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Article: 高級腕時計を買うのに、適切なタイミングはあるのか!?

高級腕時計を買うのに、適切なタイミングはあるのか!?

こんにちは、ベルモントルの妹尾です。

本日の動画では「高級腕時計を買うのに、適切なタイミングはあるのか」という内容で解説して参ります。

高級腕時計の購入を検討されている方から、こんなご相談をいただくことがあります。

「今買うべきか、もう少し待つべきか」というものです。

円安が落ち着いてから、もう少し貯金が増えてから、相場が下がってから。

こうした迷いを抱えながら、なかなか一歩を踏み出せずにいる方は、実は少なくないんですよね。

今日はそうした迷いに正直に向き合いながら、高級腕時計を買うタイミングというものについて、しっかりと解説して参ります。

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タイミングを待ちたくなる気持ち、それには合理的な理由がある

まず最初にお伝えしておきたいのは、高級腕時計の購入タイミングを慎重に考えたいという気持ちは、決して間違ったものではないということなんですよね。

むしろ、待ちたくなるだけの理由がしっかりとあるといえます。

一つ目は、価格への敏感さです。

高級腕時計は決して安い買い物ではありません。

100万円、200万円、あるいはそれ以上という金額を動かすわけですから、少しでも有利なタイミングで購入したいという気持ちが生まれるのは、ごく自然なことです。

二つ目は、為替への意識です。

高級腕時計の多くはスイスで製造されており、円安が進めば進むほど日本での定価が上がりやすい構造になっています。

「今は円安だから、円高になってから買った方が得ではないか」という考え方は、一見すると非常に合理的に見えます。

実際にここ数年の円安傾向を見ていると、こうした判断を下したくなる気持ちはよく理解できます。

三つ目は、相場の変動への期待です。

高級腕時計の市場は、コロナ禍をきっかけに世界的なブームが起き、多くのモデルの実勢価格が定価を大きく上回る状況が続きました。

しかし近年はそのブームが落ち着きつつあり、一部のモデルでは実勢価格が下落傾向にあるという話も耳にするようになりました。

「もう少し待てば、もっと手頃な価格で手に入るのではないか?」という期待を持つ方がいるのも、無理のないことです。

四つ目は、これが1番大きなウエイトを占めてるはずですが自分自身の準備への意識です。

高額な買い物である以上、資金的な準備が整ってから購入したいという気持ちは、非常に健全な考え方だといえます。

衝動的に大きな買い物をして後悔するよりも、しっかりと計画を立てた上で購入する方が、長く大切にできるという面もあるんですよね。

こうして紐解いてみると、タイミングを待ちたいという気持ちの背景には、価格・為替・相場・財務準備という四つの合理的な理由があることがわかります。

これらはどれも、真剣に腕時計の購入を検討されているからこそ生まれる、誠実な迷いだといえるのではないでしょうか。

ただ、ここで一つ立ち止まって考えてみたいことがあります。

こうした合理的な理由を持ってタイミングを待ち続けた方が、結果としてどのような経験をしてきたのか。

ということをですね。

では次の見出しでは、高級腕時計の価格がこの10年でどのように推移してきたか?という現実を一緒に見てみましょう。

 

 

高級腕時計の価格は、待つほど上がり続けてきた現実

では実際に、高級腕時計の価格がこの10年でどのように推移してきたのかを見てみましょう。

過去5年の値動きをご存知の方であれば、すでに答えは分かってると思われますが、結論から先にお伝えすると、「タイミングを待っていた方が、結果的に高く買うことになった!」というケースが、この市場では繰り返されてきました。

ロレックスを例に見てみます。

ロレックスは2019年以降、ほぼ毎年のように定価の改定を行っています。

2022年、2023年、2024年、2025年、そして2026年と、年に一度から二度のペースで値上げが続いており、その累積は決して小さなものではありません。

たとえばサブマリーナーのステンレスモデルは、数年前と比較すると定価だけで数十万円単位で上昇しています。

「来年になれば少し落ち着くだろう」と待ち続けた方が、結果として毎年値上がりした価格で向き合い続けることになってきた、というのが現実です。

パテック フィリップも同様の傾向があります。

カラトラバに代表されるドレスウォッチは、数年前と比べると定価が大きく上昇しており、かつては手が届きそうだったモデルが、今では大きく予算を超えてしまっているという方も少なくないのではないでしょうか。

さらに実勢価格という観点で見ると、ノーチラスのような人気モデルは定価の数倍という水準で取引されており、「相場が落ち着くのを待っていた」という方にとって、その扉はむしろ遠ざかり続けてきたともいえます。

