Royal Popのせいで自分のAPを全部売ると言い出したアメリカのラッパーの話
こんにちは、ベルモントルの妹尾です。
本日の動画では、「Royal Popのせいで自分のAPを全部売ると言い出したアメリカのラッパーの話」という内容で解説して参ります。
連日ロイヤルポップのことで、話題が持ちきりですが肯定的な方もいれば、否定的な方もいらっしゃわけで、私の動画にコメント頂く方の反応は6:4で否定的な方が多いのかなぁ・・・・といった印象です。
一昨日は、銀座に500人以上の行列ができて、実際に購入出来たのは100人程度。
しかも買ってるのは転売ヤー!という残酷な結果が証明するように、転売価格はメルカリで25万円となんと約5倍の価格で取引されていました。
定価6万円の時計がです。
この事については、昨日公開したこちらの動画で詳しく解説しておりますので、気になる方はご覧下さい⬇️
話を戻しまして、今日は発売直後に出た海外メディアの記事を読んでいて、ちょっと面白いことが書いてあったので、その話をしようと思います。
転売の仕組みとか、行列の話もするんですが、私が一番引っかかったのは本物のAPのコレクターの反応のほうです。
ベルモントルは金曜と日曜がフリーオープンで、その他の日を予約制でご対応させて頂いておりますので、気になる商品がございましたら、そちらから予約をお願い致します。
ベルモントルでは、価格だけではなく背景や佇まいも含めて腕時計やリングを選びたい方に向けて、公式LINEで一般公開前の新着商品や入荷予定品をご案内しています。
こうした商品選びに共感してくださる方は、概要欄から公式LINEのお友達登録をよろしくお願い致します。
それでは話を進めて参ります。
発売日に何が起きたか!?
まず世界では現場で何が起きたかをお話しします。
情報源はこちらのローリングアウトによって、記述された内容から引用しております。
ちょっとだけ会社説明するとRolling Outはアトランタ(ジョージア州)を拠点とするアメリカのオンラインメディアで、主にブラックカルチャー・エンターテインメント・ライフスタイルを扱っています。
元記事は概要欄に入れておりますので、気になる方はそちらもご覧下さい。
では話を戻しまして、記事によるとドバイのドバイモールでは深夜3時に人が集まりすぎて、そのまま販売が中止になったとのことです。
インドのムンバイでは、大量の人が押し寄せたことで、店が開店すらできなかったそうです。
アメリカのニューヨーク「タイムズスクエア」のSwatchでは、なんと前夜から泊まり込みで並びが発生していたそうです。
日本も同じです。銀座には500〜600人規模の行列ができました。
ただ、1日に対応できる数はせいぜい100人分であり、つまり並んだ人の8割は空振りで帰っているということです。
転売市場は発売前日からもう動いていました。
アメリカに日本で言うところの、メルカリみたいな、「StockX」ってのがあるんですが、ここでは公式発売の1日前の午前中だけで100本以上が売買成立していたそうです。
要するに、発売前に勝手にして購入が出来たらその金額で売る!っていうまさにメルカリでやられてることが、海外でも行われていたと言うことなので、まぁ世界中の転売ヤーの行動はみんな一緒になるのかもしれませんね。
日本でも、昨日はメルカリの成約は15〜25万円のレンジ、ヤフーフリマも14〜25万円前後で推移しています。
これは定価の3〜4倍です。
何度も説明しますが、これは「限定品じゃない」んですよね。
Swatch公式は数ヶ月間の販売継続を明言しています。
それでもこの状況になるのは、まだみんながすぐに品切れになると思ってるからでしょう。
行列が供給を物理的に食い潰す構造と、Moon Swatchで学習済みの転売市場が組み合わさるとこうなっちゃうんですね。
なので、半年ほど待ったら多分定価くらいまで値段が落ちるはずなので、急いで買わないことが重要なんですよね。
では次に、アメリカのAPコレクターのラッパーの話!と言う事について解説します。
ではここからが本題です。
