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記事: 1997年、日本のドラマが変えたエクスプローラー Ref.14270の運命

1997年、日本のドラマが変えたエクスプローラー Ref.14270の運命

こんにちは、ベルモントルの妹尾です。

本日の動画では「1997年、日本のドラマが変えたエクスプローラー Ref.14270の運命」という内容で解説して参ります。

ロレックスの中で、エクスプローラーというモデルはどこか特別な存在です。

サブマリーナーのような圧倒的な知名度もなく、デイトナのような派手さもありません。

ただただシンプルで、ストイックで、余計なものが何一つないのになぜか惹きつけられますよね。

そんなエクスプローラーが1997年、ドラマをきっかけに爆発的な人気を博し、当時としては異例のプレミア価格で取引されるほどの存在になりました。

今日はそのエクスプローラーの中でも、Ref.14270という廃盤モデルに焦点を当てながら、このモデルが持つ歴史・デザイン哲学・今も続いてる人気を丁寧に掘り下げて参ります。

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それでは話を進めて参ります。

 

エクスプローラー I という腕時計の背景

エクスプローラーというモデルを語る上で、1953年という年は外せません。

1953年5月29日、ニュージーランド出身の登山家エドモンド・ヒラリーと、ネパール人のテンジン・ノルゲイが、人類で初めてエベレストの頂上に立ちました。

実はこの登頂時にロレックスを着けていたのはテンジン・ノルゲイの方で、ヒラリーはイギリスのSMITH社の腕時計を着用していたとされています。

標高8,849メートル、極寒と低酸素という極限の環境下でも、ノルゲイの手首に巻かれたロレックスは正確に時を刻み続けたんですよね。

この偉業を記念する形で、ロレックスは同年にエクスプローラーという名を冠したモデルを正式にラインナップに加えました。

「探検者」を意味するエクスプローラーという名前は、この歴史的な登頂から生まれたんですよね。

よって、このエベレスト登頂というエピソードは、エクスプローラーというモデルの設計哲学にそのまま反映されています。

極限の環境で使われることを前提としたツールウォッチとして、装飾的な要素は徹底的に削ぎ落とされました。

それはデイト表記までも外されています。

文字盤を見れば、ブラックダイヤルに、3・6・9のアラビアインデックス、そしてメルセデスハンドと呼ばれる視認性の良い針が備えられています。

この3つの要素が組み合わさったデザインは、エクスプローラーが誕生した当初から今日に至るまで、基本的な形を変えていません。

ちなみに説明するまでもないと思われますが、メルセデスハンドとは、時針の先端がメルセデスベンツのエンブレムに似た形状を持つことからついた愛称です。

この形状には実用的な意味があります。

暗所でも時針と分針を瞬時に見分けられるよう、時針の先端に大きな夜光塗料の塗布面積を確保するための設計なんですよね。

装飾ではなく機能のためのデザインということです。

これがエクスプローラーという腕時計の本質を象徴しているといえますよね。

3・6・9のアラビア数字インデックスも同様です。

バーインデックスやローマ数字と比べて、アラビア数字は視認性が高く、暗所や動きのある状況でも時刻を素早く読み取れます。

極限の環境での使用を前提としたからこそ、このデザインが選ばれたんですよね。

こうした設計哲学は、エクスプローラーが単なるドレスウォッチでもスポーツウォッチでもない、独自のカテゴリーを持つモデルであることを示しています。

スーツにも合わせられる品格を持ちながら、どんな環境でも機能し続けるという実用性を兼ね備えている。

この「どちらでもあり、どちらでもない」という絶妙な立ち位置こそが、エクスプローラーが長年にわたって多くの方に愛され続けてきた理由の一つだといえます。

ではここまでで、エクスプローラーの基本知識が身についたと思われますので、次に今回の主人公であるRef.14270の誕生と生産期間!という内容で解説して参ります。

 

 

