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Article: どっちが正解?腕時計の在庫が『多い店』と『少ない店』の話

どっちが正解?腕時計の在庫が『多い店』と『少ない店』の話

こんにちは。ベルモントルの妹尾です。

今日は「どっちが正解?在庫が多い店と少ない店の話」という内容で解説して参ります。

腕時計を探すとき、多くの方が「在庫が多い店の方が良さそう」と感じると思います。実際にたくさん並んでいれば、それだけ選択肢も増えますし、自分に合う一本が見つかりやすいようにも見えますよね。

ただ一方で、あえて在庫を絞って、厳選したものだけを扱っているお店もあります。

では、この2つの店は何が違って、どちらが正解なのでしょうか。

今日はその違いを整理しながら、どんな人にどちらが合っているのかを分かりやすくお話ししていきます。

ベルモントルでは、価格だけではなく背景や佇まいも含めて腕時計を選びたい方に向けて、公式LINEで一般公開前の新着商品や入荷予定品をご案内しています。

こうした時計選びに共感してくださる方は、概要欄から公式LINEのお友達登録をよろしくお願い致します。

それでは話を進めて参ります。

 

 

在庫が多い店が良いと思われている理由

まず最初に、なぜ在庫が多い店が良いと感じるのかについて考えてみましょう。

これはとても自然な感覚で、「選択肢が多い=自分に合うものが見つかりやすい」と考えるからです。

実際にお店に入って、ずらっと時計が並んでいると、それだけで安心感がありますし、「ここなら何かしら良いものがありそうだな」と感じやすいです。

さらに、複数の個体を見比べることができるので、自分なりに納得して選べるというメリットもあります。

例えば同じモデルでも、状態や価格、細かい仕様が違うものを並べて見られると、「こっちの方が良さそうだな」と判断しやすくなります。

この「比較できる環境」があることが、在庫が多い店の大きな魅力です。

また、初めて時計を探す方にとっては、「とりあえず色々見てみたい」という気持ちも強いと思います。

そういう意味では、在庫が多い店は入りやすく、選びやすく、分かりやすいという特徴があります。

なので、「在庫が多い店の方が良さそう」と感じるのは、とても自然なことですし、決して間違っているわけではありません。

ただここで一つだけ考えておきたいのは、選択肢が多いことが、そのまま満足度につながるとは限らないという点です。

この部分が、この後の話で詳しく解説します。

では次に、在庫が多い店のメリットとデメリットについて解説して参ります。

 

 

在庫が多い店のメリットとデメリット

在庫が多い店の一番のメリットは、やはり「比較できること」です。

同じモデルでも複数の個体を見比べることができるので、「どれが自分に合っているのか」をその場で判断しやすくなります。

価格の違い、状態の違い、年代による差、そういったものを横並びで確認できるのは、大きな安心材料になります。

特に初めてヴィンテージ時計を選ぶ方にとっては、「一度にたくさん見られる」という環境はかなりありがたいものです。

また、在庫が豊富にあることで、「この店に来れば何かしら見つかる」という安心感も生まれます。

つまり在庫が多い店は、分かりやすくて、選びやすくて、入りやすいという強みがあります。

ただ一方で、デメリットもあります。

それが、比較が増えることで迷いやすくなるという点です。

選択肢が多いと、一見すると良いことのように感じますが、実際には「どれが正解なのか分からなくなる」状態になりやすいです。

例えば、Aも良さそう、Bも悪くない、でもCも気になる。

こういう状態になると、結局その場で決めきれなくなります。

さらに、比較を繰り返すうちに、だんだん「少しでも条件が良いもの」を探すようになります。

そうなると、本来は気に入っていた一本があっても、「もう少し良いものがあるかもしれない」と思ってしまい決断が遅れます。

そして最終的には、どれも決めきれずに帰ってしまう、ということも珍しくありません。

つまり在庫が多い店は、

選びやすい反面、選びきれなくなる構造も持っています。

この「選べる」と「迷う」が表裏一体になっているのが、在庫が多い店の特徴です。

 

では次に、在庫が少ない店のメリットとデメリットについて解説して参ります。

 

 

