買い物の基準が変わってきた。『欲しい物』より『価値が残る物』を選ぶ時代?
こんにちは、ベルモントルの妹尾です。
本日の動画では「買い物の基準が変わってきた。『欲しい物』より『価値が残る物』を選ぶ時代?」という内容で解説して参ります。
最近、高級品の買い方そのものが少し変わってきているように感じませんか?
以前であれば、欲しい腕時計やバッグがあれば、「格好いいから買う」「好きだから買う」というのが理由だったと思います。
ところが今は、その商品を欲しいかどうかだけではなく、
「数年後にも価値が残っているのか?」
「必要になったら売ることができるのか?」
「新品ではなく中古でもいいのではないか?」
というところまで考えて買い物をする方が増えてきています。
日本語にすると、**「あるミレニアル世代が、モノではなく資産を買うことで、どのように資産を築いているのか」**という内容です。
今回はこの記事で紹介されている事例や調査結果を一部要約しながら、「買い物の基準そのものが変わってきているのではないか」ということを考えていきます。
元記事は概要欄に入れておりますので、気になる方はそちらからご覧くださいませ。
それでは話を進めて参ります。
「欲しいから買う」だけではなくなってきている
記事の中では、ある女性の体験が記載されてるんですが、それがニューヨークに住む38歳のDandan Zhu(ダンダン・ズー)さんという女性です。
ではこちらの画像をご覧ください⬇️

彼女は2012年にロレックスを2,400ドルで購入したそうです。
現在の為替で日本円にすると、およそ38万円です。
当時の為替レートだとおよそ30万円程度でしょうね。
ただ、彼女はこのロレックスを単なる高級腕時計として見ていたわけではありません。
購入した時点から、「必要になった時には現金へ戻せるアイテム」としても考えていたそうです。
その後、所有していた賃貸物件で入居者から家賃が予定通り入ってこなくなり、住宅ローンを支払うための現金が必要になりました。
そこで彼女はロレックスを売却し、ローンの支払いを滞ることなく出来たそうです。
これ、かなり今の時代らしい買い物の考え方だと思うんですよね。
ロレックスを買って、
「値上がりしたら儲けよう」
というだけの話ではありません。
腕時計として使う。
所有して楽しむ。
それでも、何かあった時には売却して現金へ戻せる。
つまり、「使う物」と「価値を持つ物」が完全に分かれていないんです。
ではこちらの画像をご覧ください⬇️

以前であれば、
腕時計やバッグは「消費」。
株や不動産は「資産」。
こういうふうに、かなりはっきり分けて考えていた方も多かったと思います。
ところが今は、その間にある物が増えてきています。
この中間の考え方がとても大切だと思うんですよね。
それが
高級腕時計。
ジュエリー。
限定バッグ。
クラシックカー。
アート。などなど。
実際に使ったり楽しんだりしながら、何かあった時には市場で売却することもできる物です。
物を買う時に、「買った瞬間」だけを見なくなって来ているみたいです。
これはなんとなく視聴者様の中にも、意識的にも無意識的もあるんじゃないでしょうか?
その物を何年間使うのか。
そして最後に手放す時、いくら残るのか。
私は、今回の記事の本質がここにあると考えております。
と言った感じで、「いくらで買うか」だけではなく、「最終的にいくら残るのか」まで含めて価格を見るようになってきています。
では次に、なぜ「売る時の値段」まで考えるようになったのか?という内容で解説して参ります。
なぜ「売る時の値段」まで考えるようになったのか?
では、なぜこうした買い方が広がってきているのでしょうか?
一つには、「新品でなければならない」という感覚が以前より弱くなっていることがあると思います。
Reutersの記事では、2026年の「Resale Report(リセール・レポート)」、日本語にすると「中古・再販売市場に関する調査報告書」も紹介されています。
ではこちらの画像をご覧ください⬇️

この調査では、Z世代(1997〜2012年ごろ生まれ)とミレニアル世代(1981〜1996年生まれ)の半数以上が、新品を買う前に中古品を見たり、中古品を優先的に検討したりしているとされています。
さらに2026年の調査では、2030年までの中古市場の成長のうち、71%をZ世代とミレニアル世代が生み出すと予測されています。
これを見ると、「中古品に対する考え方」自体がかなり変わってきていることが分かります。
以前は中古というと、
「新品を買えないから中古を買う」
「誰かが使った物だから、その分安い」
という見方も強かったと思います。
でも今は、
「中古の方が合理的だから中古を選ぶ」

