になる方はこちらから⬇️

本日の記事は、現代の価値観とマッチし見直される宝飾品ブランド【ピアジェ】の腕時計歴史という内容で解説して参ります。

カルティエが好きな方は、ピアジェも外すことが出来ないと思われますが、カルティエとは違った別の美しさがあります。

そして、現代に求められる腕時計のデザイン性という点で見ても、ピアジェというブランドは外すことは出来ません。

元々ピアジェの腕時計の素晴らしさは知ってたけど、もっと深く知りたい!

と考えていた方こそ、楽しんで頂ける内容だと思われますので、是非とも最後までお付き合いくださいませ👍

 

それでは早速やって参りましょう!

 

 

 

ピアジェの歴史

ピアジェは1874年、スイスのジュラ地方にあるラ・コート=オ=フェにて創業しました。

ラ・コート=オ=フェなのですが、ジュラ山脈の一部にありまして、そもそもこの場所は僻地(へきち)にあります。

行ったことはないのですが、かなりアクセスの悪い場所らしいです。

場所について簡単に解説すると、ジュラ山脈の山間部に位置し、静かで美しい自然に囲まれた小さな村です。

ではなんで、ピアジェはこの地域で創業したのかと言いますと、この地は時計製造に適した環境で、伝統的な職人技を守りながら作業に集中できる地域として知られています。

手先の繊細な職人が多く、ピアジェが得意としていた薄型ムーブメントを作るためには、そんな職人が必要なために、この場で創業したんですね。

 

創業者のジョルジュ・エドゥアール・ピアジェ(Georges-Édouard Piaget)は、時計のムーブメント製造をメインに活動を開始しました。

創業者の哲学は、「常に必要以上に良いものをつくる」という価値観があり、独創的で卓越した製品を生み出していました。

よって、ピアジェの作品は、芸術品のように作り出され、一つ一つの時計とジュエリーは丁寧に作り込まれています。 

当初、ピアジェは自社ブランドではなく、他ブランドのためのムーブメントを提供するムーブメントメーカーとしての立ち位置でした。

ピアジェ社の工房の様子

当時「マニュファクチュール」の概念がほとんどないころ、ピアジェは宝飾はもちろんのこと、ムーブメントの製造に特化し、それと同時に最終調整も出来る工房として、着実に実績を積んでいきます。

その結果、様々なメーカーからムーブメント製造の注文が寄せられるようになっていきました。

ピアジェが実績を積み上げていくうちに、自社で製造を一貫するようになったのはごくごく自然な流れだったといえるでしょう。

ですので、ポジション的にはジャガールクルトと同じような感じですね。

ムーブメントに強く、ジャガーも薄型を得意としていましたが、ピアジェも薄型を得意としていました。

ケースも部品も作ることが出来たのも共通していますので、かなり実力のあるブランドだと評価して良いでしょう。

その後、1911年には息子のティモテ・ピアジェが会社を引き継ぐことになりますが、厳格な品質基準をもって、会社の立ち位置を崩すことはありませんでした。

ピアジェ3代目創業者ジェラルドピアジェとヴァランタンピアジェ

1943年、ティモテ・ピアジェの息子たちである、ジェラルド・ピアジェとヴァランタン・ピアジェは大きな政策転換を図ります。

 

ムーブメント供給工場としての役目から、脱却したのです。

それは商標登録をすることでした。

ここに初めて「ピアジェ」ブランドが確立されました。

ピアジェの会社のロゴ

ここまでの話をまとめますと、創業は1874年とかなり古いのですが、それまではエボーシュとしての立ち位置であり、正式に腕時計ブランドとして表舞台に出てきたのが1943年なんですね。

ムーブメントも含めての腕時計ですので、その歴史を見ればムーブの追求もさることながら、デザイン性の追求も極めている優れたブランドなのです。

 

