本日の動画では、サントス カレ LMサイズ Ref.2961 ゴドロンブレスは何が凄い!?という内容で解説して参ります。
以前ご紹介したオールステンレス仕様の「ゴースト」とはまた違い、こちらはYG×SSのコンビモデルです。
こちらの詳細が気になる方は、こちらの動画で解説しておりますのでご覧ください⬇️
そして今回のカレですが、一般的なコンビモデルのような「華やかさ」とは少し違うんですよね。
もちろんゴールドは使われているのですが、この時計はギラギラと主張するというより、むしろ全体の空気感を柔らかく整えているような印象があります。
なぜそうなるかと言いますと、そう!
皆様既にご存知の通り、ゴドロンブレスだからなんですね。
特に、このグレーのゴースト文字盤とYGの組み合わせが非常に独特で、角度によってロゴがふっと消えたり、針だけが立体的に浮かび上がったりと、静かな視覚効果を生み出しています。
そして、そこから連なるブレスレットもさりげなく中央の三山のゴールドがキラッと、静かに輝くわけですよ。
現行のラグジュアリースポーツのような「強さ」ではなく、もっと静かで、自然体な高級感。
そこが、この年代のサントスカレLMならではの魅力だと言えます。
本日は、なぜこのYGコンビのゴーストダイヤルがここまで特別な空気感を持っているのか、その理由をできるだけ分かりやすくお話ししていきます。
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それでは話を進めて参ります。
なぜYGコンビのサントスカレは、派手ではなく静かな高級感になるのか?
YG×SSのコンビモデルと聞くと、どうしても「華やか」とか、「少し強めの高級感」をイメージされる方も多いと思います。
実際、90年代以降のコンビモデルには、ラグジュアリー感を強く押し出したデザインも多く存在しますよね。
ただ、このサントスカレLM Ref.2961は、その方向性とはかなり違います。
もちろんイエローゴールドは使われています。
ですが、このモデルはゴールドを「見せびらかす」ために使っている感じがしないんですよね。
むしろ、ステンレスだけでは出せないさりげない気品を、ほんの少し加えているような感覚に近いです。
サントスカレは今回のゴーストだけでなく、YGの取り入れ方は絶妙なバランスで配置されていると私は考えております。
特に面白いのが、この時計のケース構造との関係性です。
サントスカレはご覧頂ければ分かる通り、かなり直線的です。
ケースもベゼルもブレスレットも、面と線で構成されており、エッジをかなり立たせています。
そして、この尖りまくったサントスはこの初代のカレだけであり、この後のガルベからは段々と曲線を際立たせるデザインへと変わっていくことになります。
このサントスの詳細については、こちらの「歴代サントス進化論」の中で詳細を解説しておりますので、気になる方はご覧ください⬇️
話を戻しまして、今回のはLMサイズなのですがこのLMサイズのケース型29mmというのが絶妙なんですよね。
これがかなり重要です。
なぜなら、このサイズ感がなんだか良い感じにかっこよく見せてくれるからです。
デカすぎないし、小さすぎることもなく、ブレス一体型ということもあり、非常に綺麗な手元を演出してくれます。
ではオールステンとの簡単な比較ですが、オールステンレスのゴーストは、かなりクールです。
工業的で、静かで、モード感が強い見た目になります。
というか、ゴーストのオールステンは腕時計とブレスともどっちにも分類出来ない独自ポジションって感じですね。
白文字盤のオールステンは、インデックスがある分、ちゃんとした腕時計に見えますが、より洗練された印象を持ちます。
対して、この2961のYGコンビは、これまた独自のポジションです。
だから、同じゴースト系でも見え方がかなり違うんですよね。
通常のビス装飾のモデルでさえも少ないのですが、このゴーストに、ゴドロンとなるとこれまた圧倒的に個体数が激減するので、特別な気持ちにさせてくれます。
デザインも秀逸です。
ブレスからケースから文字盤にかけてグレーで統一してあるところから、ブレスの中央にゴールドの装飾、ベゼルにもゴールドが入っているので、控えめな印象ではありますが、しっかりと主張します。
オールステンほどのメカニックは外れ、YGの華やかさが入りますが、文字盤がゴーストであるために、これまた腕時計ともジュエリーとも表現できないアートの領域に入っています。
白文字盤のコンビサントスだと、どうしても「カルティエらしいバランスの取れた華やかさ」が前に出やすいんですが、このグレーゴーストはかなり静かですし、普通のサントスでは満たされない方に相性がいいです。
だからYGが入っていても、「ラグジュアリー感」よりも「空気感」として成立しているんですよね。
オールステンがゴーストだとするのであれば、こちらはファントムと表現してもいいかもしれませんね。
この感覚は、美意識が高い方には確実にハマるデザインです。
では次に、ゴースト文字盤はなぜここまで特別な空気感を生むのか?ということについて、解説して参ります。
ゴースト文字盤はなぜここまで特別な空気感を生むのか?