という考え方が入ってきています。
例えば、同じ100万円を使うとします。
新品で100万円の商品を買う。
あるいは中古で、元々もっと高い価格で販売されていた商品を100万円で買う。
さらに、その商品を数年間使って売却した時に、ある程度の金額が戻ってくるのであれば、実際に自分が消費した金額は購入価格だけでは判断できません。
これは高級品になるほど重要になってきます。
特にここ数年、腕時計を含めた高級品はかなり価格が上がっています。
前回の動画でも話しましたが、以前なら100万円以内で購入できた腕時計が100万円を超えたり、200万円台だった物が300万円を超えたりなどなどですね。
こうなってくれば、
「欲しいから買う」
だけではなく、
「この300万円を使ったあと、自分の手元には何が残るんだろう」
と考える方が増えるのは自然です。
そして、もう一つ大きい変化が、中古品であっても値上がりするというのが、少しずつ浸透して来ていることも大きいです。
ロレックスだったらリセールが良いってのは周知の事実ですが、ちゃんとしたものを選んでれば、それなりのリセールがあるってのも段々と認知されて来ています。
これは買う前の心理状況にも影響しているはずです。
インフレが進んでいる昨今においては、買ったとしても値段が上がっていくならしばらく使って売却すれば、トントンくらいにはなってくれそうかなぁ・・・・って考えにいきつきやすいと思います。
そうなれば、買う時から売る時まで考えるようになるのは、ある意味当然なのかもしれませんね。
では次に、この変化が、中古・ヴィンテージを選びやすくしている!という内容で解説して参ります。
この変化が、中古・ヴィンテージを選びやすくしている
そして私は、この買い物の変化は、中古腕時計やヴィンテージ腕時計にとってかなり大きいと思っています。
以前は、
「新品か中古か」
という比較をした場合、新品であること自体にかなり大きな価値がありました。
もちろん、新品を買うことでしか手に入らない大きな魅力はありますよね。
それは
誰も使っていない。
メーカー保証がある。
正規店でしか味わえない購入体験。
最新の商品で自分がファーストオーナーである。などなど
そうした安心感があります。
その一方で中古品には、
「前に誰かが使った物」
というだけで抵抗を感じる方もいました。
ところが、買い物の判断基準に「価値がどれだけ残るのか?」が入ってくると、見方が変わってきます。
例えば、新品を150万円で購入して、数年後に80万円で売却できる腕時計があるとします。
一方で、中古を100万円で購入して、数年後も80万円前後で売却できる腕時計があったとします。
もちろん実際の将来価格は誰にも分かりませんし、商品のコンディションの軸も外してるので、これはあくまで考え方の例です。
繰り返しになりますが、1つの例ですね。
ただ、購入価格だけではなく、最後の売却価格まで含めて考えるのであれば、
「新品であることに、自分はいくら払っているのか?」
という見方ができるようになります。
そうすると、
「新品だから欲しい」
ではなく、
「この腕時計そのものが欲しい」
という判断になってくるんですよね。
これはヴィンテージ腕時計になると、さらに分かりやすいと思います。
50年前のカルティエ。
昔のロレックス。
ヴィンテージのパテック フィリップ。
こういった腕時計には、当然ですが新品という選択肢がありません。
欲しいのであれば、中古・ヴィンテージ市場から探すことになります。
そうなると「誰かが使った物だから」ということよりも、
その年代にしかないデザイン。
現在とは違うケースサイズ。
昔の文字盤。
ケースやブレスレットの造形。
そうした、その腕時計自体の魅力を見るようになります。
そして新品価格が上がれば上がるほど、同じ予算で買える中古やヴィンテージが相対的に魅力的になってきます。
150万円の予算がある場合、新品のステンレスモデルにするのか?昔の金無垢腕時計にするのか?
300万円の予算がある場合、新品を買うのか?ヴィンテージのパテック フィリップやオーデマ ピゲまで探してみるのか?
と言った感じで新品の価格が上がるほど、こうした比較が現実的になってきます。
だから私は、中古市場が拡大している理由を、
「中古に抵抗がなくなったから」
だけではないと思っています。
購入する時の金額だけではなく、使っている期間、そして最後に残る価値まで含めて考えるようになったことも、中古品を選びやすくしているんだと考えておりますが、これはかなり大きな変化ですよね。
では次に、ただし「価値が残る物」を買えば得をするわけではない!という内容で解説して参ります。
ただし「価値が残る物」を買えば得をするわけではない
ただ、ここは最後にかなり重要なところです。