記事の中に、オーデマピゲに何百万円もつぎ込んできたアメリカの有名なラッパーであるDDGさんの話が出てきます。
こちらの方ですね。

その方が今回のコラボについて公式に批判を表明したそうです。
内容はこうです。
「このコラボはAPの希少性と資産価値を損なう。Royal Popが人気になりすぎるなら、自分のAPコレクションを全部売る」とですね。
ただ、この発言は単純に「コラボが嫌だった」という話ではありません。
そこには、現代の高級時計市場が抱えている「ある構造」が見えてきます。
DDGさんが怒った理由は「腕時計」そのものではないんですね。
DDGさんは、これまで何十万ドル規模でオーデマ ピゲを購入してきた人物だそうです。
つまり彼にとってAPは、単なる腕時計ではなく
「成功者の象徴」
としての意味を持っていました。
特にヴィンテージの気象モデルやロイヤルオークは、
・簡単には買えない
・限られた人しか所有できない
・高額である
・入手までに時間がかかる
こうした「希少性」込みで価値が成立していた部分があります。
しかし今回のRoyal Popは、そのロイヤルオークを連想させるデザインを、6万円前後という価格帯で大量展開しました。
これによってDDGさんからすると、「自分たちだけの象徴だったものが、急に一般化された」という感覚になった可能性があります。
要するに、ロイヤルオークやノーチラスなどの高級腕時計は「物」だけではなく「記号」でもある。
そう言う見方をする人も一定数いると言うことです。
今回の件で注目すべきは、多くの人が怒っている理由が「性能が悪い」ではない点です。
確認のために再度説明しますが、Royal Popは最初からSwatchであり、AP本体ではありません。
にもかかわらず、一部のコレクターは強く反発しました。
これはつまり、多くの人が時計そのものではなく、「その時計が持つ社会的イメージ」を所有していた側面があるということです。
例えば、ヴィンテージの気象モデルやロイヤルオークには、
・成功者
・富裕層
・特別な顧客
・限られたコミュニティ
といったイメージが長年積み上がってきました。
しかしRoyal Popは、その「雰囲気」を低価格で共有できる状態を作ってしまいました。
ここに違和感を覚える人が多かったと言うわけです。
言い方を変えるのであれば「努力して手に入れた側」の怒りと言うとです。
誰もが手にする事が出来る時計だったからこそ、そこに価値があるという現代の高級腕時計らしい、追加して与えられた要素ですよね。
もう一つ重要なのは、「購入までの苦労」です。
本来のAPは、
・正規店との関係
・購入履歴
・長い待機
・高額な支出
こうしたプロセスを経て、ようやく手に入るブランドです。
つまり所有者からすると、
「簡単には入れない世界」
だったわけです。
しかしRoyal Popは、その入口を一気に広げました。
そのため既存オーナーからすると、「何年もかけて入ったVIPルームに、突然一般入場口ができた」ような感覚になった可能性があります。
だからこそ、DDGさんのような反応が出たのです。
これは以前出した動画で、否定的なコメントを入れていらっしゃった方も同じ気持ちだったのかもしれませんね。
今回のRoyal Pop騒動で見えてきたことですが、
「人は時計を愛していたのか」
それとも、
「時計が持つ社会的な価値や象徴を愛していたのか」
を浮き彫りにした出来事だったようにも見えます。
もちろん、高級時計には歴史や技術、デザインの価値があります。
ただ同時に、「限られた人しか持てない」という構造そのものが、ブランド価値の一部になっていたのも事実です。
だから今回のような「民主化」に対して、歓迎する人もいれば、強く反発する人もいると言うわけなんですね。
この反応の違いこそ、現代のラグジュアリー市場を象徴しているのかもしれません。
ここの考え方は、やはり1人1人考え方が違うと思いますので、視聴者様ご自身の考えを是非コメント欄からお願いします。
では次に、私の読みはこうです!と言う事について解説します。
私の読みはこうです!
