30代で一生使える腕時計を探す必要はあるのか?
こんにちは、ベルモントルの妹尾です。
本日の動画では「30代で一生使える腕時計を探す必要はあるのか?」という内容で解説して参ります。
30代になって高級腕時計を探し始めると、よく出てくるのが「どうせ買うなら一生使える一本が欲しい」という考え方です。
100万円、200万円という金額を出すのであれば、数年で使わなくなる物より、できるだけ長く使える物を選びたいと考えるのは、これは当然だと思います。
ただ今回の話は、腕時計そのものが何十年使えるかという話ではありません。
問題は、30代の今の自分が、50代、60代になった時の自分にとってまで正解になる一本を、本当に今決められるのかということです。
前の動画でも話しましたが、長期的に着用することができれば視聴者様とその腕時計に馴染みが生まれるので、これほど素敵なことはないと思います。
ですがこれが案外難しいんですよね。
やっぱり、揺らぐし波が出てくるんですよ。
30代というのは、これから仕事の立場が変わる可能性もありますし、服装が変わることもあります。
家族構成や休日の過ごし方が変わることもあります。
そして当然、腕時計の好みも変わる可能性があります。
ですので今回は、「一生使える腕時計」を探すという発想から少し離れて、
30代ではどこまで先を考えて腕時計を選べばいいのか。
逆に、何を今決めなくてもいいのか。
このあたりをベルモントルの妹尾さんと一緒に考えていきましょう。
それでは話を進めて参ります。
30代で「60代まで使える一本」を決めるのは、意外と難しい
30代で腕時計を買う時に、「一生使える物が欲しい」と考えること自体は悪くありません。
むしろ高額な買い物ですから、長期的に考えるのは当然です。
ただ、その時に難しいのが、「一生使える腕時計」と「一生好きでいられる腕時計」は同じではない
ということです。
例えば機械式腕時計であれば、定期的にメンテナンスをしながら何十年と使える物はあります。
つまり物としての寿命だけを考えれば、30代で購入して60代、70代まで使える可能性は十分にあります。
でも自分の側は、30年間同じではありません。
今着てる洋服のブランドも変わってるはずでしょうし、靴もスニーカーだったのがフォーマルな靴を履くようになってるんじゃないでしょうか?
私は今36歳ですが、20代と比べたらだいぶ変わったと感じます。
もちろんこれは時計も同じで、30代では大きくて存在感のある腕時計が好きだったのに、10年後には36mmくらいの腕時計が自然に感じられるかもしれません。
ブレスレットしか興味がなかった方が、革ベルトを好むようになることもあります。
あるいは最初はロレックスしか見ていなかった方が、カルティエやパテック フィリップ、ヴィンテージ腕時計へ興味を持つこともあります。
つまり30代の時点では、まだ腕時計に対する自分の好みそのものが完成しているとは限りません。

理想としては、せっかく高額のお買い物をするから一生物として買いたいけれど、そこを1番にする必要はないと思います。
30年後の自分を完全に予測することはできませんからね。
だったら30代の腕時計選びでは、「一生」を最初から条件にするより、
まず今から10年くらいの自分を想像する
くらいの方が現実的だと思います。
40代になった時にも使っていそうか。とか
今の仕事が少し変わっても使えそうか。とか
服装が多少変わっても合わせられそうか。とか
これくらいであれば、かなり具体的に考えられます。
30代で腕時計を選ぶ時に必要なのは、人生全部を見通すことではありません。
まず少し先まで使える条件を考えることの方が、自分に合った一本を選びやすくなりますと思いますね。

では次に、30代なら「一生使えるか」ではなく「使える場面が広いか」を見る。という内容で解説して参ります。
30代なら「一生使えるか」ではなく「使える場面が広いか」を見る
ここで私は、「何歳まで使えるか」ではなく、どれくらい多くの場面で使えるか?
