1970年代 カルティエ タンク 18Kスクエアケース & バックル ステップベゼル ヘキサゴン型
こんにちは、ベルモントルの妹尾です☺️
本日の動画では、1970年代 カルティエ タンク 18Kケース&バックル ステップベゼル ヘキサゴン型をご紹介して参ります。
製造数がかなり少なく、このモデルを見たことがある方はかなり少ないのではないでしょうか?
私もこのスタイルを見かけるのは、かなり久しぶりですし実際のところ詳細な情報が出てないのが現状です。
このスタイルは、後年に今こちらに写っている水玉模様のブルー文字盤ニューヨーク限定モデルとして製造されるのですが、今回のはその進化前のポジションだと思われます。
ケースの製造はWeber & Cie. (ウェバー & シー)というジュネーブに工房を構えていた会社によって製造されており、この形のスタイルはどれもジュネーブのkey No.に29が入っています。
このケース製造会社の意味が分からないよ!って方はこちらの ロレックスの14Kゴールド【オイスターパーペチュアルデイト】このケースは誰が作ったのか?
で詳細に解説しておりますので、気になる方はこちらの動画もご覧ください。
話を戻しまして、搭載ムーブメントはETA社製Cal.78であり、この年代のカルティエの腕時計に最も採用された精度も品質も高いムーブメントです。
時計を見てみれば、かなり薄型で作られており、厚さは5.95mmかありません。
よって物凄く腕のりが良いですね。
ステップベゼルになっており、この2段ベゼルが鏡面仕上げされていることで、ドレッシーさが加わり、大きなサイズではありませんがしっかりとした存在感があります。
カルティエといえば、一般的にはカボションの取り付けられたリューズですが、今回のはフラットリューズが取り付けられており、おそらくスクエアの形を崩さないためだと考えられます。
ちなみに、この形はカボションありリューズバージョンも存在します。
リューズが飛び出してないことから、サンチュールのようにケースの造形が損なわれず、宝飾品を着用しているかのような気持ちになります。
私はバスキュラントやアメリカンなどのベルトからケースまでの繋がる感じが好きなのですが、この時計もそれに近しいものを感じます。
バスキュラントをもっとドレッシーにしたような感じでしょうね✨
文字盤はホワイトに黒のローマンインデックス、針は黒の2針でシンプルなカルティエらしい王道のデザインです。
良い時代に作られたカルティエだなぁ・・・って感じがありますね👍
サイズについての解説ですが、ケース径26mm、ラグからラグまで29mmとなります。

分かりやすい比較のためにマストタンクのLMサイズを横に並べてるのですが、こちらで23 x 30mmですので、マストタンクの方が少しだけ小さいです。
ではここからは、実際に着用してみてのレビューですが、今回のヘキサゴンの方がベゼルの枠が太いので、写真や動画からはマストタンクの方が大きな印象を与えていますが、実際に着用したらこちらの方が少し大きく感じます。
とは言っても、70年代に製造されている時計ですのでメンズサイズであっても、大きすぎることなく、絶妙にちょうど良いですね。
今回のモデルの1番気に入ってるところなのですが、リューズがケースの中に隠れてしまっているところです。
以前紹介したロレックスのキングマイダスもそうだったのですが、リューズが隠れていることでベルトから綺麗にケースに繋がり、洗練された上品な印象を与えてくれます。
私はラウンド型の王道の時計スタイルも好きなんですが、こんな感じのデザインが素晴らしい時計も大好きです。
どうやら私の美しい基準はケースの造形を壊してないところが、一つの評価基準みたいなのですが、シンメトリーでリューズをここまで上手にケースに馴染ませているところを見れば、これはやっぱりカルティエしか出来ないよねぇ・・・・っとより感心してしまいますね。
何より、手首を曲げた時にリューズが突き刺さらないのが、何気にいいですね👍
あと、ステップラグも素晴らしいですね。
この前、紹介した自分の私物になったプレマストもそうなのですが、ステップベゼルって現代ではもう存在しないじゃないですか。

こんなにおしゃれでドレッシーで、小さいのに存在感を与えてくれるベゼルってのは、ヴィンテージならではの魅力だと考えております。
私物のプレマストと比較すれば、ステップのエッジの立ち方は、なだらかに作ってあるのですが、これはこれで優しく可愛らしい印象を与えてくれますので、良いですよねぇ。
そして、バックルですが、古いタイプのバックルで18Kゴールドで作られているところがまたいいんですよね。

古いタイプなので自分で長さ調整が出来ません。
私のチャンネルをご覧になられている方であれば、ある程度ご存知だと思いますが、70年代の初めくらいまでは、カルティエはオーダーで時計を作っていたので、こういったベルトの部分もその人に合わせて作っていました。
だから、この古いタイプのバックルって、カルティエがまだオーダーで時計を作って
その人個人に渡していたことの現れてでもあるんですよね。
多分ですが、この時計は完全にオーダーとかではなく、店頭で販売されている時に、オプションでバックルを選んでブティックでサイズを調節してお渡し!って感じの流れだったと思います。
でも、このバックルが付いてるってことはどっかのお偉いさんしか購入することが出来なかったでしょうから、良い時計を知ってる上品な方が着用されてたのではないかなぁ。と勝手に想像しています。
現在は18cm程度に合わせており、16.5cmの腕周りの私で少しゆとりがあるくらいで調整しています。
ご購入された場合には、お客様に合うベルトをオーダーで製作してお渡し致します。
オーダーの際には、別途料金を頂きます。
もちろんお客様がご自身でオーダーされても問題ございません。
価格は約170万円ですが、こんな特別感のある腕時計であればそれに見合っているとご納得して頂けるはずですね。
この時計を着用していればまず人と被ることはありませんし、今回の動画や写真などで見ているよりも現物はもっとオーラがありますし、腕に載せればその乗り方が素晴らしいことと、そのことによって、腕に綺麗に馴染んでくれることを実感出来ると思います。
今回のモデルはどこにでもある商品ではありませんので、是非とも店頭で手に取ってご覧頂きたいですね✨