Ref.14270の誕生と生産期間

エクスプローラーIの歴史の中で、Ref.14270は非常に特別な位置づけを持つモデルです。

Ref.14270は1989年のバーゼルフェアで発表され、1990年から2001年にかけて生産されたモデルです。

製造期間は約10年間ですね。

先代のRef.1016から受け継いだエクスプローラーのデザイン哲学を維持しながら、当時の最新技術を惜しみなく投入したモデルとして登場しました。

ロレックスが4桁品番から5桁品番へと移行する時代の中で、エクスプローラーIとしての完成形を体現した一本といえます。

先代Ref.1016とは、ぱっと見のデザインは違うのですぐに分かるのですが、最も大きな違いは、風防の変更です。

Ref.1016はプラスチック製の風防を採用していましたが、Ref.14270ではサファイアクリスタルへと変更されました。

サファイアクリスタルはガラスの中でも最も硬度が高い素材の一つで、傷がつきにくく視認性も高いです。

この変更によってRef.14270は、ツールウォッチとしての実用性をさらに高めることに成功しています。

搭載されるムーブメントはCal.3000です。

このキャリバーはもともとノンクロノメーター仕様として開発されたものをベースに、エクスプローラー向けにクロノメーター化した独自の仕様を持っています。

精度向上を目的としてハイビート仕様の振動数に変更されており、完成度の高いムーブメントとして知られています。

基本構造は現行モデルとほとんど変わらないとも言われており、その設計の完成度の高さが伺えるんですよね。

またケースサイズは36mmです。

現行のエクスプローラーには36mmのRef.124270と、40mmのRef.224270という2つのサイズが展開されています。

Ref.14270の36mmというサイズは現行の36mmモデルと同じケースサイズですが、トリチウムがほんのりと焼けていたりと、よりクラシックな佇まいを持っているんですよね。

そして、このサイズ感が日本人の手首に非常によく馴染むサイズとして、今も根強い支持を得ている理由の一つになっているんですよね。

大型化がデフォルトになってしまった現代の腕時計の流れに対して、Ref.14270の36mmというサイズは、むしろその希少さと絶妙な存在感を際立たせているといえます。

前述した通り、Ref.14270の生産期間はおよそ11年です。

その間にムーブメント・夜光塗料・文字盤の表記など、細部にわたる仕様変更が繰り返されています。

次のパートでは、その変遷が持つ奥深さについて掘り下げて参ります。

 

 

"Swiss Made"表記への変遷という奥深さ

Ref.14270の魅力を語る上で外せないのが、約11年という生産期間中に起きた細部の変化です。

一見するとほとんど変わらないように見えるエクスプローラーですが、シリアルナンバーをたどっていくと、実に興味深い変遷が見えてきます。

Ref.14270の文字盤は、大きく分けて四つのバリエーションが存在します。

「ブラックアウト」「T-Swiss」「Swiss Only」「Swiss Made」です。

これらはすべて文字盤下部の表記の違いから生まれた呼び名で、製造時期によって異なるバリエーションが存在しています。

最も希少なのが「ブラックアウト」です。

1990年前後のE品番・X品番台の初期ロットにのみ存在するこのバリエーションは、3・6・9のインデックスに夜光塗料が入らず、ブラックのラインのみという独特の仕上がりを持っています。

夜光なしという一見すると機能面で後退したように見える仕様ですが、これがかえって文字盤に独特の表情を与えており、コレクターの間で非常に高い評価を受けているんですよね。


続く「T SWISS-T<25」は、夜光塗料にトリチウムを使用していた時期のモデルです。

この表記はトリチウムの放射線量が25mCi/キュリー未満であることを示すもので、トリチウム夜光使用を意味します。

今、映像に映ってるのもこのタイプですね。

ですので、ここからもトリチウムが使われているのが分かるんですよね。

トリチウムは放射性物質を含む夜光塗料で、現在は使用が規制されていますが、経年によって文字盤に独特の色味の変化をもたらすことがあり、ヴィンテージ愛好家から高い評価を受けているんですよね。

