記事: 【当時のボックス/尾錠付き】オーガニックウッドタンク ロンドン/パリ/ニューヨークブティック限定モデル Ref.20611
【当時のボックス/尾錠付き】オーガニックウッドタンク ロンドン/パリ/ニューヨークブティック限定モデル Ref.20611
どうも、こんにちは。
ベルモントルの妹尾です😊
本日の動画では、カルティエの腕時計 オーガニックウッドタンク ロンドン/パリ/ニューヨークブティック限定モデル解説。
という内容でお話しして参ります。
普段、人に見せることはないんですが接客する時以外は自分用で持っている、カルティエの中でも最も美しいなぁ・・・・
と思えるモデルです。
私が購入した時が5年前くらいだったのですが、その時は22万円で購入したのですが今となっては120万円程度になっています。
高騰するのには、充分な期間ですが特に今年になって一気に価格が上がった印象です。
あまり見向きされていなかったものが、見直されてるような感じですね。
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それでは早速やって参りましょう!
オーガニックウッドタンク ロンドン/パリ/ニューヨークブティック限定モデル Ref.20611
この時計初めて見ますわ!
って方も結構いらっしゃると思いますので、まずは素材解説です。
こちらケースの側面と文字盤ですが、木『ウッドですね』が使われています。
木が使ってある腕時計って、SEIKOの白樺は木目をイメージして作られていますが、本物ではありません。
他にはヴィンテージでハミルトンがあるのですが、これは実際に本物の木を使っています。
といった感じで、パッと連想出来るモデルでも本物のきを使ってるモデルはあまりないのではないでしょうか。
ケースのゴールドの部分は、下地がシルバー925の純銀でその上から18Kメッキが施されているヴェルメイユとなります。
この木から滲み出てくるダークブラウンと、18Kイエローゴールドのコントラストが素晴らしく18Kを使っているにも関わらず、いやらしさ0%です。
むしろ、よくぞここまで18Kゴールドを引き立てているなぁ・・・・と色の組み合わせに感心します。
ではそんな木の話が出てきましたがので、今回使用されいているブラジリアンローズウッドについて解説します。
ブラジリアンローズウッドの魅力
ブラジリアンローズウッドは、その希少性と美しい木目で知られる高級木材です。
これは南米のブラジルを中心とした地域で産出され、古くから高級木材として珍重されてきました。
ブラジリアンローズウッドは非常に硬く耐久性が高いため、加工が難しい反面、完成品は長期間の使用に耐える品質を持っています。
時計の文字盤には関係ありませんが、優れた音響特性を持ち、ギターやピアノの製作にも使用されます。
楽器においては、豊かで深みのある音色を生み出すため、特に高級ギターのバックやサイドに好まれ使われていたそうです。
そのため、伐採が進みすぎたことでブラジル政府が輸出に規制をかけたことと、ワシントン条約で絶滅危惧種に登録されたことで、この木材を使った製品が作られることがかなり減りました。
現在では、ある程度育成が進みブラジル政府の輸出規制は解除されているのですが、ワシントン条約にはまだ残っているために、この木材を使用している商品は輸出入時に許可申請が必要らしいです。
といった感じで、なんとなく家具や高級楽器に採用される上質な木なんだなぁ・・・
ってのがイメージ出来たと思います。
ではここからは、再度このモデルのスペックを見ていきましょう!
私のチャンネルをご覧になってる方は、もう何十回も紹介してきてるので、マストタンクは既にご存知だと思いますが、こちらも一応それに分類されます。
ただし、前述した通り特別モデルで製造数が絞られています。
1975-76年の1年間だけ製造され、売り場はロンドン/パリ/ニューヨーク支店だけで、3000本限定で販売されていたモデルです。
今となっては、その個体がコレクターに渡ったことで市場に出てくることがなくなり、今年だけで大きく高騰したモデルです。
搭載ムーブメントはETA社製Cal.78-1の手巻きであり、タンクらしい薄型で仕上げられています。
ケース径は24.5mmと現行のタンクマストが25mmとほとんど同じサイズですので、現代でも充分にマッチします。
こちらの個体は、ウッドの割れもなくコンディションは良い状態です。
特筆すべきは、尾錠でありこの頃に採用されていた、角形のダブルCの尾錠が付属しています。
また、リューズはタンクルイなどで積極的に採用された砲弾型のリューズが採用されていたりと、上級モデルかのような作りになっています。
オーガニックタンクは、タンクの中でも特別で時計デザインの枠を超え、自然とラグジュアリーを見事に調和させたモデルです。