オーデマピゲはロイヤルオークだけじゃない!?ヴィンテージのAPが狙い目な理由
こんにちは、ベルモントルの妹尾です😊
本日の動画では、『オーデマピゲはロイヤルオークだけじゃない!?ヴィンテージのAPが狙い目な理由』という内容で解説して参ります!
オーデマピゲと聞いて、多くの方がまず思い浮かべるのは、やはり八角形ベゼルのロイヤルオークですよね。
もうすっかりブランドの顔という印象が強いモデルで、1972年の登場以来、本当に有名な存在です。
ただ、そのあまりにも有名なロイヤルオークの陰には、オーデマピゲが1世紀近くかけて築き上げてきた、素晴らしい18Kゴールドのビンテージウォッチの世界が隠れているんです。
今回の動画では、ブランドの簡単な歴史、デザインの特徴、技術力、そして市場価値に関する資料をもとに、なぜ今これらのヴィンテージゴールドモデルが注目すべきなのかを、掘り下げて解説して参ります。
ベルモントルは基本的には・・・・
オーデマピゲの原点と技術力
オーデマ・ピゲの歴史は1875年にスイスのル・ブラッシュで始まりました。
2人の創業者でブランドが立ち上がり、ジュール=ルイ・オーデマ(Jules-Louis Audemars)は複雑機構の設計と開発を担当し、特に高精度なムーブメントを得意としていました。
あと1人は
エドワール=オーギュスト・ピゲ(Edward-Auguste Piguet)で製造や品質管理、経営面での舵取りを担い、ブランドの商業的成功に大きく貢献しました。
当時から現在に至るまで、家族経営を続ける独立系マニュファクチュールとして、その技術力と革新性で時計業界をリードしてきたブランドです。
この「独立性」こそが、オーデマ・ピゲの大きな強みであり、他の大手ブランドにはない大きな挑戦を可能にしてきました。
創業当初からオーデマ・ピゲは、複雑機構と超薄型ムーブメントの製造に特化した職人集団でした。
その成果の一例として、1892年には世界で初めてミニッツリピーター腕時計用ムーブメントを開発し、さらに1946年には、厚さわずか1.64mmという当時世界最薄の手巻きムーブメントを完成させています。
こうした技術力は、後に登場する代表作「ロイヤルオーク」などの革新的モデルを支える土台になったと言えるでしょう。
さらに、オーデマ・ピゲは常に「伝統」と「革新」の両立を目指してきました。
例えば、スーパーソヌリ(Supersonnerie)と呼ばれる最新のミニッツリピーターは、楽器製作のノウハウを応用し、従来よりも音質と音量を飛躍的に高めることに成功しています。
また、世界で初めてフォージドカーボンを時計ケースに採用したブランドでもあり、新素材の活用でも他社をリードしてきました。
スーパーソヌリやフォージドカーボンは、オーデマピゲの中でも比較的近代歴史の出来事ですので、このことについてはこちらの動画で詳しく解説しておりますので、気になる方はご覧くださいませ⬇️
話を戻しまして、オーデマ・ピゲの哲学は、「ルールを習得してから破る」という言葉で表現されます。
伝統的な技術を極めた上で、過去の成功体験にとらわれることなく、常に新たな挑戦を続ける!
その姿勢こそが、ロイヤルオークの誕生や、オフショア、さらにはコード11.59「コード・イレブン・フィフティナイン」などの革新的モデルを生み出す原動力となっています。
つまり、オーデマ・ピゲは150年近い歴史を通じて、職人技と先進的な技術開発を融合させ、時計業界の常識を何度も塗り替えており、それを現在進行形で実践しているブランドなのです。
斬新なデザインとジェラルド・ジェンタの存在
歴史が大きく動いたのは、1972年の初代ロイヤルオークが発表されてからでしょう。
デザイン面でも、ロイヤルオークの力強い八角形ベゼルとは全く異なる世界が広がっていました。
当時はゴールドの時計が主流で、アールデコからポストモダンまで、さまざまなデザイン様式が採り入れられて時計が作られていました。
その中で重要な出来事がロイヤルオークであり、このデザインをジェラルド・ジェンタに依頼したことです。
ジェンタはロイヤルオークの生みの親として非常に有名ですが、それ以前からオーデマピゲのデザインに深く関わっており、実は「コブラ」ブレスレットを備えたモデルも、ジェンタがデザインしたものです。
コブラは、その名の通り蛇の鱗のようなデザインで実際の時計もしなやかな独特なリンク構造を持つブレスレットで、装着感と芸術性の両立を実現した傑作といえます。
現代でもコレクターから非常に高い評価を受けるモデルですね。
さらに、70年代に流行したクッション型の「TVスクリーン」、ブレス一体型のモデル、シンプルなレクタンギュラー型などなどデザインは多岐に渡ります。
