角度によって CARTIER ロゴが消える通称**“ゴーストダイヤル”。
グレーの縦ヘアラインが光を一定方向に流し、印字のゴールドとコントラストが重なる瞬間、ロゴが背景に溶けます。
このロゴの“消失”がゴーストと呼ばれる所以です。
今日の一本はサントス・カレ LM Ref.2960**。
どんなモデルで、何が凄いのか?
そこから着け心地まで、実機で角度・距離・光源を変えて検証します。
タンク派にも“サントスを選ぶ理由”が腑に落ちるはずですね。
「最初に一言だけご連絡させて下さい。この動画が少しでも役に立ったら、次の一本はベルモントルでご検討して頂けると幸いです。
ご相談やご購入が、発信を続ける力になります。もちろん見に来るだけでも大歓迎です。
では話を進めて参ります。
サントス“カレ” LM Ref.2960 概要

今日ご紹介するのは、Cartier Santos Carrée(カレ)LMサイズRef.2960でございます。
サントスの遺伝子である“スクエア×ビス”を継承しつつ、ケース全体をカクカクにして、エッジをたたせまくってる世代です。
サイズはケース径29mmであり、数字だけ見ると小ぶりに感じますが、正方形に近いフェイスは実面積が大きく、視覚的存在感は数値以上です。

シャツ袖にもジャケットにも自然に収まる“日常の主役”サイズです。
素材はオールステンレス、ムーブメントは小径自動巻のCal.2671が搭載されています。
本個体のハイライトは、通称**“ゴースト”ダイヤル**。
グレーの縦ヘアラインが光を一定方向に流し、CARTIERのロゴが角度次第でふっと薄くなったり、消える瞬間があり視覚効果を生みます。

写真では伝わり切らない“消失と出現”が、サントスの工業的な直線美に一瞬の詩情を与え、そこがこのゴーストの面白さと色気でしょう。
ブレスはゴドロン(細い3山の装飾が連なる駒)で、平面とエッジの切り替えが光を拾い、ケースからブレスへ、途切れず流れる一体感をつくります。
留め具は初期に採用されていた片開きのダブルCクラスプであり、ドレッシーな見た目でありながらもラグスポの良さも取り込んでいます。
“ゴースト”ダイヤルの正体—縦筋グレーが見せる光の陰影

“ゴースト文字盤”は、縦方向の微細なヘアライン仕上げとゴールドのCARTIERの印字しか入りません。
私も含めてほとんどの人は、このゴーストの魅力はこのグレー文字盤だと認識しているのですが、実際に手に取って分かったことは針が大きな影響を与えています。
針も同系色のシルバーが採用されているのですが、このシルバーの針がグレーの文字盤から立体的に浮かび上がることで、しっかりとコントラストが取れた素晴らしいデザインに仕上がっているのです。
もちろんそれでも、インデックスがない分、視認性は良くないのですがこの時計を手にしたい方は、視認性なんてどうでも良くてこのデザイン100%の時計を手にしたい!
って話でしょう。
文字盤はご覧頂ければ分かる通り、縦方向のサテン仕上げが施されているんですが、ベゼルもケースも、ブレスも縦方向のヘアラインなので、この一体感はカルティエならではの哲学が深く反映されていますね。
私の感覚では、ぱっと見ではロゴは見えません。
斜め横の角度で見て、ロゴが浮かび上がってくる!
って感じなので、これはやっぱりオシャレな時計の中でも圧倒的パワーがありますよね。
光を細かく拾うゴドロンブレスの魅力
実機着用レビュー

腕時計は画像や映像からは50%程度しかその魅力は伝わらないのですが、これはある程度伝わってると思います。
なんですが、実際に手に取ってみて評価が100%になるかっていうとそうじゃなくて、200%くらいになりますね。
かっこいいなぁ・・・・ってのは私も分かってたんですよね。
これまでに、何度もサントスカレを扱ってきますので、サイズ感とか作りとかも理解しているわけですよ。
ただ、これを手に取った時は、特別だよねぇ。
って実感します。
価格もそれなりにしますしね。
生産数があればそこまで特別感が出てないのかもしれませんが、生産数が少なすぎることでよりこのゴーストの魅力が引き立っています。
前述した通り、ブランドロゴドーン!って感じではないので、カジュアルな格好にも合いますし、フォーマルなシーンでも抜群でしょう。