独立したブランドとしてのピアジェの歴史

ピアジェの薄型時計話を戻しまして、1943年にブランドを興してからは世界市場への進出も行います。

太平洋戦争が終わった1945年、ブランドの発展を見据え、新しい工場を設立します。

このころにも、今のピアジェにも受け継がれている極薄時計を発表しています。

 ピアジェは独自のデザインと技術力を活かした高級時計の製造を進め、特に薄型時計に注力していくようになりました。

コインウォッチと称されるほど、その薄さは世界中の人々を魅了したのでした。

ピアジェ社製のコインウォッチ

この薄型の技術力や魅力などについては、後のパートで詳しく解説しますね。

では話を現代のパートに切り替えます。

そんなピアジェですが、1988年にリシュモングループの前身であるヴァンドームグループにに加入しました。

この時期、ヴァンドームグループは多くの高級時計ブランドやジュエリーブランドを傘下に収めており、ピアジェのブランド力と市場展開をさらに拡大するための重要なステップとなりました。

一般的に言えば倒産の救済措置とか、経営の合理化が連想されますが、確かにピアジェもクオーツの煽りを受けていましたし、そうした側面は拭い切れないのですが、それだけではありません。

他のブランドもそうなのですが、一族経営というのは高品質の物作りをすることは圧倒的に得意なのですが、その他の部分は弱い傾向にあります。

ですので、その他の部分を補うことでブランドの品質を維持したまま、継続した高品質のものづくりが出来るのです。

ではその他の部分を3つ解説します。

 

  1. 財務基盤の強化
    リシュモングループの経営資源を活用することで、研究開発やブランド展開への投資が可能になりました。これにより、新しいモデルの開発やグローバル市場での販売網の拡大が進みました。

  2. マーケティング支援
    リシュモングループの一員となることで、ピアジェは他のラグジュアリーブランドと共に統一されたマーケティング戦略を展開することができました。歴史と伝統に裏打ちされた物作りの訴求ですね。アメリカはどちかというと、イノベーションの方で訴求してきますが、ヨーロッパはその土地柄や歴史の深さ、伝統といった他社では真似することが出来ない深い歴史で訴求します。このようなマーケティング戦略をリシュモンが代行してくれるということですね。これにより、ピアジェのブランドイメージがさらに強化されました。

  3. 技術共有と生産効率の向上
    グループ内で技術や生産設備の共有が行われるため、効率的な製造体制を構築できました。特にムーブメントの製造において、グループ内の専門知識を活用することができた点は重要です。

 

これらがピアジェ社が得た大きなメリットなのですが、そもそも傘下に入る時点で友好的にリシュモンに入っています。

ピアジェの4代目社長イヴピアジェとリシュモンの創業者ヨハン・ルパート

と言いますのも、これらの話が交わされたのがピアジェは4代目のイヴ・ピアジェで、リシュモン側は創業者のヨハン・ルパートだったのですが、2人は技術の精華(物事の真価となる最も優れているところ)や、最高の品質を常に求める姿勢など、伝統技術に裏打ちされた物作りや文化に対する敬意という、共通の価値観で通じ合ったからです。

このような背景があり、ピアジェというブランドは物作りに本腰を入れて、高品質のジュエリーや腕時計を現代でも作り続けることが出来ているのです。

ではここからは、そんなピアジェの腕時計の特徴を見てみましょう。

 

 

ピアジェの腕時計の特徴【薄型のムーブメント&ジュエリーの要素】

ピアジェの腕時計の最大の特徴は、「薄型時計」と「ジュエリー時計」の両方を得意としている点です。

前述した通り、歴史がかなり古いので、超薄型ムーブメントの開発と製造において世界的なリーダーとして知られています。

これは1957年に発表されたCal.9Pという手巻きムーブメントに始まり、以降のモデルにも反映されています。

そもそもなぜ薄型に強いのかと言いますと、今でもその名残はありますが、ドレスウォッチは小型で薄型の方が理想的だとされているからです。

当時は今のようにスポーツウォッチが発達してなかったために、薄型時計のムーブメントを追求し続けてパイオニアとして認知されているのです。

ではここからが、案外知られてない内容だと思いますのでしっかり聞いていただきたいのですが、ピアジェの腕時計のジュエリー要素はいつからなのか?

