良い腕時計とは結局、何をもって「良い」と言えるのか?
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こんにちは、ベルモントルの妹尾です。
本日の動画では「良い腕時計とは結局、何をもって『良い』と言えるのか?」という内容で解説して参ります。
腕時計を見ていると「これは良い腕時計ですよ」とか、「このブランドは本当に良い腕時計を作っている」といった言葉をよく聞きますよね。
ただ、これって改めて考えてみると、結構曖昧な言葉だと思うんですよ。
精度が高かったら良い腕時計なのか?
壊れにくかったら良い腕時計なのか?
ケースや文字盤の仕上げが綺麗だったら良いのか?
それとも中古市場で価格が落ちにくかったら良い腕時計なのか?
全部「良い」と言えそうなんですが、それぞれ意味が全然違いますよね。
例えば、精度だけを考えるのであれば、機械式腕時計よりクオーツの方が優れているものはたくさんあります。
防水性能だけなら、繊細なドレスウォッチよりもダイバーズウォッチの方が優れています。
でも、それだけで「ダイバーズウォッチの方がドレスウォッチより良い腕時計です」とは言えないですよね。
では私たちは、一体何を見て「これは良い腕時計だ」と判断しているのでしょうか?
というわけで今回は、腕時計の「良さ」というものを、ベルモントルの妹尾さんと一緒に考えていきましょう。
良い腕時計を一つの基準だけで決めることはできない
まず最初に考えたいのが、「良い腕時計」という言葉には、そもそもいくつもの意味が含まれているということです。
腕時計を評価する基準って本当にたくさんありますよね。
精度が高い。
防水性能が高い。
壊れにくい。
ケースの仕上げが綺麗。
文字盤や針が丁寧に作られている。
ムーブメントが優れている。
デザインが格好良い。
ブランドとして歴史がある。
中古市場でも人気がある。
こうやって並べてみると、全部違う話なんですよ。
例えば日常で毎日使うことを考えた時に、防水性能が高くて丈夫な腕時計というのは非常に使いやすいですよね。
でも、非常に薄く作られた繊細なドレスウォッチに対して、
「この腕時計は防水性能がそれほど高くないから良くない」
と評価するのも少し違います。
そもそも目指しているところが違いますからね。
これは車で考えると分かりやすいかもしれません。
荷物をたくさん積める車と、走ることを楽しむスポーツカーでは、求められているものが違います。
荷物が積めないからスポーツカーは性能が低い、とは言わないですよね。
腕時計も同じで、何を目的として作られているのかによって、評価する基準そのものが変わってきます。
だから「良い腕時計です」と言われた時には、
何が良いのか?
というところまで見ないと、本当は分からないんですよ。
精度が良いのか。
丈夫さが良いのか。
仕上げが良いのか。
デザインが良いのか。
それとも市場での評価が良いのか。
「良い腕時計」という一言の中に、これだけ違う意味が入っています。
なので最初に理解しておきたいのは、
腕時計の良さを、一つの物差しだけで順位付けすることはできない
ということなんですね。
では次に、好みとは別に「腕時計そのものの作りの良さ」は存在するのか?という内容で解説して参ります。
好みとは別に「腕時計そのものの作りの良さ」は存在する
ここで一つ気になるのが、
「結局全部好みなら、どの腕時計も同じなの?」
ということですよね。
私はこれは違うと思います。
デザインの好き嫌いは人それぞれですが、腕時計そのものの作りには、やっぱり違いがあります。
例えばケースを見ても、平らな部分と曲面がどのようにつながっているのか。
鏡のように光る部分と、細かな線が入った仕上げをどう使い分けているのか。
文字盤を見ても、印刷だけで作られているものもあれば、立体的なインデックスを取り付けているものもあります。
針一つを見ても、かなり丁寧に仕上げられている腕時計もありますよね。
ムーブメントについても同じです。
単純に動けばいいというものから、薄さを追求したもの、複雑な機構を搭載したもの、長期間安定して使えることを重視して作られたものなど、設計の方向性が違います。
なので、「全部好みです」で終わらせることはできないと思うんですよ。
ただ、ここでも難しいのが、
作りが良い=全部の性能が高い
ではないということです。
例えば非常に薄い腕時計を作ろうとすれば、内部に使える空間は限られてきます。
反対に、高い防水性能や丈夫さを優先すれば、ある程度ケースに厚みが必要になることもあります。
つまり腕時計を作る時には、
「何を一番大事にするのか?」
という選択が必ず出てきます。
全部を最大にすることはなかなかできません。
だから作りの良さを見る時にも、
「この腕時計は何を高い水準で実現しようとしているのか?」
を見る必要があるんですね。
薄さを追求しているのであれば、その薄さをどこまで高い水準で実現しているのか。
丈夫さを重視しているのであれば、日常でどれだけ安心して使えるように作られているのか。
細かな仕上げを大切にしているのであれば、ケースや文字盤、ムーブメントまでどれだけ丁寧に作られているのか。
こうやって見ると、
「良い作り」というのも一種類ではない
ということが分かります。
では次に、中古価格が高い腕時計は、それだけで良い腕時計と言えるのか?という内容で解説して参ります。
中古価格が高い腕時計は、それだけで良い腕時計と言えるのか?
