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記事: ロレックスがコモディティ化する時代にあえてヴィンテージを選ぶ意味

ロレックスがコモディティ化する時代にあえてヴィンテージを選ぶ意味

こんにちは、ベルモントルの妹尾です。

本日の動画では、ロレックスがコモディティ化する時代に、あえてヴィンテージを選ぶ意味という内容で解説して参ります。

ここ数年、ロレックスをめぐる状況は大きく変わってきました。

一時期のような熱狂は少し落ち着き、世界的には増産も進み、待ち時間が短くなったという話も聞こえてきます。

その一方で、日本の正規店ではいまだに人気モデルが手に入らないという現実もあって、なんだか話が噛み合わないように感じている方も多いんじゃないでしょうか。

今日はその複雑な現状を紐解いた上で、では今、ヴィンテージのロレックスを選ぶことにどんな意味があるのかを、改めて解説して参ります。

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それでは話を進めて参ります。

 

 

ロレックスは「買えない腕時計」のままなのか ― 二極化する現実

まず、今のロレックスがどういう状況にあるのかを、正確に掴んでおきましょう。

ここを曖昧にしたまま「コモディティ化」という言葉だけが先走ると、実感と噛み合わなくなってしまいますからね。

海外に目を向けると、確かに状況は緩んできているみたいです。

アメリカの購入者の報告をまとめたデータでは、サブマリーナやGMTマスター、エクスプローラーといったモデルの待ち時間は、ここ数年で最も短くなっており、特にエクスプローラーは2022年の90日から2024年には31日へと、大きく短縮しています。

供給そのものも増えていて、ロレックスは2025年初頭に、スイスにあるロモンとヴィラ・サン・ピエールという臨時の生産拠点を稼働させたことを公表しています。

このような背景から世界全体で見れば、ロレックスは少しずつ「手に入る」方向へ動いているのは間違いありません。 aolRobb Report

ところが、日本の正規店に立ってみると、話はそう単純ではないんですよね。

むしろ、ロレックスを正規店で購入する難易度は、今かつてないほど高まっているとも言われています。

店頭では希望のモデルが全く買えず、突然まったく別のモデルを提案されて、その場で即決を求められるようなケースも増えているのが実情です。

デイトナやGMTマスター、緑のサブマリーナといった超人気モデルは、いまだに何度も店舗へ通う「ロレックスマラソン」が前提で、入手はほとんど絶望的とすら言われています。

ただ、その日本でも、変化の兆しが表れています。

転売対策が功を奏したことで、2025年5月の時点では、すべてのモデルが絶望的なわけではなく、デイトジャストや一部のモデルは、以前よりも手に入りやすくなってきているんですよねLuxury Daily

そして相場の面でも、明確な変化が起きています。

2024年の下半期からロレックスの中古市場価格は下落ぎみになり、2025年1月には「ロレックスバブル崩壊」という言葉まで飛び出しました。

その背景には、ロレックス需要の大きかった中国のバブル崩壊があるとも指摘されています。

かつて定価を大きく超えていた中古価格が落ち着いてきたことは、ニュースなどで耳にした方もいるかもしれません。 Luxury Daily

つまり今のロレックスは、一言で「買えない」とも「買える」とも言えない、二極化した状態にあるんですよね。

デイトナや人気スポーツモデルは相変わらず手が届きにくい一方で、それ以外のモデルは入手性が緩み、中古相場は下がってきている。

この温度差こそが、今のロレックスを正しく理解するための出発点になります。

そしてこの二極化の先に見えてくるのが、「コモディティ化」という、もう一段深いテーマなんですよね。

 

では次に、コモディティ化とは何か ― 「みんなが持てる」ことの裏側!という内容で解説して参ります。

 

 