という話です。

 

 

ピアジェがジュエリーを製造し始めたのは、1940年代後半のことです。

この頃は、まだジュエリーはジュエリーとして、時計は時計として別で展開されていました。

ですが、この時期は時計が単なる時間を知るための道具から、ファッションやステータスを象徴するアイテムへと変化していました。

50年代の時代背景を解説すると、第二次世界大戦後、社会が復興するにつれて、ラグジュアリー市場が成長しました。

特に、ヨーロッパやアメリカの上流階級からは、実用的な時計よりも、ジュエリーのような華やかで個性的な時計が求められるようになりました。

そのため、ジュエリーの要素を取り入れることは自然な流れだったと言えるでしょう。

これは外的要因ですが、ピアジェ社の考えにも、時計を単なる機械式装置としてではなく、ファッションやライフスタイルに溶け込む芸術品として捉えていたんですね。

この潮流に乗り、ピアジェも時計の「美しさ」を追求し始めることとなり、ジュエリーと腕時計の合体作が造られ始めます。

この頃はまだ試作品段階であるために、ペットネームが与えられたモデルはなく、50年代後半になってからしっかりとしたモデルが誕生します。

1959年には、ピアジェは第1号店となるジュネーブのブティックで高度な技術を駆使したジュエリーとウォッチのクリエイションを披露しました。

そして、60年代に入ることでジュエリーウォッチの製造が本格化することになります。

ピアジェ社製ゴールドと貴石を採用した美しい腕時計

ピアジェがジュエリーウォッチ製造を本格化させたのは、1957年に発表された「エンペラドール」や、1964年に発表されたストーンダイヤル(ラピスラズリやマラカイトなどの天然石を文字盤に採用した時計)などが契機となっています。

このように、1960年代にはピアジェの時計製造技術とジュエリー技術が融合した「ジュエリーウォッチ」が登場し、多くのセレブに愛されました。

この頃には、時計製造とジュエリー製造の両方が、ピアジェのブランドイメージの中核を成すようになります。

ではここからは、時計とジュエリーの両方を扱うことが出来るブランドの相乗効果について解説していきます。

 

 

腕時計とジュエリーの相乗効果


(1) デザインの自由度が広がる

1つ目はデザインの自由度が広がることです。

ジュエリー技術を持つことで、腕時計のデザインの幅が大きく広がりました。

例えば、前述した通り文字盤に宝石や天然石を使ったり、ブレスレット部分を彫刻のように仕上げたりといったことが可能になりました。

ちなみに文字盤に天然石を使用し始めたブランドは、ピアジェが初めてであり、1970年代に入るとロレックスのデイトジャスト、デイデイトでも天然石が使用されるようになった歴史があります。

おそらく、機能を追求する伝統的な時計ブランドからは出てこない発想だったと言えるので、いかにピアジェが美しい時計を作ろうと試行錯誤したのかが分かりますよね。

 

(2) 顧客層の拡大

2つ目は顧客層の拡大です。

時計だけでなくジュエリーも提供することで、より幅広い顧客層にアプローチすることができました。

時計のケースやブレスレットにゴールドを用い、ダイヤモンドを贅沢にセットすることで、ジュエリーのような豪華な時計を実現しました。

特にこれは、ジュエリー好きの女性顧客に対してアピールするための重要な戦略となります。

 

(3) ブランドのステータス向上

3つ目はブランドのステータスの向上です。

ジュエリー技術を取り入れることで、時計ブランドとしてのステータスを高めました。

ジュエリーと時計の両方を手がけるブランドは珍しく、これがピアジェ独自のポジションを築く一因となりました。

このように、ムーブメントを作れていた会社ではあるものの、腕時計という完成品においても短期間で存在感を発揮出来たのは、ピアジェが持つ『美しい時計を作る』という哲学が根本にあったからだと言えるでしょう。

 

ではここからは、そんなピアジェの代表ムーブメントについて解説して参ります。

 

 

 

ピアジェの代表ムーブメント

これまで話してきた通り、ピアジェの得意とするところは美しい時計であり、美しいことと薄型は切っても切り離すことは出来ません。

よってピアジェは薄型キャリバーにおいて、圧倒的な技術力を身につけるようになりました。

というわけで、ここからはピアジェの歴代代表ムーブメントについて解説して参ります。

 