カルティエについては定期的に値上がりの情報を配信しておりますので、今回の動画では割愛させて頂きます。

為替についても、「円高になるのを待つ」という戦略が有効に機能した時期は、ここ数年においてほとんどなかったといえます。

円安傾向が続く中でブランド側が定価改定を繰り返してきたため、為替の改善をタイミングの根拠にすることが、いかに難しいかがわかります。

一方で、「ブームが落ち着いて実勢価格が下がったモデルもあるではないか?」という見方もあります。

確かに、コロナ禍のピーク時と比べると、一部のモデルでは実勢価格が落ち着いてきているものもあります。

ただそれは、異常なバブル状態からの正常化であって、数年前の水準と比べると依然として高い価格帯にとどまっているケースがほとんどです。

「下がった」というよりも、「上がりすぎたものが少し戻った」という表現の方が正確かもしれません。

こうして見てみると、高級腕時計の世界において「待てば安くなる」という前提は、少なくともこの10年においてはほとんど機能してこなかったことがわかります。

もちろん、今後も同じ傾向が続くとは言い切れません。

絶対に絶対はないというのが、これまでの私の感想です。

ただ、過去の流れを踏まえると、タイミングを待つことへの期待を根拠にするのは、かなり難しい判断だといえるのではないでしょうか。

では次に、じゃあこのような流れの中で、下がることを待つとどうなるのか?

その先の未来を考えてみましょう。

 

「安くなるのを待つ」ことのリスクを具体的に紐解く

高級腕時計の価格がこの10年で上がり続けてきたという現実をお伝えしました。

ここではもう一歩踏み込んで、「タイミングを待つ」ことが具体的にどのようなリスクを伴うのかについて、紐解いていきたいと思います。

一つ目のリスクは、狙っていたモデルが手に入らなくなるということです。

高級腕時計の世界では、人気モデルが突然生産終了になるケースが珍しくありません。

パテック フィリップのノーチラス5711は、2021年に生産終了が発表された途端に実勢価格が急騰し、それまで定価に近い価格で手に入れられた方も、発表後はまったく異なる価格帯と向き合うことになりました。

「もう少し待ってから買おう」と思っていた方にとって、この発表は非常に厳しい現実だったのではないでしょうか。

ヴィンテージの世界でも同様のことが起きます。

状態の良い個体、希少なダイヤル、特定の型番は、市場に出てきたタイミングを逃すと、次にいつ出会えるかわからないものです。

よく話に出てくるんですけども、サントスなんて2023年は私は60万円で販売していたんですけども、もう今となっては150万円くらいが相場になっているんで、大きく上昇しているんですよね。

二つ目のリスクは、待っている時間そのものを失うということです。

これは金銭的なリスクではなく、体験としてのリスクです。

腕時計は身につけてこそ、その本当の価値が見えてくるものです。

文字盤の表情、重さ、ブレスレットの肌触り、毎日手首に巻くという行為そのもの。

こうした体験は、購入を先送りにしている間は得られません。

1年待って同じ価格で買えたとしても、その1年間に得られたはずの体験は戻ってこないんですよね。

高級腕時計を長く愛用されている方が口を揃えておっしゃるのは、「もっと早く買えばよかった」という言葉です。

三つ目のリスクは、「完璧なタイミング」を探し続けることで、結局いつまでも買えないという状態に陥ることです。

為替が落ち着いたと思えば相場が上がり、相場が落ち着いたと思えば定価が改定される。

高級腕時計の市場は、複数の要因が複雑に絡み合って動いているため、すべての条件が揃う瞬間というものは、現実にはほとんど訪れません。

完璧なタイミングを待ち続けることは、結果として永遠に買わないという選択と、あまり変わらないものになってしまう可能性があります。

四つ目のリスクは、価格ばかりを意識するあまり、本来大切にすべき視点が薄れてしまうことです。

「いくらで買えるか」という外側の条件に意識が向きすぎると、「なぜこの一本でなければならないのか?」という内側の問いが後回しになりがちです。

タイミングを探し続ける過程で、腕時計との向き合い方が「価格の最適化」という方向に引っ張られてしまう。

これは高級腕時計を選ぶ上で、本質から少し遠ざかってしまう状態だといえるのではないでしょうか。

こうして紐解いてみると、「タイミングを待つ」という判断には、価格以外にも見落としやすいリスクが複数あることがわかります。

では、そうした現実を踏まえた上で、本当に意味のある「タイミング」とは何なのか。

その確信を次に解説していきます。

 

 

では適切なタイミングとは何か!?

ここまで、タイミングを待ちたくなる気持ちの合理性と、それでも待ち続けることのリスクについて紐解いてきました。

ではここで改めて、本題の問いに向き合ってみたいと思います。

高級腕時計を買うのに、適切なタイミングというものは存在するのでしょうか?