を見る方がいいと考えています。
なので、30代ってまだまだガッツリ腕時計!っていうか、ちょっと気になってて1本買ってみました!みたいな流れだと思うんですよね。
となると、使うシーンを増やして腕時計の魅力を深めていく時期なはずなんですよ。
いつも話してる通り、その中で失敗したなぁ・・・とかいろんな経験を積んで成長していくもんだと思うんです。
だから出来るだけバッターボックスに多く立つ方がそれが分かってくるんですが、オールラウンダーならどんなシーンでも合いますよね。
例えば腕時計を一週間の中で考えてみます。
仕事で使える。
休日でも使える。
ジャケットにも合う。
ニットにも合う。
夏はシャツ一枚でも使える。
冬はコートの袖口にも収まる。
こういう腕時計であれば、年齢以前にそもそも出番が多くなります。
その意味では、ケース径や厚さもかなり重要です。
例えば36mm前後のデイトジャストであれば、ジャケットにも合わせやすいですし、休日にデニムと合わせてもそれほど違和感がありません。
デイトジャストがオールラウンドで活躍してくれるのは、なんとなくイメージ出来ると思うんですよ。
カルティエのタンクであれば、革ベルトの色を変えることで服装に合わせやすくなります。
タンクってフォーマルになりすぎるかなぁ・・・って思う方もいらっしゃるんですが、全然カジュアルにも合わせることが出来ますからね。
サントスであれば、ブレスレットを使いながら、ある程度カジュアルな服にも入れやすいです。
もちろん、この3本のどれかを選べば正解という意味ではありません。
そして、ここで重要なのが、ブランドの定番だから万能だと決めつけないことです。
例えばサブマリーナが良いと言われていても、自分が革ベルトの腕時計に惹かれてるのが分かってるんであれば意味がありません。
タンクが長く続いているデザインだからといって、普段スポーツウェアばかり着る方なら出番が少なくなる可能性もあります。
万能かどうかは、モデル単体では決まりません。
自分の生活と組み合わせた時に決まります。

これもいつも話していますが、腕時計の単体としてかっこよさに惹かれて買うのは間違ってはないのですが、その買い方だと長続きしないですよね。
そうじゃなくて、普段の格好にどうやって合わせたら自分をカッコよく見せることが出来るのか?って基準で選んだ方が長く続くんですよ。
そしたら、意外にしっくり来て、「いや〜なんだかんだでもう10年これを着用してますよ」みたいになるんだと思いますね。
30年先を想像するより、こちらの方がかなり具体的ですよね。
では次に、30代の一本目に「最終回答」を求めなくていい!という内容で解説して参ります。
30代の一本目に「最終回答」を求めなくていい
そしてもう一つ、30代で初めて高級腕時計を買う時に意識しておきたいのが、一本目を最終回答にしなくてもいい!ということです。
腕時計を選ぶ時には、実際に所有してみないと分からないことがかなりあります。
例えばケース径です。
試着した時には38mmがちょうどいいと思ったけど半年使ってみると、もう少し小さくてもいいと感じるかもしれません。
逆に34mmを買ってみたけれど、休日にはもう少し存在感が欲しいと感じる可能性もあります。
ブレスレットも同じです。
最初は革ベルトの方が上品で好きだったけど、実際に使ってみると、毎回着脱することや夏場の使い方を考えて、ブレスレットの方が自分には合っていたと分かることがあります。
デイト機能についてもそうです。
デイトが必要だと思って買ったけれど、スマートフォンを見るのでほとんど使わないし、なんならない方がいいじゃんって心代わりすることもあります。
反対にノンデイトを買ったら、仕事では意外と日付を見ることが多かったとかですね。
こういうことは所有して初めて分かります。
つまり腕時計について知識を増やすことと、自分が腕時計をどう使うのかを知ることは別なんです。
いくらYouTubeを見ても、商品ページを読んでも、自分が半年使った時の感覚までは分かりません。
だからこそ、30代の一本目に完璧を求めすぎなくてもいいと思います。
もちろん100万円、200万円という買い物ですから、何でもいいわけではありません。
状態を見る。
サイズを見る。
メンテナンスできるか確認する。
実際に試着する。
こうした部分はしっかり見た方がいいです。
ただ、