このサントスカレLM Ref.2961の最大の特徴を挙げるなら、やはりゴーストダイヤルでしょう。
この文字盤は、ただグレーなわけではありません。
縦方向に非常に細かなヘアラインが入っており、その筋目が光を一定方向に流します。
しかも、この時計はインデックスがありません。
だから腕時計の形はしているものの、やはりどこか怪しさを秘めています。
これはかなり独特です。
さらに面白いのが、CARTIERのロゴです。
通常の時計って、ブランドロゴは常に見えているものですが、このゴーストは違います。
角度によって、ロゴがふっと消える。
そして、斜めから光が入った瞬間だけ浮かび上がります。
この“消失と出現”が、かなり独特な空気感を作っています。
しかも、この時計は針も重要なんですよね。
私自身、最初はこの文字盤の魅力は、グレーの色味そのものだと思っていました。
ただ、実際に手に取ると違いました。
ゴールドの針が、このグレー文字盤から立体的に浮き上がることで、時計全体に静かなコントラストが生まれているんです。
オールステンも凄く良かったですが、こちらはグレーに対しての反対色のYGの針なので、めっちゃ綺麗に針の造形が浮かび上がってきます。
これが本当に美しいわけですよ!
インデックスはほとんど無いし、ロゴも消えるちゃうんだけど、ちゃんと成立しています。
むしろ、その“不完全さ”が色気になっているんですよね。
まぁ、カルティエがデザインしていますからね。
こんなことも出来るんだよってことでしょうね。
もちろん視認性だけで言えば、決して良い時計ではありません。
ですが、この時計を選ぶ方って、当たり前ですがそんなの求めていないと思うんです。
時間を正確に読むためだけなら、もっと見やすい時計はいくらでもあります。
ただ、このゴーストは、
「この雰囲気が好き」
という理由で選ばれる時計なんですよね。
しかも、この文字盤の凄いところは、ケースやブレスとの統一感にもあります。
文字盤だけ縦ヘアラインなのではなく、
・ケース
・ベゼル
・ブレスレット
全てが縦方向の流れで統一されています。
だから時計全体に、一つの静かな面としての美しさが生まれているんです。
この「全体で整えている感じ」は、かなりカルティエらしい哲学だと思いますね。
しかもLMサイズになることで、その面の美しさがさらに強調されます。
このゴースト文字盤には、普通の高級時計とは違う、「語らない美しさ」があります。
では次に、ゴドロンブレスはなぜ袖口で静かに光るのか?ということについて解説します。
ゴドロンブレスはなぜ袖口で静かに光るのか?
このサントスカレLM Ref.2961を語る上で、ゴースト文字盤と並んで重要なのが、やはりゴドロンブレスでしょう。
このゴーストにゴドロンってところに価値があるんですね。
サントスのブレスレットには、大きく分けてビスリンクとゴドロンの2種類があります。
そして皆様ご存知の通り、ゴドロン仕様は市場でもかなり少ないです。
私の感覚的には、白文字盤にゴドロンは1/30程度、バーガンディとゴーストのゴドロンだと1/200程度かなぁ・・・・といった印象です。
もちろん、このブレスについてはどちらが上という話ではありません。
ビスリンクにはビスリンクの良さがありますし、サントスらしい「ラグジュアリースポーツ感」を強く楽しめるのは、やはりビスリンクでしょう。
お客様もゴドロンが良い!って方もいれば、通常のビスが良い!って方もいらっしゃいました普段からお話ししてる通り、自分の感性にあってるものを選んで頂くのが1番の正解ですよね。
ただ、今回はゴドロンのご紹介なので、ゴドロンを持ち上げてお話しさせて頂くことをご了承ください。
このゴースト文字盤との相性で言えば、前述した通りその希少性から個人的にはゴドロンが、かなり特別だと思っています。
理由は、光の出し方がまったく違うからです。
ビスリンクは、平らな面とビス頭で光を返します。
なので、反射が比較的ハッキリしているんですよね。
スポーティで、輪郭が強いです。
対してゴドロンは、細い3山のラインが連続しています。
つまり、一つ一つのリブが小さな反射面として機能するんです。
だから光り方がかなり細かいです。
ギラッと反射するというより、細かなハイライトが静かに流れていく感じなんですよね。
これが本当に美しいです。
特にこのYGコンビになると、その違いがさらに際立ちます。
イエローゴールド部分が「塊」として主張するのではなく、線として流れます。