コモディティ化とは何か ― 「みんなが持てる」ことの裏側

ここで一度、「コモディティ化」という言葉そのものについて考えてみましょう。

少し抽象的な話に聞こえるかもしれませんが、これがこの動画の核心に関わる大切な部分なんでですね。

コモディティ化というのは、もともと経済の世界で使われる言葉で、ある商品が広く行き渡って、どれを選んでも大きな違いがない状態になっていくことを指します。

たとえば家電や日用品のように、品質が安定して誰でも手に入るようになると、その分だけ「特別なもの」という感覚は薄れていきます。

便利になり、手に入りやすくなることの裏側で、希少性という付加価値が失われていく。

これがコモディティ化なんですよね。

ロレックスに起きつつあるのも、まさにこの流れの一部だといえます。

増産が進み、世界的に入手性が改善し、中古相場も落ち着いてきた。

これは買い手にとっては喜ばしいことのはずなんです。

かつてのように何年も待ったり、定価の倍の値段を払ったりせずに、欲しい腕時計に手が届く。

本来、それこそが健全な姿なんですよね。

実際、この変化を前向きに捉える見方も広がっています。

市場が落ち着いたことについて、2025年を通じて中古市場は、より持続可能な成長へと変わったと指摘されています。

そしてこの安定は、ピーク時の熱狂の中で価格的に締め出されていた、本物のコレクターや愛好家にとって、むしろ健全な環境を生み出したとも言われているんですよね。

転売目的の方が去り、純粋に腕時計が好きな方が戻ってきた。

その意味では、コモディティ化は決して悪いことばかりではないんです。 nus

ただ、ここで一つ、立ち止まって考えないといけないことがあります。

「値上がりするから買う」「手に入らないから欲しい」という熱狂が冷めたとき、ロレックスというブランドに残るのは何なのか、という問いです。

投資の対象として見ていた方にとっては、相場が落ち着いた今、ロレックスの魅力は薄れたように感じるかもしれません。

もちろん、激レアモデルを手にする事が出来ている方は、それに含まれないですよね。

このように希少性というプレミアムが剥がれ落ちたとき、その腕時計そのものに、人はどれだけの価値を感じられるのか。

コモディティ化というのは、実はこの本質的な問いを私たちに突きつけてくるんですよね。

そして面白いことに、現行のロレックスがコモディティ化に向かえば向かうほど、逆に輝きを増していく存在があります。

それがヴィンテージのロレックスなんですよね。

では次に、現行ロレックスとヴィンテージは何が決定的に違うのか?という内容で解説して参ります。

 

 

現行ロレックスとヴィンテージは何が決定的に違うのか?

