こんにちは、ベルモントルの妹尾です😊
本日の動画では、『斜めからが最も美しい!パテックフィリップ/オーデマピゲ/ヴァシュロンコンスタンタンの見え方』という内容について解説して参ります。
写真では伝わりにくい“顔つき”の差を、パテック・オーデマ ・ヴァシュロンを見ながら解説します。
見るのは3視点で
①正面の顔(針・インデックス・余白)
②斜めの光の線(面取り・ベゼル厚)
③手首での収まり(ラグの落ち方・厚みの消え方)
腕時計って選ぶ時も買う時にも、案外正面からしか見てないと思うんですよね。
ですが、購入した後は意外や意外に斜めから見る機会が増えますし、相手にも自分から見せない限り、斜めから見られることが最も多いです。
斜めの美学を一緒に見ていきましょう。
「最初に一言だけご連絡させて下さい。この動画が少しでも役に立ったら、次の一本はベルモントルでご検討して頂けると幸いです。
ご相談やご購入が、発信を続ける力になります。もちろん見に来るだけでも大歓迎です。
では話を進めて参ります。
正面の“顔”何を見れば違いがわかるか
まずは基本の真正面からですね。
上品さや大きさで勝負しない存在感は、斜めからの印象に直結しますので、まずは正面から見た場合の雲上ブランドの特徴をお話しして参ります。
正面では次の3点だけを見れば十分です。
①つ目に分針の長さ
これは視線が集まる先端だからです。
人は時刻を見るとき、無意識に分針の先を追います。
先端がどこで止まるかで、文字盤全体のキリッと感が変わります。
②インデックスの見やすさ
太さが揃い、エッジがくっきりしているほど一瞥(いちべつ)で時間が入ります。
一瞥ってのは、チラッと見えることですね。
一瞬じゃなくて一瞥って表現したのは、今回出している雲上ブランドはヴィンテージモデルなのですが、ケース径が現行と比較して小さいので、瞬発的に時刻が分かるって訳じゃないと思うんですよね。
ですので、チラ見したときになんとなくの時間が分かるようなニュアンスで一瞥と表現しています。
話を戻しまして太いと“存在感”、細いと“上品さ”って感じでしょうね。
面取りや植字は、光を拾ってコントラストが上がりますが、ギラつき過多は派手見えにつながります。
ですが雲上ブランドであれば、その辺はかなり計算してデザインしてあるので、上品に収まってるものがほとんどですね。
③余白のバランス
最後が余白のバランスですね。
ロゴ・インデックス・外周(ミニッツトラックなどがある場合ですね)これらの間隔が均一だと、顔が整って見えます。
詰めすぎは窮屈だし、離しすぎは間延びした印象を与えます。
この3つを見るだけで、同じサイズでも読みやすさ・上品さ・存在感の差がはっきりわかります。
好みが「読みやすさ重視」なら長めの分針+強めのインデックスを、「品の良さ重視」なら細い針+整った余白を選ぶ、と覚えてください。
では次に本題の斜めの角度について話を進めていきます。
斜めから見たときの見え方——角の仕上げと外枠の高さ
「斜めで見る」のは、正面では分かりにくい立体感と仕上げの質が一発で分かるからです。
角度はどんな角度でもいいと思います。
例えば、こんな角度は私は気に入っていますね。
雲上ブランドの醍醐味はおそらくこの『斜め』というワードの中に凝縮されていると私は考えています。
これはケース、インデックスをも含めた全体に対しての共通事項ですね。
斜めにすると、ケースの角に明るい一本の“光の線”が走ります。
これが細く長くスッと続くと上品に、太く強いと輪郭が強調され、力強い・存在感があると感じます。
今回のでその切り替えを明確にやってるのがオーデマピゲのブレス一体型ですね。
正面から見れば、全部サテン仕上げで輪郭をくっきりと浮かび上がらせています。
ですがこの時計の真骨頂はそこじゃありません。
斜めから見た時に、裏蓋側が鏡面仕上げされているところなのです。
先ほども言いましたが、ここに細く長くスッと続く鏡面のラインが入ることで、正面からだけでは分からない強烈な上品さが加わります。
ここは高級感が出やすいチェックポイントですね。
次にベゼルの高さですね。
ベゼルが高いと斜めから文字盤に影が落ち、奥行き感が出ます。
低いと軽くフラットに見えます。
奥行きがあると立体感が出ますので、時計自体に小宇宙が広がったような感じになりますし、フラットだと文字盤までの距離が近くなるので、視認性が良いって感じですよね。
雲上の場合は、奥行きがある作りになっていることが多いかなぁ。
といった印象です。
どっちが良い悪いって話ではなくて、それぞれにそれぞれの良さがある!って考えでいいと思います。
ではそれぞれの時計に合わせてみましょう。