在庫が少ない店のメリットとデメリット

では次に、在庫が少ない店についてです。

まずメリットからお話しすると、一番大きいのは「選択肢が絞られている分、決めやすい」ことです。

在庫が少ないということは、裏を返せば「ある程度選ばれたものしか並んでいない」という状態です。

なので、一つひとつの個体に対して「なぜこれがここにあるのか」という理由が存在します。

その前提があると、見る側も単純に比較するというより、「この中で自分に合うものはどれか」という視点になります。

これによって、比較で迷うというより、理解して選ぶという流れになりやすいです。

また、在庫が少ない店は、一本ごとの説明や向き合い方が深くなる傾向があります。

数で見せるのではなく、一つひとつの価値をしっかり伝えることに重きを置いているからです。

その結果として、「納得して買う」という体験になりやすいです。

ただし、デメリットもあります。

それはシンプルに、選択肢が少ないことによる不安です。

「他にももっと良いものがあるんじゃないか」
「たまたまここにあるだけで、本当にこれでいいのか」

こういった感覚はどうしても出てきます。

特に比較に慣れている方や、できるだけ条件の良いものを選びたいという方にとっては、
少し物足りなさを感じることもあると思います。

つまり在庫が少ない店は、決めやすくて、理解しやすい反面、選びきるための覚悟が少し必要になるという特徴があります。

ここが在庫が多い店との大きな違いです。

では次に、在庫量によって変わる「来店型」と「予約型」という選び方の違い!について解説して参ります。

 

在庫量によって変わる「来店型」と「予約型」という選び方の違い

在庫が多いお店と、在庫を絞っているお店では、単に並んでいる本数が違うだけではありません。

実は、その前提となる「選び方」そのものが大きく変わってきます。

在庫が多いお店は、基本的に来店型になります。

多くの人が出入りし、店内には常に複数のお客様がいて、それぞれが自由に時計を見ている状態です。

比較的空いているであろう平日の昼間などの時間帯に行けば、混み合うこともないのでしょう。

しかし、一番人が集まるであろう休日や夜の時間帯にそのお店に行けば、ものすごい人の中でそれらの時計を見ていくことになります。

よって、ゆっくり選ぶというよりかは、その時の空気感や流れを見ながら店員さんを捕まえて選んでいく、という感じになりますよね。

これは効率的で分かりやすく、多くの人にとって入りやすい形です。

一方で、在庫を絞っているお店は、結果として予約型に近い形になります。

一度に多くの人が来るというよりも、一人ひとりが時間を取って来店する形です。

この環境では、他のお客さんが少ない、もしくはいない分、一つの時計と向き合う時間が長くなります。

他のお客様の目や動きに影響されることもなく、自分のペースで見て、考えることができます。

つまり、「選ぶ」というよりも、「決める」に近い体験になります。

どちらが正しいという話ではありません。

たくさんの中から比較して選びたい人にとっては来店型が合っていますし、一つひとつをじっくり見て、店主と話しながら納得したい人にとっては予約型の方が合っています。

ただ、ヴィンテージウォッチのように個体差が大きく、背景や状態を含めて理解する必要があるものに関しては、ゆっくりと向き合える環境の方が、本来の良さを感じやすいとも思います。

在庫の数というのは、単に選択肢の多さではなく、「どういう体験で時計を選ぶか」という設計そのものに繋がっています。

ここをどう考えるかで、お店の見え方も変わってくると思います。

では次に、結局どちらが正解なのか?について解説して参ります。

 

 

結局どちらが正解なのか?

ここまで在庫が多い店と少ない店、それぞれの特徴をお話ししてきましたが、結論から言うと、どちらが正解かは一概には決められません。

というのも、この2つは優劣ではなくて、前提としている考え方が違うからです。

在庫が多い店は、できるだけ多くの選択肢を用意して、その中から自分で比較して選ぶスタイルです。

一方で在庫が少ない店は、ある程度絞られた中から、その理由や背景を理解しながら選ぶスタイルです。

つまり、どちらが良いかではなくて、自分がどちらの選び方をしたいかという問題になります。

たくさん見て、自分で比較して納得したい方にとっては、在庫が多い店の方が合っています。

逆に、ある程度選ばれたものの中から、説明を聞いて理解しながら選びたい方にとっては、在庫が少ない店の方が合っています。

ここで大事なのは、「正解を探すこと」ではなくて、自分に合った選び方を知ることです。

どれだけ条件が良いものを選んでも、選び方自体が合っていなければ、後から違和感が出てくることがあります。

逆に、自分の納得できる選び方ができていれば、多少条件に差があっても満足度は高くなります。

なので、このテーマの本質は、在庫の多い少ないではなくて、「どうやって選ぶか」を自分の中で決めることなんだと思います。

では次に、ベルモントルはどちらを選ぶのか?について解説して参ります。

 

 

ベルモントルはどちらを選ぶのか?