現行のロレックスとヴィンテージのロレックスは、同じブランドの腕時計でありながら、この2つは本質的にまったく異なる性質を持っています。

その違いを掘り下げていくと、なぜコモディティ化の時代にヴィンテージが輝くのかが見えてきます。

まず、現行のロレックスがいかに優れた工業製品であるか、という話から進めますね。

今のロレックスは、品質という点では歴史上もっとも完成された状態にあります。

新しい世代のムーブメントは高い精度を誇り、耐久性も折り紙つき、防水性能も申し分ないです。

ケースやブレスレットの仕上げも非常に高い水準で安定しています。

どの一本を手に取っても、ほぼ完璧な品質が保証されている。

これは現代のロレックスの、まぎれもない凄みなんです。

ところが、この「どの一本を取っても同じように完璧」という性質こそが、コモディティ化の正体でもあるんですよね。

工業製品として完成度が高いということは、裏を返せば、個体ごとの違いがほとんどないということです。

同じ品番であれば、世界中のどこで買っても、ほぼ同じ顔をした腕時計が手に入ります。

その安定感は信頼の証である一方で、「自分だけの一本」という感覚とは、少し距離があるんです。

一方、ヴィンテージのロレックスは、まったく逆の性格を持っています。

ヴィンテージの個体には、一本一本に固有の表情があります。

半世紀近い時を経てきた文字盤は、紫外線や湿度の影響で少しずつ色を変え、同じ品番であっても焼け具合は一本ごとに異なります。

夜光素材は経年でゴールドがかった色味に変化し、その風合いは二つとして同じものがありません。

さらに当時は手作業に依存する工程が多かったため、製造の段階からわずかな個体差が生まれていたんですよね。

つまりヴィンテージのロレックスは、生まれた瞬間から、そして時を重ねるごとに、それぞれが唯一無二の存在になっていくんです。

そしてもう一つ、決定的な違いがあります。

それは希少性の質です。

すでに製造が終わっているヴィンテージの個体は、これ以上この世に増えることが絶対にありません。

むしろ時間が経つほどに、失われたり、状態の良いものが減ったりして、数は減っていく一方ですよね。

この「替えが効くか、効かないか」という違いは、想像以上に大きいといえます。

現行モデルは、たとえ傷がついても、最悪の場合は同じものをもう一本買うことができます。

けれどヴィンテージの一本は、それを手放したら、まったく同じものには二度と出会えないかもしれない。

この代替不可能性こそが、ヴィンテージのロレックスを、単なる「古いロレックス」とは次元の違う存在にしているんですよね。

では次に、増産できる現行と、二度と作られないヴィンテージ!という内容で解説して参ります。

 

増産できる現行と、二度と作られないヴィンテージ

前の見出しで触れた「替えが効くか効かないか」という違いを、もう少し踏み込んで解説していきます。

ここに、コモディティ化の時代におけるヴィンテージの本質的な価値が詰まっています。

まず、現行のロレックスがどれほどの規模で作られているかをお伝えしておきます。

ロレックスは生産数を公式には発表していませんが、年間でおよそ100万本もの腕時計を生産していると推定されています。

これは、手作業の工程を多く含む機械式腕時計としては、驚異的な数字なんですよね。

100万本という途方もない数を、毎年、しかも極めて高い品質を保ちながら作り続けている。

これは現代のロレックスの圧倒的な強さの証です。 Chrono24

そして先ほどお話ししたように、ロレックスは今、生産能力をさらに拡大しようとしています。

新たな生産拠点を稼働させ、供給を増やそうとしています。

つまり現行モデルは、需要に対して「増やすことができる」腕時計なんですよね。

今は手に入りにくいモデルも、ロレックスがその気になれば、時間をかけて供給を増やしていけます。

もちろん、意図的に製造を減らしたり、絞ったりするモデルもあるので、全部がそう!という話ではありません。

この調整が効くという性質こそ、現行モデルが構造的にコモディティ化へ向かっていく理由なんです。

あと、今のロレックスの感覚でいくと、ほとんどの人が購入した後も綺麗な状態で保管してあるはずです。

なぜなら綺麗な方が10年後に価値になるからですね。

でも、10年後に本当にそうなってるかっていうと、ここも疑問に感じています。

みんなが同じように考えて、同じように保存していれば綺麗な個体が結構な球数で市場にある状態が出来上がるからですね。

ところが、ヴィンテージのロレックスは、これと正反対の場所に立っています。

考えてみてください。

1960年代や1970年代に作られたヴィンテージのロレックスは、そもそも今よりも圧倒的に製造数は少ないし、世界中のどの工場をもってしても、もう一本たりとも新たに作ることができません。

ロレックスがどれだけ生産拠点を増やそうと、どれだけ技術を進化させようと、当時のあの個体を、あの文字盤を、あの空気をまとった一本を、再び生み出すことは不可能なんですよね。