だから、腕を少し動かした時に、袖口でサラッと光るんです。
この「サラッと光る」感じがかなり重要です。
分かりやすく高級感を出すのではなく、近くで見た時に初めて分かるような光り方です。
これは、歴代腕時計の中でも、このようなさらり感を出せるブレスレットはほとんどないと思います。
だから、この時計には嫌味がないんですよね。
しかも、このゴドロンはケースとの繋がりも本当に綺麗です。
この一体感は、やはりこの時代のカルティエならではでしょう。
現行の腕時計って、ケース単体の存在感を強くしている物も多いですが、このサントスカレは「全体で一つの形」として完成されています。
だから着けた時に、時計だけ浮かないんですよね。
服に自然に馴染みます。
特にシャツやジャケットとの相性は本当に素晴らしいです。
もちろん、デニムやTシャツに合わせても格好良いんですが、要するに誰が着用しても1ランクアップしたかっこよさを演出してくれるはずです。
なので、ラグジュアリースポーツではあるんですが、どこかドレスウォッチ的な空気感もあります。
そこが、このゴースト文字盤のゴドロンブレスの面白いところでしょう。
あと、これは実機を見ないと伝わりにくいんですが、ゴドロンは光の角度でかなり表情が変わります。
デスクライトや窓からの自然光を斜め45度くらいで当てると、ブレスのラインが順番に点灯するように光るんですよね。
この視覚効果は、画像や動画ではなかなか伝わりきれてないと思うんで、実際に腕に乗せて、「あ、これは特別だな!」と感じて頂きたいですね。
では次に、なぜこの時代のサントスカレは今見ると贅沢な作りなのか?ということについて解説して参ります。
実機着用レビュー!画像では伝わり切らないこの空気感とは何か?
このサントスカレLM Ref.2961ですが、正直な話、画像や映像だけだと魅力の半分くらいしか伝わっていないと思います。
もちろん写真でも格好良いです。
ゴースト文字盤の雰囲気や、YG×SSの柔らかいコントラスト、そしてゴドロンブレスの流れなど、「良い時腕計だな」ということは十分伝わります。
ただ、実際に腕に乗せると印象がかなり変わるんですよね。
私自身、これまで何本もサントスカレを扱ってきました。
サイズ感も理解していますし、この時代のカルティエ特有の空気感も知っているつもりでした。
ですが、この個体を実際に着けた瞬間、「あ、これは特別だな」と改めて感じました。
特別だなぁ・・・・
なんてありきたりな表現をしましたが、尖った言い方をするのであれば、パテックのノーチラス、オーデマピゲのロイヤルオークに太刀打ち出来る実力を持った個体です。
この威力は、映像からでは伝わってないはずです。
なぜなら、サントスカレはサントスカレであり、そのモデル名で先ほどの2つの時計とは負けているからです。
でも、着用することでその考えは吹き飛びますね。
「こんなん余裕で匹敵してるやん!」ってですね。
そして、これまで再三、これは静かに輝く時計です。とお伝えして参りましたが、着用したら変わってしまうんですよ。
これさぁ、着けてたら凄く目立っちゃうよね・・・・ってですね。
真逆のこと言ってるんですが、まぁ自分の気持ちがこんな感じで高揚してしまうというニュアンスですよ。
多分、他の時計と比べたらぎらつきはないんですが、やっぱりおしゃれさでインパクトを与えちゃいます。
このバランス感覚が、この時代のサントスカレの凄さでしょう。
そして、やはり実機で一番驚くのは光の見え方です。
ゴースト文字盤やステンレスのサテン仕上げ、そしてイエローゴールドのちょうどいい塩梅については詳しく解説してきましたが、実際に着用した時に「一番ここがいいね」と思えるのが、このコマですね。
光に当たった時に、コマがキラリと点滅するんです。
映像でもすでにご覧いただいていると思いますが、この点滅には、ついつい私たちも反応してしまいますよね。
普段ですね、ビス装飾のサントスを販売しているんですけども、やはりゴドロンブレスのこのコマの輝きっていうのは、ビス装飾では表現できない独特のブレスの魅力を感じますよね。
こういった感じで、全ての要素が加わることによって(自分の気持ちの中の話ですが)私の場合だと、もはやノーチラスやロイヤルオークにも引けを取らないという気持ちにさせてくれて、自分に自信を持つことができます。
これが、サントスカレ・ゴドロンブレスのゴースト文字盤が持つ威力なんじゃないかと思っております。