「これが自分にとって最後の一本なのか?」
まで考える必要はありません。
そこまで考え出したら、もう腕時計なんて買えなくなりますからね。
むしろ一本使うことで、次に何を見るべきかが分かります。

そして数年後、
「最初はロレックスを買ったけれど、今はカルティエが好き」
となっても全く問題ありません。
逆も同じです。
一度選んだ腕時計によって、その後の趣味まで固定されるわけではありません。
30代は、これから腕時計を知っていく時間も十分にあります。
ですので最初からゴールを探すというより、まず自分の基準を作る一本を選ぶ!くらいの考え方でもいいと思います。
いつも話していますが、いろんな買わない言い訳を生み出して1歩を踏み出さないより、まずは購入して実際の経験を積んだ方が、より長く腕時計とのライフスタイルを楽しんでいけると思いますね。
では次にそれでも「長く使いやすい腕時計」には共通点がある!という内容で解説して参ります。
それでも「長く使いやすい腕時計」には共通点がある
ここまで話すと、
「じゃあ先のことは何も考えず、今欲しい物だけ買えばいいのかい?」
となるかもしれません。
もちろん、そういう意味ではありません。
一生使うことを最初から決めなくてもいいですが、長期間使うことを考えた時に確認しておきたいポイントはあります。
まず一つ目は、修理やメンテナンスができることです。
機械式腕時計であれば、定期的なオーバーホールが必要になります。
何十年使える腕時計であっても、何もしないまま何十年使えるわけではありません。
ブランドでメンテナンスできるのか。
専門店で対応できるムーブメントなのか。
交換部品の問題はどうなのか。
長く使うのであれば、こうしたところはデザインと同じくらい重要です。
私はベルモントルを開く前に修理師を探したんですが、本当に当時の福岡には修理屋さんが全然なくて、凄く悩みましたからね。
どこが修理してくれるのか?を事前に知っておくことはとても重要な要素だと思いますね。
2つ目はサイズです。
ここで「小さい方が長く使える」という意味ではありません。
長期的に見れば実際にそうですし、重い時計は午後から疲れが出てきます。
ですが今回は30代に絞ってますので、前述した通りそういった重さの経験も必要なんですよね。
だから重いのでもデカいのでも30代ならまだまだ着用していいし、疲れの部分も若さでカバーできるはずです。
そして重要なのは、自分の手首に対して極端ではないことです。
流行によって大きな腕時計が増える時代もあれば、小径が注目される時期もあります。
その中で、自分の手首に自然に見えるサイズを選んでおけば、流行が変わっても使いやすいです。
要するに、自分が1番しっくりくるサイズ感を見つける30代ってことですよね。
そして3つ目が、自分の中に選んだ理由があることです。
「人気だから」とか
「値上がりしそうだから」とか
「みんなが持っているから」だけではなく、
ケースの形が好き。とか
文字盤が好き。とか
サイズが好き。とか
この年代のデザインが好き。などなど
こういう自分側の理由が一つでもある腕時計の方が、流行が変わった時にも判断しやすいです。
「なぜこれを選んだのか?」が自分で分かっていることは結構重要です。
まぁ、30代ですからね。そこまで深く考えないで、これがかっこいいからこれが欲しい!って動機でも全く問題ないと私は考えてるんですが、それを選んだ理由がしっかりしていればしっかりしているほど、長く愛用できますよね。
ここまでの内容を踏まえて、30代で一生使える腕時計を探す必要があるのか?という最初の問いに立ち返ると
私は30代で人生最後の一本を決める必要はないと思います。
それよりも、今から10年くらいを考えてみるくらいでいいでしょう。
そして10年後、その時の自分がまた次を考える。
30代の腕時計選びでは、そのくらいの方が無理がないと思いますね。
腕時計というのは本来、値段やブランド名だけでは、その一本が本当に納得できるかどうかは、決まらないんですよね。
その一本が持つ背景まで見えてきたときに、初めて「これだ」と思える自分の一本に出会えるんですよね。
店舗は表参道駅から徒歩2分の場所にあるので、雨の日でもほとんど濡れずにお越し頂けます。
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