私の答えは、あります!です。

ただしそれは、為替でも相場でも定価の改定サイクルでもありません。

一つ目は、その腕時計の背景や哲学に、自分が心から共鳴できたときです。

高級腕時計というのは、単なる時間を知るための道具ではありません。

そのブランドがどういう歴史を歩んできたのか、どういう哲学のもとで作られているのか、どういう職人の手を経て自分のもとに届くのか。

そうした背景への理解と共鳴が、購入の動機の中心にあるとき、その腕時計は長く愛用できるものになっていく可能性が高いです。

逆に、価格が安いから、今が買い時だから、という外側の理由が中心にあるとき、購入後に愛着が湧きにくくなることがあるんですよね。

二つ目は、その一本との出会いがあったときです。

特にヴィンテージの世界では、状態の良い個体や希少なダイヤルとの出会いは、いつ訪れるかわかりません。

「これだ」と感じる一本に出会えたとき、それ自体がタイミングだといえます。

市場の状況や価格の動向よりも、その出会いの方がはるかに希少なものであることが多いんですよね。

腕時計との縁というものは、待って得られるものではなく、出会ったときに掴むものだと、長くこの世界に携わってきて感じています。

三つ目は、自分の人生の文脈と重なったときです。

節目の年齢、大切な仕事の達成、あるいは誰かへの感謝を形にしたいとき。

こうした人生の文脈と腕時計の購入が重なるとき、その一本は単なる所有物を超えた意味を持つようになります。

価格が多少高くても、あるいはタイミングとして完璧でなくても、そうした文脈の中で選ばれた腕時計は、時間が経つほどに価値を増していくものだといえます。

改めて整理すると、高級腕時計における適切なタイミングとは、市場の外側にある条件が揃ったときではなく、自分の内側にある条件が揃ったときのことです。

共鳴できる背景があり、出会うべき一本と出会い、自分の人生の文脈と重なる。

この三つが揃ったとき、それがその方にとっての唯一の適切なタイミングなのではないでしょうか。

では最後にいつものベルモントルの視点で締めくくりとさせていただきますね。

 

 

ベルモントルの視点、共鳴できたときが唯一の正解

ベルモントルには、腕時計の購入タイミングについてご相談にいらっしゃる方が、定期的にいらっしゃいます。

「今買うべきでしょうか」「もう少し待った方がいいでしょうか」というご質問をいただくたびに、私がお伝えしていることは一貫しています。

それは、「価格や相場ではなく、その腕時計に共鳴できているかどうかを、まず確認してください」というものです。

なぜそうお伝えするのか、っていう話ですが、それは価格や相場を根拠にした購入は、価格や相場が変わった瞬間に、その根拠が揺らいでしまうからです。

「安いときに買った」という満足感は、さらに安くなったときに消えてしまいます。

当たり前の話でしょうが、株に愛着を持つ人はほとんといないと思います。

愛着がありませんから、値上がりすれば値上がりで喜ぶことは出来ますが、値下がりすれば満足感もなければ、後悔しか残りません。

極端な例でしたが、要するに高いか安いかの判断基準で購入するのであれば、基本的にはその価格の上下によって一喜一憂することになります。

先ほどのサントスの話のように、3年前は60万円だったのかぁ・・・・って話を聞いたら、高い安いだけで購買を判断している方は、後悔しかないでしょう。

「今が買い時だから買った」という判断は、後からもっと良いタイミングに見える瞬間が来たときに、後悔の種になりかねません。

一方で、「この腕時計の背景に共鳴して買った」という動機は、価格がどう動こうと、相場がどう変わろうと、揺らぐことがないんですよね。

こういった意味のない後悔をすることに何の価値もないので、普段からベルモントルでは腕時計を資産として見るべきではないですよねぇ・・・・ってニュアンスの話をしています。

自分が気に入ったものを購入して、何十年か使った後に、それを手放すときにトントンか少し落ちるくらいで充分だと考えた方が心身が健全でいれると思っています。

ベルモントルがお取り扱いしている腕時計は、カルティエ、ロレックス、パテック フィリップ、オーデマ ピゲ、ヴァシュロン コンスタンタン、ピアジェといったブランドのヴィンテージが中心です。

どのモデルも、単に価格や希少性だけでご案内することはしていません。

その腕時計がどういう時代に作られ、どういう職人の手を経て、どういう背景を持っているのか。

そうした文脈をお伝えした上で、お客様自身がその一本に共鳴できるかどうかを、一緒に確認していくというスタイルでご対応しています。

高級腕時計を買うのに、適切なタイミングはあるのか?

その答えは、相場カレンダーの中にはありません。

自分がその一本に、心から共鳴できた瞬間。それが唯一の、そして最良のタイミングだと、ベルモントルは考えています。

本日は「高級腕時計を買うのに、適切なタイミングはあるのか」というテーマで解説してまいりました。

 

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