ヴィンテージの世界における供給は、完全にゼロなんです。

むしろ時間の経過とともに、失われたり、状態が劣化したり、市場から消えたりして、良質な個体は静かに減り続けていきます。

この対比を、改めて並べてみると、その意味がくっきりと浮かび上がってきます。

現行モデルは、増やせます。

だからこそ、いつかコモディティ化していく。

ヴィンテージは、二度と増えない。

だからこそ、決してコモディティ化しないんですよね。

世界がどれだけ便利になって、ロレックスがどれだけ手に入りやすくなっても、ヴィンテージの一本が持つ希少性だけは、揺らぐことがありません。

ここに、コモディティ化の時代だからこそ、という逆説が生まれます。

現行のロレックスが「みんなが持てる腕時計」へと向かえば向かうほど、二度と作られないヴィンテージの価値は、相対的に際立っていくんですよね。

手に入りやすさが当たり前になった世界では、手に入りにくいものの希少性が、むしろ輝きを増していく。

これは皮肉でもなんでもなく、価値というものの自然な性質なんです。

もちろん、これは「ヴィンテージのほうが現行より優れている」という単純な話ではありません。

日常の道具として安心して使える完成度の高さは、現行モデルにしかない大きな魅力です。

性能で比較すれば、ヴィンテージは現行モデルの足元にも及びません。

ただ、「世界に二つとない一本を持つ」という体験は、ヴィンテージにしか与えられないものなんですよね。

では次に、あえてヴィンテージを選ぶということ ― ベルモントルの視点!という内容で解説して参ります。

 

 

あえてヴィンテージを選ぶということ ― ベルモントルの視点

ここまで、現行のロレックスがコモディティ化に向かう一方で、ヴィンテージは決してコモディティ化しない、という対比を解説しました。

最後に、ではその違いを踏まえて、あえてヴィンテージを選ぶことにはどんな意味があるのか。

私なりの考えをお伝えして、締めくくります。

ヴィンテージを選ぶということは、突き詰めれば、「人と同じであることの安心」ではなく、「自分だけの一本であることの喜び」を選ぶ、ということなんだと思っています。

現行のロレックスを持つことには、確かな安心感があります。

誰もが知っていて、品質は保証されていて、いつでも信頼できる。

それは決して否定されるものではありませんし、前回の動画で話したロレックスの哲学を所有するのと同じ価値観だからです。

だから、ブランドの安心や信頼の比重が重い方は、現行モデルを選ぶことが正解であり、むしろこれは世間的に見れば一般的ですよね。

ただ、その安心は、裏を返せば「みんなと同じ」という感覚と隣り合わせでもあるんですよね。

ヴィンテージの一本を選ぶというのは、それとは少し違う心の動きです。

半世紀近くを生き抜いてきた個体の、焼けた文字盤の色合いや、当時の空気をまとった佇まい。

それに心を動かされて、「これがいい」ではなく「これでなければならない」と感じる気持ち。

その感覚こそが、ヴィンテージを選ぶということの本質なんです。

相場が上がるからでも、手に入りにくいからでもなく、ただその一本に宿る表情に惹かれて選ぶ。

これは、コモディティ化とはもっとも遠いところにある、腕時計との向き合い方なんですよね。

ベルモントルが大切にしているのも、まさにこの感覚です。

私は、価格や相場や入手性といった数字で腕時計を語ることを、あまりしていません。

もちろんそうした情報は大事なのは理解していますが、ただ、その腕時計を選ぶ本当の理由は、数字の外側にあると考えているんですよね。

この一本がどんな時代に生まれ、どんな物語を背負い、どんな佇まいで腕元に収まるのか。

そこに心を寄せられるかどうか。

それこそが、ヴィンテージを選ぶときに本当に大切なことなんです。

ロレックスがコモディティ化していく時代は、見方を変えれば、腕時計と本当に向き合える時代の始まりでもあるんですよね。

熱狂や投機から解き放たれて、自分は何に美しさを感じるのか、何に価値を見出すのか。

その問いに、静かに向き合える時代になったということです。

腕時計が小径に向かっているように、顧客が求める本質も目が肥えてきています。

そしてその問いの先に、ヴィンテージという答えがあるのなら、それはとても豊かな選択だといえるのではないでしょうか。

もし、そうした一本との出会いに心を動かされる方がいらっしゃれば、ぜひ一度ベルモントルにお越しください。

数字では語り尽くせない、その腕時計だけが持つ物語と佇まいを、一緒に味わっていただければと思っています。


 

 

 

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