1957年  Cal. 9P

ピアジェ社製Cal.9P

腕時計において薄型革命のきっかけとなった、ピアジェ社製のCal.9Pです。

特徴は厚さわずか2mmという極薄手巻きムーブメントでありながらも、高精度と信頼性そして耐久性も両立しています。

極薄でありながらも、ムーブメント全体が小型化されており、ムーブの直径も20.5mmと小型に作られています。

これほどまでに、薄く作られているのはそもそもがピアジェはレディースウォッチにも強みがあったので、レディースモデルに搭載させるための側面も大きかったのです。

このムーブが搭載されているモデルの代表は『アルティプラノ』なのですが、当時のアルティプラノの写真がなかったので、次に新型を紹介しますのでそこでアルティプラノをご覧ください。


Cal.9Pといえば、やはりカルティエに提供されていたムーブメントであることも忘れてはいけません。

70年代に入るまでカルティエは少量でしか時計を製造してなかったので、そもそもの個体が現存していませんが、タンクの薄型を実現するためにピアジェのキャリバーを採用して製造されていました。

ちなみに、このムーブメントなのですが80年にはより堅牢製を高めるために、厚さが2.15mmになったCal.9P2に進化しました。

では次のムーブメントに行きましょう。

 

1959年 Cal. 12P

ピアジェ社製Ref.12303とCal.12P

Cal.12P世界初の自動巻き超薄型ムーブメントで、厚さはわずか2.3mmと、当時世界最薄の自動巻きムーブメントとして記録されています。

超薄型の定義は曖昧なのですが、一般的な基準は、ムーブメントの厚さが3mm以下のものを指すそうです。

手巻きムーブの上にローターを乗せる設計だと、必然的に厚さが出てしまうために、このムーブメントは、マイクロローターを採用し、厚みを抑えながらも自動巻き機能を実現しています。

ちなみに、マイクロローターを世界で初めて生み出したのはユニバーサルジュネーブというというブランドなのですが、ユニバーサルのCal.215は厚さが4.1mmあるために、超薄型には分類されていません。

マイクロローターの弱点は、その名の通りローターがマイクロなので巻き上げ効率が悪いことにあります。

しかし、ピアジェはそこをも克服し高い信頼性を保証したままパワーリザーブはなんと約36時間と、凄すぎる技術力を見せ付けたのでした。

それを実現できた理由ですが、比重の重い24金で作られたローターが搭載されているからです。

ジャガールクルトのムーブにローターの淵だけが21Kゴールドが使用されているムーブメントがありましたが、このピアジェのムーブはローター全部が24Kで作られていることが特徴です。

マイクロローターであるものの、ここを全部純金で作るというのは、ムーブだけでも相当な価値がありますよね。

最初に解説したCal.9Pもそうなのですが、これら2つのムーブメントは組み立て精度が高く、クロノメーターに匹敵するほどの精度も確保していることが特徴です。

 

1998年 Cal.430Pと500P

1998年にCal.430Pと500Pを誕生させます。

(500Pは99年という話もあります)

それまでの手巻きモデルのCal.9Pと自動巻きモデルのCal.12Pですが、初出が1957年でしたので、さすがにムーブメントの基本設計に古さがありました。

それを刷新するために、正常進化版として作られたのがこれら2つのムーブメントです。

では先に430Pの解説です。

ピアジェ社製アルティプラノとCal.430P

搭載モデルは先ほど9Pのところで出てきたアルティプラノですね。

手巻きの薄型ムーブメントでサイズは厚さが2.1ミリ、 直径20.5ミリとその前のCal9P2とほとんど変わりません。しかし、精度がさらに向上して、このムーブは5姿勢調整済みで精度は平均日差-5秒~ +15秒と薄型でありながらもより品質が向上しています。

 

 さらにパワーリザーブは40時間とこちらも少しだけアップしています。

ムーブメントにはロジウムメッキが施され、ブリッジと受けにはコート・ド・ジュネーブの装飾が入り高級感のある仕上がりです。

ゼンマイのエネルギーを円滑に伝達するための特殊な歯車、 秒針の精度を向上させるための2重式ホイール、 スチールにかわる新合金の採用など、 新技術も導入されています。