ここまで聞いていただくと、ベルモントルがどちらのスタイルなのかは、なんとなく想像がつくと思いますが、結論から言うと、在庫を絞って、厳選したものだけを扱う形を選んでいます。

いつも話していますが、全部のブラドを扱えた方が見栄えはいいんでしょうが、数を持てば持つほど、一つひとつの質や説明の深さはどうしても薄くなっていきます。

それよりも、ブランドはここからここまで、年代はここからここまで、ヴィンテージだけに絞って、それらをしっかり見て、しっかり説明できる範囲に絞る方が、お客様にとっても良いと考えています。

なぜかというと、ベルモントルがやりたいのは、「たくさんの中から選んでもらうこと」ではなく、「この一本をどう見るか」を伝えることだからです。

在庫が増えていくと、どうしても比較が前提になってしまいます。

もちろん、同じモデルが何本も並ぶことは多くありません。

ただ、それでも人は自然と、似ている時計同士を並べて見てしまいます。

そうすると、

「どっちが安いか」
「どっちが状態が良いか」

という基準で判断しやすくなるんですね。

ただ、本来ヴィンテージウォッチというのは、そういう選び方とは少し違うものだと思っています。

一つひとつ個体差があって、背景があって、その中で「これがいい」と思えるかどうか。

本来はそこに価値があるはずです。

だからこそ、数を並べて比較するよりも、

一つの時計としっかり向き合える状態の方が、納得して選びやすいと考えています。

なので、あえて数を絞って、一つひとつにしっかり向き合える状態を作っています。

その代わりに、
「なぜこの個体なのか」
「どこに価値があるのか」
という部分は、できるだけ丁寧にお伝えしています。

つまりベルモントルは、数で見せる店ではなくて、意味で選んでもらう店という事です。

このスタイルが合う方にとっては、かなり選びやすいと思いますし、逆にたくさん比較したい方にとっては、少し合わないかもしれません。

ただ、それも含めて、「どんなお店なのか」をはっきりさせておくことが大事だと考えています。


では次に、なぜ少数厳選という形にしているのかについて解説して参ります。

 

 

どんな方にどちらの店が合うのか?

最後に、在庫が多い店と少ない店、それぞれどんな方に合っているのかを整理しておきたいと思います。

まず在庫が多い店が合う方は、できるだけ多くの選択肢を見て、自分で比較して決めたい方です。

いろいろな個体を見て、その中から一番条件の良いものを選びたい。

できるだけ情報を集めて、自分で納得したい。

こういうスタイルの方にとっては、在庫が多い店の方が相性が良いと思います。

一方で、在庫が少ない店が合う方は、ある程度選ばれたものの中から、説明を聞いて理解しながら選びたい方です。

比較で迷うよりも、「なぜこれなのか」を知った上で選びたい。

条件だけでなく、納得感を大事にしたい。

こういう方にとっては、少数厳選の店の方が選びやすくなります。

どちらが優れているという話ではなくて、選び方のスタイルの違いです。

そしてベルモントルは、後者の方に向けたお店です。

在庫が多いことには、もちろん分かりやすい良さがあります。

ただその一方で、数を絞っている店には、数を絞っているからこそ生まれる価値があります。

何でも揃っている安心感ではなく、ちゃんと見て、ちゃんと選ばれたものが置かれている安心感です。

私は、これからの時代はそういう店にも、もっとはっきり価値があっていいと考えてます。

今はそういったお店よりも、派手な会社にフォーカスが当たっていますが、小径時計が注目されるようになったように、近いうちに流れは変わるはずです。

在庫が少ない店は、選択肢が少ない店ではないと思っています。

むしろ、何を置くかをちゃんと決めている店です。

たくさん並べることではなく、一つひとつに理由があること。

それ自体が、これからの時代にはひとつの価値になるはずです。

たくさんの中から比較して選ぶのではなく、一つひとつの時計に意味を感じながら選びたい。

もしそういう価値観に少しでも共感していただけたなら、ベルモントルはきっと合うと思います。

ただ多いことよりも、ちゃんと選ばれていることに価値を感じていただけるなら、ぜひ一度見に来ていただけたら嬉しいです。

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