パテック フィリップ エリプス
斜めから見るとクル・ド・パリベゼル(これは小さなピラミッド模様の装飾ですね)が細かな点の反射になり、光が均一に散って落ち着いて見えます。
装飾自体は華やかなのですが、ケースが27mm x 32mmなので過度なギラつきが出ません。
結果として、斜めから見ても線が細く整った上品な印象にまとまり、派手さより“静かな品の良さ”が前に出ます。
スーツやフォーマルなど、落ち着いて良く見せたい場面で力を発揮する見え方です。
ヴァシュロン・コンスタンタン
ヴァシュロン・コンスタンタンのリールは、斜めから見ると外装が全て鏡面でつながっていることが分かると思います。
ベゼルの上面から斜面、ケース、ラグへと曲面が切れ目なく続くため、角に走る反射は糸のように細い線で連続し、ギラつかずに艶がすっと流れて見えます。
ベゼルの高さは中くらいで、風防の縁も必要な分だけ光を拾う設計なので、外周に濃い影を落としすぎず、端正な立体感を保ちます。
結果として、斜めの角度でも“整って見える”印象が崩れず、派手さを抑えた上品さが前に出ます。
ビジネスやフォーマルの場面で、静かに良く見せたい方に向く見え方です。
オーデマ ピゲ レクタンギュラー ブレス一体型
表面から見える部分は全てサテン仕上げです。
ただ、サテン仕上げというかサテン仕上げ風に見える装飾なんですよね。
ホワイトゴールドですしね。
これはちょっと映像からでは伝わりにくいと思いますが、結構筋目がしっかり作られています。
よって、外周に濃い陰影が生まれ、ケースの輪郭が力強く見えます。
統合ブレスの作りも同じように設計してあるので、全体として存在感のある横顔になります。
なぜ斜めから見たときの時計が美しく見えるの?その魅力は?
時計が斜めから美しく見えるのは、立体の作りが光で一気に“可視化”されるからです。
正面では平面的に見えるケースも、少し傾けるだけで角の面取りや曲面のつながりが反射として現れます。
角に細い反射の筋が端から端までまっすぐ続けば、面取りの角度と磨きが揃っている証拠で、上品で整った印象になります。
逆に、面をくっきり分けた設計では反射が太い帯になって現れ、明暗の差が強く出るぶん、力強さや存在感を感じます。
外周を形作るベゼルや風防の立ち上がりも、斜めの角度で効いてきます。
ベゼルが低いと外周に濃い影が落ちにくく、すっきり端正に見えます。
高いと外周に影が生まれ、文字盤が奥へ引き込まれたように見えて、重量感や深みが増します。
風防の縁がわずかに光を拾う設計なら、外周の輪郭がきれいに立ち上がります。
文字盤側でも、段差やギョーシェ、サンレイの筋目が斜めの光で陰影になり、数字より先に質感が目に入りますし、針の面も一瞬だけ光を返すので、時刻がふっと浮かび上がるように読みやすくなります。
手首に乗せて軽く返すと、光がケースからラグ、ブレスやベルトへ連続して移動します。
つまり、斜めからの一瞬には、設計、仕上げ、素材、厚み処理までの総合点がそのまま映っているということなんですね。
同じサイズでも美しさが違って見えるのはこのためです。
選ぶときは同じ光の下で少し傾け、角の反射が滑らかに続くか、外周の影が濃すぎないか、手首を返した時に厚みが軽く見えるかを確かめると、好みの一本がはっきりしますよね。
斜めから見た時に美しく見える時計が相手に与える印象
斜めに手首を返した瞬間、ケースの角に走る細い反射や外周の影が静かにそろって見える時計は、持ち主が“作りの良さ”を選んでいる人だと相手に伝えます。
光が滑らかに流れ、線が途切れず続くほど上品さと清潔感が生まれ、ギラつきが少ないぶん会話の邪魔をしません。
視線が整うので落ち着きと信頼感を与えます。
さらに、斜めの角度で針やインデックスがすっと浮かぶと、機能と美観の両立が伝わります。
読みやすさが担保されている時計は実務に強い道具として映り、ベゼルや裏蓋の処理で厚みが軽く見えると袖口の所作がきれいに収まり、身だしなみへの配慮も感じさせます。
ロゴや価格を声高に主張しなくても、設計と仕上げを見る目がある人だと自然に伝わるのが斜めの美しさです。
商談では信頼、会食では清潔感、式典では格を下げない佇まいとして働き、派手さではなく静かな説得力を周囲に残します。
ここまでご視聴いただき、ありがとうございます。
最後まで動画を見てくださる方は、きっと**“丁寧に腕時計を選びたい”**方だと思っています。
もし今、どの時計がいいか迷っていて、せっかくならベルモントルで!と思っていただけたら、まずはご相談ください。
あなた様の手首と使い方に合う一本を、一緒に見つけていけたら嬉しいです。
もちろん、見に来るだけでも大歓迎です。