「Swiss Only」はトリチウムからスーパールミノバへの移行期に存在した過渡期のモデルです。

U品番からA品番台に見られるこのバリエーションは、生産期間が最も短く、その意味でも希少性が高いとされています。

そして最終期の「Swiss Made」は、スーパールミノバへの完全移行後に製造されたモデルです。

夜光の視認性という点では最も優れており、実用性という観点では最も現代的な仕様といえます。

夜光塗料という一つの要素だけで見ても、これだけの変遷があります。

さらにクラスプの仕様変更、ラグ部分が貫通か非貫通の違いなど、Ref.14270の世界は掘り下げれば掘り下げるほど奥深いんですよね。

同じRef.14270でも、製造時期によってまったく異なる個性を持つので、これがこのモデルをコレクターとして追いかける楽しさの一つともいえます。

では次に、1997年、日本のドラマをきっかけにした爆発的人気!という内容で解説して参ります。

 

 

1997年、日本のドラマをきっかけにした爆発的人気

1997年に放映された月9ドラマ「ラブジェネレーション」で、木村拓哉さんがRef.14270を着用していたことがきっかけで爆発的な人気を記録しました。

これは社会現象と呼べるほどの高視聴率を記録したそうで、主人公が着けていた腕時計への注目が一気に高まりました。

ちなみに私も一応生まれていたのですが当時はまだ8歳なのでそんなことが起きていたことなんても全く知りませんでした。

話を戻しまして、それまでエクスプローラーはロレックスのラインナップの中でも比較的手に入りやすいモデルとして知られていましたが、このドラマをきっかけに状況が一変します。

需要が急激に膨らんだ結果、Ref.14270は当時としては異例のプレミア価格で取引されるようになりました。

デイトナに次ぐ人気機種として、定価を大きく上回る価格がつくというのは、当時の腕時計市場では非常に珍しい現象だったんですよね。

正規店での在庫はあっという間になくなり、並行市場でも品薄状態が続くという、今のロレックス人気モデルと同じような状況が30年前のRef.14270で起きていたわけです。

このドラマ効果が持つ意味は、単なる一時的なブームとして片付けられないものがあります。

どういうことかと言いますと、それまでエクスプローラーというモデルを知らなかった多くの方が、このドラマをきっかけにロレックスという世界に入ってきたのです。

腕時計に詳しくない方でも「エクスプローラー」という名前を知るようになったという意味で、このドラマがエクスプローラーのブランドとしての認知度を大きく押し上げたことは間違いないんですよね。

そしてこの爆発的な人気が、2001年の後継モデルRef.114270の誕生にも大きく影響しています。

Ref.114270は発売当初から需要が非常に高く、市場での品薄状態がしばらく続きました。

これはRef.14270が作り上げたエクスプローラーへの高い需要が、そのままRef.114270へと受け継がれた結果といえます。

今から約30年近く前の出来事でありながら、その余波は今も続いています。

Ref.14270を求める方の中には、当時このドラマを見てエクスプローラーに憧れ、長い時間をかけてようやく手に入れるという方もいらっしゃいます。

一本の腕時計が、一つのドラマをきっかけにこれほど多くの方の記憶に刻まれたという事実は、エクスプローラーというモデルが持つ普遍的な魅力の証でもあるといえるのではないでしょうか。

では次に保証書がついていることの重要性について!という内容で解説して参ります。

 

 