次に考えたいのが、市場から見た「良い腕時計」です。
今は腕時計を購入する時に、中古価格やリセールを確認する方もかなり多いですよね。
特に高額な腕時計になれば、
「もし将来手放したら、どのくらいの価格になるんだろう?」
と考えるのは自然なことだと思います。
では、中古価格が高い腕時計ほど良い腕時計なのでしょうか?
これはまた別の話なんですよ。
中古市場の価格というのは、その腕時計の作りだけで決まっているわけではありません。
例えば、そのブランドを知っている方がどれくらいいるのか。
そのモデルを欲しい方がどれくらいいるのか。
市場に何本くらい出ているのか。
中古で売買しやすいのか。
こういったものも大きく関係しています。
ものすごく丁寧に作られている腕時計でも、そのブランドを知っている方が少なく、欲しい方も少なければ、中古価格はそれほど高くならないことがあります。
逆に、非常に多くの方が欲しいと思っているモデルなら、市場にある程度本数があったとしても、中古価格が強くなることがあります。
だから、
市場で高く評価されていることと、腕時計そのものの作りが良いことは、分けて考えた方がいい
んですね。
もちろん、中古市場で評価されていることにも大きな価値があります。
売りたい時に買い手を見つけやすい。
相場が分かりやすい。
将来別の腕時計に買い替える時にも動きやすい。
これは腕時計を所有するうえでは非常に大きなメリットだと思います。
ただ、
「中古価格が強いから、この腕時計の作りも一番優れている」
とは限りません。
逆に、
「中古価格が弱いから、良くない腕時計だ」
とも言えません。
ここは腕時計を見ていると結構混ざりやすいところだと思います。
市場で評価されている「良さ」と、製品としての「良さ」。
これは別々の物差しなんですね。
では最後に、結局どんな腕時計なら「良い腕時計」と言えるのか?という内容で解説して参ります。
結局どんな腕時計なら「良い腕時計」と言えるのか?
ここまで、腕時計にはいろいろな「良さ」があるという話をしてきました。
では結局、私はどんな腕時計なら「良い腕時計」と言えるのか。
私は、
その腕時計が何を目指して作られたのかが明確で、それを高い水準で実現している腕時計
だと思うんですよ。
例えば、薄くて美しいドレスウォッチを作りたいのであれば、極端な防水性能まで求める必要はないと思います。
反対に、毎日安心して使える実用的な腕時計を目指しているのであれば、極端な薄さや繊細な作りよりも、丈夫さを優先した方がいいかもしれません。
ヴィンテージの腕時計でも同じですよね。
現代の腕時計と比較すれば、防水性能も低いですし、精度も現代ほど安定しないものがあります。
部品の入手が難しいものもあります。
でも、それだけを見て、
「昔の腕時計は現代の腕時計より良くない」
とはならないと思います。
当時だからこそ生まれたケースデザインだったり、文字盤だったり、サイズだったり。
今とは違う価値があります。
つまり腕時計には、
何を残して、何を優先したのか
という設計上の考え方があります。
そこがはっきりしている腕時計は、見ていて理解しやすいんですよ。
「あ、この腕時計はここを大切にしているんだな」
というのが伝わってきます。
逆に何もかも詰め込んでいるけれど、結局何が魅力なのか分からない腕時計もあります。
だから私は、腕時計を見る時に、
「この腕時計は何が一番優れているのか?」
だけを見るのではなく、
「この腕時計は何を大切にして作られているのか?」
を見ることが大事だと思っています。
そしてもう一つあるのが、その腕時計が大切にしているものと、自分が求めているものが合っているかどうかです。
例えば、自分は毎日気兼ねなく使えることを一番求めているのに、非常に繊細なヴィンテージ腕時計を選んだら、どれだけ素晴らしい腕時計でも扱いにくく感じるかもしれません。
反対に、精度や防水性能よりも、ケースデザインや昔ならではの雰囲気に魅力を感じる方であれば、ヴィンテージ腕時計の方が満足できることもあります。
だから「良い腕時計」というのは、単純に世の中で一番評価されている腕時計ではないんですよね。
その腕時計自身が目指しているものが明確で、それを高い水準で実現している。
さらに、それが自分の求めているものと重なっている。
ここまで揃った時に、
「これは自分にとって良い腕時計だ」
と言えるんじゃないでしょうか。
結局、良い腕時計というのは、全部が一番の腕時計ではありません。
何か一つの数字で順位を付けるものでもありません。
その腕時計が何を大切にして作られたのか。
そして自分は腕時計に何を求めているのか。
この二つを見ていくと、「良い腕時計」という言葉が少し分かりやすくなってくると思います。
腕時計というのは本来、値段やブランド名だけでは、その一本が本当に納得できるかどうかは、決まらないんですよね。
その一本が持つ背景まで見えてきたときに、初めて「これだ」と思える自分の一本に出会えるんですよね。
店舗は表参道駅から徒歩2分の場所にあるので、雨の日でもほとんど濡れずにお越し頂けます。
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