ジェンタがデザインしたロイヤルオークやコブラだけでなく、こうしたゴールドモデルにも素晴らしいモデルが存在することは、オーデマピゲを理解する上で非常に重要です。
ではもう少し、ヴィンテージのオーデマピゲを深ぼって見ていきましょう。
1ロイヤルオークの高騰とヴィンテージの過小評価
ロイヤルオークは現在、世界中のコレクターから熱狂的な支持を集めています。
その結果、市場価格は近年急騰し、人気の高いステンレスモデルは数百万円から1000万円超えが当たり前の状況になっています。
特に限定生産モデルや希少なカラー文字盤では、正規価格の2倍〜3倍で取引されることも珍しくありません。
一方で、同じオーデマ・ピゲの中でも、ヴィンテージのゴールドモデルは、圧倒的に価格が抑えられています。
市場価格は100万〜300万円程度で手に入る個体も多く、デザインや仕上げ、そして希少性を考えると、現在の価格帯は明らかに過小評価されていると言えます。
ヴィンテージのオーデマ・ピゲは、現行ロイヤルオークと比較してもケース仕上げ、文字盤の美しさ、装飾技法のレベルが非常に高いのが特徴です。
実際の時計をご覧頂ければ、すぐに分かることですが、熟練した職人による手作業が細部に宿っています。
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ケースのポリッシュやサテン仕上げの精緻さ
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ゴールドを贅沢に使った優美なケースデザイン
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彫刻のように滑らかなブレスレット構造
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当時ならではの多様なデザイン性(アールデコ、ポストモダン、クラシック)
これらを総合すると、ヴィンテージモデルは価格以上の品質を誇っていることは間違いありません。
ロイヤルオークはその象徴的な八角形ベゼルで知られますが、ヴィンテージゴールドモデルには、ロイヤルオークでは見られない多様なデザインが存在します。
デザインの幅も本当に広く、それらのデザインの中から自分の好みを探し出すことは、ヴィンテージのオーデマピゲをピゲを見て行くことの1つの楽しみにもなります。
こうしたモデルは生産本数が非常に少なく、現存数も限られているため、ロイヤルオーク以上に希少な存在だと言えるでしょう。
しかし、市場での知名度が低いため、現在は割安で入手可能です。
近年は世界的に、コレクターの間でヴィンテージウォッチの価値が見直され始めています。
普段私の動画で出てくる時計で言うと、マストタンクやサントスはその代表とも言えるでしょう。
もちろんこれはオーデマ・ピゲもそうであり、本当に良い時計というのは緩やかな右肩上がりで取引価格が上昇を続けています。
オーデマピゲの場合は理由は明確で、同じブランドのロイヤルオークが高騰しすぎた結果、品質が高いのに価格が抑えられているヴィンテージモデルに目が向き始めている」からです。
この流れは、パテック・フィリップやヴァシュロン・コンスタンタンのヴィンテージ市場でも起きている現象で、オーデマ・ピゲも同様に今後の価格上昇が続いて行くことが見込まれます。
オーデマピゲの本質とブランド哲学
オーデマピゲには「ルールを習得した上で、それを打ち破る」という哲学があります。
ロイヤルオークの登場はまさにその象徴であり、ステンレススチールを高級時計の世界に持ち込むという前代未聞の挑戦でした。
しかし、その哲学はロイヤルオーク誕生以前から既に始まっていたんですね。
ヴィンテージゴールドモデルは、伝統的な時計製造技術を極めたうえで、当時の美の常識を打ち破るデザインに挑戦した証といえます。
つまり、ロイヤルオークだけがオーデマピゲの顔ではありません。
その影に隠れたビンテージゴールドモデルこそ、ブランドのもう一つの真の姿を映し出しているんです。
ロイヤルオークが象徴的な存在として高額取引される一方、ヴィンテージゴールドモデルは圧倒的なコストパフォーマンスを誇ります。
デザイン、仕上げ、素材の品質はいずれも一流でありながら、価格はロイヤルオークの数分の一で購入できるケースも少なくありません。
この「品質に対して価格が非常に良心的である」という点は、時計愛好家の間でも近年再評価が進んでいる理由のひとつです。
つまり、ヴィンテージゴールドモデルはロイヤルオークの陰に隠れがちですが、オーデマ・ピゲの「革新性」と「伝統美」の本質を体現する存在です。
多様なデザイン、圧倒的な仕上げの美しさ、そして市場での手に届きやすさを兼ね備えたこれらのモデルは、まさに“隠れた名品”と呼ぶにふさわしいでしょう。