保証書がついていることの重要性について

今回ベルモントルにあるRef.14270には、保証書が付属しています。

ヴィンテージ腕時計において保証書があるということは、単なる付属品の有無という話ではなく、その腕時計の価値を大きく左右する要素の一つなんですよね。

まず保証書が持つ最も重要な役割は、その腕時計がいつ、どこで購入されたかを証明するという点です。

Ref.14270のような廃盤モデルは、現在から見ると30年以上前に製造・販売されたものです。

その腕時計が当時正規のルートで販売されたことを示す保証書は、来歴の透明性という観点で非常に重要な意味を持ちます。

どういう経緯でこの一本が世に出たのかが明確になるということは、購入される方にとって大きな安心感につながるんですよね。

次に、保証書は製造年の特定に役立つという点があります。

ヴィンテージのロレックスはシリアルナンバーから製造年をある程度特定できますが、保証書があることでその裏付けがより確実になります。

今回の個体は保証書から1995年製であることが確認できており、シリアルナンバーによる特定と合わせて、この一本がいつ作られたものかという情報の信頼性が高まっています。

さらに市場価値という観点でも、保証書の有無は大きな差を生みます。

同じRef.14270でも、保証書ありとなしでは取引価格が変わってくることが多いです。

これはコレクターの間での評価だけでなく、将来的にこの腕時計を手放す場面においても影響してきますよね。

保証書という一枚の紙が、腕時計の資産としての価値を守る役割を果たしているんですよね。

廃盤モデルであるRef.14270において、これだけのコンディションを保ちながら保証書まで残っている個体は、市場でもなかなか出会えるものではありませんので、手にとって頂けた方は、きっと満足して頂けると思いますね。

では最後に実機を着用した時のレビューについて解説して参ります。

 

 

実機着用レビュー

もう説明する必要もないと思うんですけども、男性の方であればおそらく80%の人は似合うと思いますね。

かっこいいですね。

シンプル・イズ・ベストを体現してくれているモデルの一つだと言えるでしょう。

やはり小径なのは最高ですよね。

ケースサイズは前述した通り36mmです。

ロレックスって結構圧が強いんだよね、というイメージをお持ちの方もまぁまぁいらっしゃると思うんですけども、エクスプローラーは全然そんなことなくて、控えめなロレックスを一番体現してくれていると感じますよね。

現代の腕時計と比べると小径に分類されますが、実際に手首に乗せてみると、このサイズ感の絶妙さがよくわかります。

主張しすぎず、しかし確実に存在感を放ってくれます。

スーツの袖口から覗いたときも、カジュアルな半袖シャツに合わせたときも、どちらの場面でも自然に馴染んでくれるはずです。

これは36mmシリーズのエクスプローラーが持つ最大の強みの一つだといえます。

文字盤の見え方についてもお伝えしたいと思います。

本当にシンプルで、何の装飾もないんですけども、やはりこの無駄がないところがいいじゃないですか。

ブラックダイヤルに3・6・9のアラビア数字、そしてメルセデスハンドです。

この組み合わせは実際に手首の上で動いている状態で見ると、写真で見るよりもはるかに立体感と存在感があります。

特にトリチウム夜光が経年によって生み出したクリーム色がかった色味は、現行品の純白な夜光とはまったく異なる温かみのある表情を文字盤に与えているんですよね。

屋内の照明の下では落ち着いた品格のある表情を見せ、自然光の下では文字盤の黒とインデックスのコントラストが非常に鮮やかに映えます。

針の取り付け付近には14270特有のエイジングが見られますが、これは使用感というよりも、14270特有の現象ですもんね。

これがあったことで、後継機ではそこが改善されるようになりましたからね。

むしろこのエイジングが、新品では絶対に持ち得ない「この一本だけの表情」を生み出しているんですよね。

全体的な印象として、Ref.14270は着けていることを主張しない腕時計です。

手首にそれがないと、逆にソワソワしてしまうくらいに、日常の一部として自然に溶け込んでいく一本です。

そういった腕時計が持つ静かな存在感は、派手なスポーツウォッチや大型モデルとはまったく異なる種類のものだといえますよね。

現行に近いロレックスではありますが、私はこのエクスプローラーはデイトジャスト同様に、ロレックスの中でも品があってとても大好きなモデルですね。

 

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