「価値が残る物を買う」という話をすると、
「だったら売る時に高い物だけ買えばいい」
となってしまいがちですが、私はそれは少し違うと思っています。
Reutersの記事でも、アメリカの「認定ファイナンシャルプランナー」のCory Christiana(コリー・クリスティアナ)氏が登場します。
彼は、ジュエリーやアート、コレクターズアイテムなどは価値を持つ可能性があるものの、株式、債券、不動産、現金などの代わりとして持つのではなく、資産全体の中に加える物として考えるべきだと話しています。
これは私も同意見ですし、普段から腕時計は資産にはなり得ないということを繰り返し説明していますよね。
100万円で買った腕時計が、必ず100万円で売れるわけではありません。
人気が変わることもあります。
市場価格が下がることもあります。
状態によって査定金額は変わります。
売却する時には販売店側の利益や手数料も必要になります。
そして何より、その金額で買いたい方がいなければ現金にはできません。
ここで私のもう一つの考えを話すのですが、腕時計であれば『売る』というスピード感、要するに換金制は他のどの商品よりも強いと思っています。

しかし、短期になればなるほど買値の価格を下回りやすいです。
一部のロレックスやロイヤルオーク、ノーチラスは違いますが、世の中にある腕時計の99%は短期売買に弱いです。
ですので、そもそもが最初の金額がべらぼうの高いので短期売買できる人のボリュームは少ないですし、ブランド側もそれをやっちゃダメって言ってくるので、ここに再現性はありません。
再現性とはみんなが出来るかどうかのパーセンテージで、低いということはほとんどの人は出来ないということです。
ですが、長く持てばトントンか、ちょっとプラスになってくれる可能性が高いのがヴィンテージウォッチだと考えております。
だからこれも株とかNISAと一緒で、基本的には長期保有の方が強いです。
この10年とか20年とか長期で保有することが出来るのであれば、前述した
人気が変わったり、市場価格が下がったり、などといった影響をかなり軽減出来ると考えております。

だから今回の話は、
「売れる物だけを買いましょう」
ということではありません。
こういう考えなら、買うものはロレックス一択になってしまいますからね。
でも、ロレックスだけが腕時計じゃないんですよ。
そうではなく、
「欲しい物を選ぶ時に、使いながら将来どれくらい価値が残るのかも、買い物の判断材料の一つになってきた」
という話です。
この使いながら・・・・ってところが1番重要なんですよね。
株やNISAを購入して、その数字が膨らんでいくのはそれはいい気持ちになりますよね。
ただ人生はそこだけではありません。
そこは大切ですが、そこだけを見てても楽しくはありません。
使いながらも、それを売却しないといけない時に、売却してもある程度のリセールがあるのであれば、これは株、金、不動産などとはまた違った、保管的なポジションとして見れるのではないでしょうか。
今回のReutersの記事を読んで私が勉強になったのは、買い物そのものの考え方が変わってきていることです。
以前は、商品を買った瞬間で買い物が終わっていましたよね。

今は、
買う➡️使う➡️価値が残る➡️必要になったら売る。
ここまで含めて、一つの買い物として考える方が増えて来ています。
そう考えると、これから中古やヴィンテージという選択肢は、単純に「新品より安いから選ぶ物」ではなく、買い物の仕方としてさらに普通になっていくのかもしれませんね。
腕時計というのは本来、値段やブランド名だけでは、その一本が本当に納得できるかどうかは、決まらないんですよね。
その一本が持つ背景まで見えてきたときに、初めて「これだ」と思える自分の一本に出会えるんですよね。
店舗は表参道駅から徒歩2分の場所にあるので、雨の日でもほとんど濡れずにお越し頂けます。
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