先に結論から言いますと、私はこのコラボをAPにとって悪い話だとは思っていません。
むしろ、APとしては相当うまい着地だと思っています。
前述した通り、Royal Popは最初からSwatchであり、AP本体ではありません。
言い方を変えるのであれば、スウォッチがロイヤルオークのデザインを一時的に借りている状態だと言えるでしょう。
オーデマピゲ側も、これまた悪い話ではなくて、Royal Oakのデザインを世界中の若い世代に刷り込む機会として使いながら、コラボによってAPブランド自体が安くなるわけでもありません。
懐中時計という形態を選んだのは、そこもあえての計算だと思っています。
まぁ、腕時計に進化するタイプもありそうなので、今後の同行は注視しておく必要があるでしょうが、そうなったとしても本家のロイヤルオークとか圧倒的に別物です。
それに、記事によるとAPはこのコラボによる収益を次世代の時計師育成に充てる公表しています。
ブランドの長期的な持続性を考えたとき、これはかなり真剣な投資です。
一方で、先ほどのラッパーの反応は、ある意味で正直だとも思います。
「APを社会的ステータスとして所持する」という事実は、APがどういう文脈で消費されてきたかをそのまま映していると言えます。
では最後に、本物のオーデマピゲの魅力はヴィンテージモデルに宿る!と言う内容で解説して参ります。
本物のオーデマピゲの魅力はヴィンテージモデルに宿る
まだまだ世間様に認知されてないと思いますが、弊社はヴィンテージウォッチを専門に扱っております、ベルモントルと言うショップです。
ですので、いろんなヴィンテージウォッチを見てきているのですが、やはり雲上ブランドのヴィンテージモデルの作りは非常に素晴らしいです。
今回のRoyal Popの騒ぎで、APというブランドに初めて興味を持った方もいると思います。
ただ、現行のRoyal Oakはウェイトリストが長くて、定価では簡単に買えない状況が続いています。
そういう方にお伝えしたいのは、APにはRoyal Oak以外にも素晴らしいモデルがたくさんあるということです。
特に1970年代のヴィンテージには、今の時計では出せない佇まいのものが残っています。
と言うわけで、今手元にある3本を紹介させてください。
ホワイトゴールドのレクタンギュラー ブレス一体型
文字盤はマットな深いネイビーで、写真で見るとブラックに見えるくらい落ち着いた色味です。
針とインデックスだけが鏡面仕上げになっていて、その対比が静かに効いており、落ち着きがあってとても上品です。
ムーブメントはCal.2090が搭載されており、これはJLC社製ベースのCal.895であり信頼性の高いキャリバーです。
ケースはブレラと言う工房の製造で、ブレスとの一体型になっています。
今となっては、ブランドの一気通貫型が当たり前になっていますが、2000年頃までの腕時計はこのように、ケース、ムーブメント、ブレスはそれぞれ専門の工房で作られていたんです。
私がこれを手に取ったとき、一番印象に残ったのはブレスのコンディションの良さでした。
ヴィンテージのブレス一体型は、ブレス側のコンディションで印象が全然変わります。
これはブレスの作りが非常に良くてですね「渋い」という言葉が一番近いと思います。
では2本目ですね。
1970年代 ホワイトゴールド、TVスクリーン型
横長のクッションケースに黒文字盤ですが、実際にはこれも深いネイビーです。
ムーブメントはCal.K2001、こちらもJLC Cal.818ベースです。
ケースの製造はAlcide Guyot工房、ラ・ショード・フォンの工房です。
これはRoyal Oakが登場する前のAPのクラシックラインです。
主張が強くなくて、でも置いた瞬間に存在感があります。
海外のサイトにも、70年代特有のケース形状として紹介してあるのですが、70年代はTVスクリーンやUFO型などの、どこか未来を連想させる形状で作られるケースも人気でした。
ケースはホワイトゴールド製ですが、薄型で作ってあるので重すぎる事なく、ちょうどいい塩梅で、静かに存在感を放つ、という表現が一番しっくりきます。
Royal Oakのような八角形の強さとは全然違う、APの別の顔がある魅力的なモデルです。
では次に3本目です。
1970年代のホワイトゴールド レクタンギュラー型 3Pダイヤモンドインデックス
ブラックダイヤルの3時・6時・9時の位置にダイヤモンドが入っています。
12時位置にはAPのロゴ。
そして、このモデルがいいのが6時位置にAUDEMARS PIGUETの書体が記載されているところです。
一般的には、APのロゴの下に入るんですが、これは6時位置に入ってるからこそよりバランスが整って見えます。
メンズウォッチにダイヤモンドを取り入れるのはかなり難しい事です。
と言うのも、ダイヤモンドとは女性を連想させる貴石ですので、扱い方によっては煌びやかになりすぎてしまいます。
ですが、このモデルはちょうどいい大きさと3点だけ、小さいダイヤが配置してあるのでシンプルさの中に、少しだけ華やぎがあり、とてもおしゃれになっています。
綺麗に手元を整えてくれる、素晴らしいモデルですね。
今日はRoyal Popをきっかけに、APというブランドの見方について話しました。
6万円のポケットウォッチと何百万円のRoyal Oak、どちらが正解ということではなくて、自分がどこに価値を見ているかの話だと思っています。
そして、その価値観に正しい正解はなく、自分がどのように腕時計を見ているのか?ってだけだと思いますね。
またこういう話をしていきますので、よろしければチャンネル登録もお願いします。
動画の横とか下にいろんな時計が出てると思いまうが、気になる商品がございましたら、概要欄のLINEからお気軽にご連絡ください。