 

次に500Pの解説です。

ピアジェのポロ/PoloとCal.500P

搭載モデルは現行型のピアジェの定番モデルのポロです。

自動巻きの薄型ムーブメントでサイズは厚さが3.4ミリ、 直径20.5ミリで日付表示を備えるセンターセコンドタイプです。

こちらも精度は平均日差-5秒~+15秒でパワーリザーブは40時間以上あります。

 スペックがほとんど同じになってるのは、ベース キャリバーとなる430Pに自動巻きモジュールを追加したからであり、 中心に取り付けられたローターは一方向巻き上げ方式になります。

ローターは高速で回転し、6時間の着用で40時間のパワーリザーブを得ることが出来ます。

ちなみになんですが、この年にピアジェはリシュモンの傘下に入ることとなり、このムーブメントは同じリシュモンであるカルティエのCPCPのモデルでも採用されることになりました。

カルティエの中では、マニュファクチュールを意味するCal.430MCのMCが入っているのですが、実際ところはピアジェのCal.430Pがベースでありそれをカルティエがチューニングしたムーブメントなんですね。

CPCPについてはこちらの動画で詳しく解説しておりますので、気になる方はこちらの動画もご覧ください⬇️

この後もですね、2010年には1208P、2014年には900P、2018年には910Pを出しており、これらのムーブメントも非常に素晴らしいのですが、ムーブはムーブメントとしてまた需要があれば別の動画で解説して参ります。

 

 

ピアジェの魅力的なヴィンテージウォッチ

前述した通り、ピアジェのものづくりの最大の特徴は、「ムーブメントからケース、装飾まで一貫して自社で製造する」点にあります。

この垂直統合型の生産体制により、ピアジェは高い品質を維持しながら、独自のデザインを実現してきました。

また、ピアジェの時計は手作業による仕上げが行われるため、非常に高い精度と美しさを誇ります。

そんなピアジェ社のこの会社だから出来たであろう、代表的な2つのモデルをご紹介します。

まず個人的に好きなのがプロトコールです。

ピアジェ社製プロトコール

タンクに似ているのですが、大きな違いは素材です。

この頃のピアジェは、貴金属でしか腕時計を作ってなかったのでヴィンテージのピアジェを見れば、ステンレスはありません。

現行モデルはめっちゃありますけどね。

話を戻しまして、プロトコールは18Kで作られているのですが、ブランドネームが弱いせいか素材に対して割安感があります。

かといって魅力がないかというと、個体によっては文字盤にオニキスを使っていたりと値段とものづくりの素晴らしさに大きな乖離が発生している、代表的なモデルだと思っています。

レクタンギュラー型ですので、性別を選ばず誰が着用しても、綺麗に馴染んでくれるのがプロトコールの魅力でしょう。

2つ目はトラディションです。

ピアジェ社製ヴィンテージトラディション

こんな感じで全部ブレスレットになっているトラディションとかも、男性はめっちゃかっこいいと感じるでしょうし、女性が身につけてもとても華やぐはずです。

ピアジェの真骨頂はどちらかというと、このブレスまでをも含めたモデルなのかぁと考えています。


前述した通り、これらのブレスもそれを納めるケースも自社で製造して作っているわけですから、やはりいかに技術力のあるブランドなのかが分かりますよね。

 

腕時計全体から見たピアジェのポジション

客観的に見て、ピアジェというブランドのネーミングバリューは弱いと思っています。

やはりロレックスやオメガ、カルティエよりも知られていませんし、ホイヤー、ブライトリング、パネライよりも下だと思います。

しかし、ネーミングバリューを除けばピアジェは、薄型時計とジュエリー時計の両方で突出した実績を持つブランドです。

そのため、高級時計市場においては「エレガントで洗練された時計」を求める顧客に支持されています。

また、技術力の高さと美しいデザインが融合した時計は、コレクターや愛好家からも高い評価を得ています。

そういった理由から、私は本当に良い時計を作れるブランドとして認識していますし、これは日本でももっと知られるべきことだと言えるでしょう。


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